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解説
ヨセミテ国立公園の中心でもあるヨセミテ渓谷は ほぼ四方を山に囲まれ 中程をマーセッド川 (Merced River) が蛇行しながら流れ、その左右は 所謂 メドウ (Meadow) になっている。渓谷の中心を流れるこの川の源流は ハーフドーム (Half Dome) の東にあるマーセッド湖にあるが そこから公園の中心までの間に何本もの支流が合流する形で この辺りでは 動画にも見られるような大きな川になっている。急峻な崖、氷河の段差、氷河の本流に向かって落ち込んでいる支流の谷が多いため この渓谷は 狭い地域に多数の滝があるのも特徴だ。
ヨセミテ渓谷に入って最初に正面に目にするのが バレーの北側にそそり立つ花崗岩の一枚岩の岩山、エル・キャピタン (El Capitan) だ。この南側には ブライダル・ベール滝 (Bridalveil Fall) が見える。約 1000m もの高さがある一枚岩の花崗岩の名前を エル・キャピタンと付けたのは マリポサ歩兵大隊で 1851年のこと。それまで ヨセミテに住んでいたネイティブ・アメリカンは To-to-kon oo-lah と呼んでいたそうだ。その岩山の高さは 谷床から約 1000m もあるが、一枚岩の岩山としては 世界一の大きさで 南西壁と南東壁には 70以上のクライミング・ルートが切り開かれている。春から秋にかけて、常に何十人ものクライマーたちが登頂に挑戦しているそうだ。登頂には 平均的に 4日 〜 6日かかるが、約 2時間という最短記録もある。高度が比較的低いことと 天候に恵まれていることから エル・キャピタンは ロック・クライミングの格好な練習場所になっている。
その近くにある ブライダルベール滝 (Bridalveil Fall) は ヨセミテ渓谷にある有名な滝の 1つで 滝の高さは 188m。バレーに入ってすぐの所にあることとその姿が美しいことで ヨセミテ渓谷にある滝の中でも ヨセミテ滝 (Yosemite Falls) と共に 最も多くの観光客が訪れる滝である。ブライダルベール滝は その駐車場から滝まで続くトレイルを 5分も歩けば 真下のビューポイントに到達できる。年中水が流れているが 風が強い時は 滝の水が横へ落ちていくように見える。水量が少ない時期には 水が地面にまで届かない時があるため インディアンのアワニチ族は この滝を「風の吹く霊」という意味の「ポホノ」と呼んでいたそうだ。一方、ヨセミテ滝は ヨセミテ渓谷にある高さ 739m の北米で最も高い滝だが 特に 雪解けの 4月から 6月にかけての滝の姿が美しい。ヨセミテ滝へは その滝を正面に見ながら滝壺の直ぐ傍まで行くことの出来るトレイルがある。駐車場から 10分も歩けば滝を真下から見上げることの出来るポイントに到着する。ヨセミテ滝は 高さ 739mの滝だが アッパーフォール (440m)、ミドル カスケード (206m)、ローワーフォール (98m) の三段階になっているので 水は 一気に 739m の高さを落ちる訳ではない。
他方、ヨセミテ滝の真向かいにある 標高 2145m の岩峰がセンチネルロック (Sentinel Rock) である。ハーフドームやエル・キャピタンに比べると知名度は 低いが ヨセミテの名峰の一つだ。そして、センチネルロックに近い岩山から流れ落ちる滝がセンチネル滝で 6つの滝からなり トータルで 590m もの落差がある。1つで最も落差の大きな滝は 150m であるが 普通は 7月までに水は 涸れてしまう。他方、ヨセミテ渓谷のエル・キャピタンの西側の崖から流れ落ちる滝が リボンフォール (Ribbon Fall) だ。それは 一本の滝の落差では 491 m と 北米では 最も高い滝である。因みに、ヨセミテ滝は その高さ 739m で北米で最も高い滝だが、一本の滝の高さでは アッパーフォールが 440m あるものの リボンフォールには 敵わない。
Google マップ
他方、公園のビジターセンターが バレーの中央に位置するヨセミテ・ビレッジにある。公園の情報をゲットするには最適の所だから まず 最初に訪れて この国立公園がどんな所か、また、何処が見所なのかなどの情報をゲットするつもりで 訪ねてみると良いだろう。ビジターセンターの中には ヨセミテ渓谷が どのように出来上がったのかといった説明、つまり、地殻運動、火山活動、隆起と浸食、氷河による造形、そして、ネイティブ・アメリカン時代の歴史、また、水系や気候、植生と野生動物、生態系のことなど、様々な疑問に対する回答が用意されている。ビジターセンターに隣接してあるのが ヨセミテ・ミュージアムで 中には ネイティブ・アメリカンの生活に関連する様々なものが展示してある。また、ミュージアムの横には 昔の原住民の家屋のレプリカも展示してある。公園内には 無料のシャトル・バスが走っているので公園内の移動は簡単に出来る。また、サンフランシスコ、オークランド、サンノゼ、フレスノなどから ヨセミテ国立公園行きのバスも出ているので ツアーやレンタカーを利用しない方法でも簡単に公園に行くことが出来、園中を見て回ることも出来る。
ところで バレーには アワニーホテル (Ahwanee Hotel) という 1927年に完成・オープンし 歴史的建造物 (National Histric Landmark) にも指定されている格式高い高級ホテルがある。99 の客室と 24 のコテージからなり シーズン中は 1泊 500ドル以上と高額にも拘らず 人気で 部屋はかなり前もって予約しないと取れない。アワニーホテルは 背後に聳え立つ岩峰と同じ花崗岩を大量に使って作られているが その量は 何と 5000トンにも及ぶそうだ。その容姿は 周りの景色に溶け込んで 非常に美しいものだ。ホテルのグランド・ダイニング・ルーム(350席)の天井は 10m もの高さがあり 窓のデザイン、照明など 全てが 極めて重厚な感じである。接客もファーストクラス。夕食時には(名門ゴルフクラブ並みの)ドレスコードがあるので 要注意。なお、ここのビュッフェスタイルのブランチは 少々値は張るが オススメしたいものの一つである。詳細は 下のリンクから。
ヨセミテ国立公園
グレーシャーポイント|ヨセミテ
アワニー (Awhanee) ホテル|ヨセミテ
マリポサ・グローブ|ヨセミテ
タイオガ・ロード周辺|ヨセミテ
• 近くには ゴルフコース Wawona Golf Course
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