株式投資の基礎知識
株式市場への投資は、正しく行えば、健全な投資という意味からも、賢い選択と言えるでしょうが、株に投資をする人に、まず、知っておいて頂きたいのがランダムウォーク理論 (Efficient Market Hypothesis - EMH とも言われる) です。投資の際、誰もが考えることが最も効率の良い投資。例えば、インデックスを上回るリターンの実現です。しかし、そうしたことがある手法を用いて常にできるような状況にあれば、マーケットは非効率 (inefficient) ということになります。ランダムウォーク理論では、市場は効率的 (efficient) で、株価は常に、すべての情報を的確に反映したものになっており、特定の手法で株価を予測することはできないと言っています。つまり、色々な情報が効率よく、合理的に反映されたものが現在の株価だという仮説です。1970年に Eugene Fama が提唱した極めて重要な仮説で、学者や識者の間でも、基本的には、この仮説が正しいと考えられています。

もちろん、インサイダー取引などで利益を出そうとする人達が居る訳ですから、市場の効率性には、常に疑問が残ります。しかし、一般投資家にとっては、なおさら、市場の効率性を上回る情報入手とその解析ができる訳では有りませんから、マーケットを上回るリターンの実現を目指すのは、ある意味で愚かな行為とも言えます。株式投資をゲーム感覚でやりたい人は別ですが、株式インデックス(TOPIXや日経225など) ファンドへの投資がオススメな所以です。

大まかに言えば、特定銘柄に投資をしている人達の約半分弱がインデックスより好成績で、残りの半分強はインデックスより成績が悪くなります。好成績を出した人がどう考えるかは別として、Fama の説が正しいとすると、この人達は運が良かった訳です。
   

株式市場への投資は、従って、マーケット全体がどうなるのかという見地から見て、投資をするか否かを決めることが得策です。株式投資のリスクは、歴史的に見ると高いと言わざるを得ず、特に、日本の株式市場は、バブル期に急激に値を上げたこともあって、それ以降の投資環境はひどい状況にありました。日経平均株価で見ると以下のとおり、20年前の指数と昨今の指数が同じレベルにあることになります。また、ピーク時から見ると三分の一以下にまで下がった時期もありました。

株式投資の是非を考える時に、現在株式市場全体がどのような評価を受けているのかということから考えてみる必要があります。常識の範囲で考えて、ほぼ底を見た、そして適正な評価、もしくは、過小評価されていると考えるのであれば、中長期的に投資を行うことをベースにインデックスファンドなどに投資をすることが賢い方法でしょう。(売買のタイミングを論じるのは、ランダムウォーク理論にやや反するコメントですが ... ) 世界的に、また、長期的な観点から見れば、株式投資は、大変有利な投資先ということが言えるのですから ... 。