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マッチ・プレーの知識

はじめに


ゴルフの代表的な競技方法にはストローク・プレーとマッチ・プレーとがある。(» ゴルフの競技方法)ただ、競技の大半は ボールを打った数で競う ストローク・プレー方式が中心で、我々が プレーをする時も 自分のスコアが数字で明確に出るストローク・プレーのルールに従って行うから マッチ・プレーのルールや戦い方については 馴染みのない人も 少なくないだろう。
 
このページのコンテンツ
 • はじめに
 • マッチ形式で行われる競技
 • ラダー・トーナメント方式
 • マッチ・プレー関連用語
 • マッチ・プレーのルール
 • マッチ・プレーの戦い方

マッチ形式で行われる競技

マッチ・プレー
しかし、ゴルフの聖地とも言えるスコットランドで 長年にわたり伝承されてきたマッチ・プレーは、ゴルフの原点とも言える競技方式で その人気は高く、世界ゴルフ選手権・キャディラック・マッチプレー (World Golf Championship-Cadillac Match Play) や日本プロゴルフ・マッチプレー選手権、ライダー カップ、プレジデント カップといた団体戦、また、全英、全米、日本アマチュア選手権大会、さらには、多くのクラブで そのチャンピオンを決めるクラブ選手権の競技方法としても良く採用されているものだ。

マッチ・プレーは 対戦相手とホールごと(ホール・バイ・ホールと言う)の勝敗を競い、より多くのホールを勝ったプレーヤーがマッチに勝つというゲーム形式である。一般的には 18ホールで勝敗を競うが、個人戦の決勝のマッチだけは 36ホール(稀に 27ホール)で行う というフォーマットが 良く見受けられる。

ラダー・トーナメント方式

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マッチ・プレー競技は ラダー・トーナメント方式で勝敗と順位を決めるのが一般的で、それに出場する選手とその組合せを ストローク・プレーで決める方式が良く取られる。しかし、18ホールの短期決戦で 負ければ終わりということに加え、ゲームの流れや運が 結果を大きく左右する可能性も高く、2009年の世界マッチ・プレー選手権のように タイガー・ウッズほかランキング上位の選手、つまり、人気選手が 早々 姿を消す可能性も高いので、視聴率を重視するスポンサーには リスキーなゲーム形式で敬遠される傾向にある。そうした中、2015年の世界ゴルフ選手権では各グループ 4名からなる予選リーグを行い(2人タイのタイブレーカーは 対戦同士相手の成績、3人タイのタイブレーカーはサドンデスのプレーオフ)その後に 16人でラダー・トーナメントを行うスタイルを採用した。

マッチ・プレー関連用語

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一方、マッチ・プレーは二人の個人が戦う個人戦と二人で構成するチーム同士が対戦するチーム戦があり、チーム戦の場合は二人で交互に一つのボールをプレーするフォーサム (Foursome) と呼ばれるゲーム形式、また、二人がそれぞれのボールをプレーして二人のベストスコアで勝敗を決するフォーボール (Fourball) というゲーム形式が 最も一般的なフォーマットである。

対戦中のマッチの進捗状況を説明する時に リードしているプレーヤーは リードを許しているプレーヤーに対してアップ (up) していると言うが、例えば、9ホール終わった時点で、3ホールに勝ち、4ホールを同スコアで分け、2ホールに負けたとすれば、その状態は 1アップ (1 up) と言うことになる。逆に、負けているプレーヤーは それで 1ダウン (1 down) していることになる。

ゲームは 一方のプレーヤーが逆転不可能となった時点で終了するので 18ホールのマッチプレーにも拘らず 18ホールをプレーせずに勝敗が決まることが多々ある。2アップして 残りが 1ホールであれば、その時点で勝敗が決まる訳で、その結果のことを 2 & 1 と言い、マッチは 17ホールで終わることになる。また、2アップで 残り 2ホールなど、アップ数と残りホールの数が同じになった時、そのホール (17番) で 分けても勝敗が決まると言うことで、そうしたホールのことを ドーミー・ホール (dormie hole) と言い、17番ホールで ドーミーになったなどとも言う。なお、日本では アップ・ドーミーとか、ダウン・ドーミー、つまり、そのホールで 勝つか 負けるかすれば勝敗が決するホールという意味の言葉もあるが、欧米では そうした言い方はしない。

マッチ・プレーのルール

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マッチ・プレーには、ストローク・プレーのルールしか知らない人には ちょっと驚くような 独特なルールが幾つかある。(» マッチ・プレーのルール)例えば、ホールからの距離をベースに 「遠球先打」 がゴルフの原則であるが、ホールに近い人が先にショットをしてしまった場合、その対戦相手に対して そのショットを無効とし 自分の後にもう一度プレーをし直すように クレイムすることが出来る。一方、そのショットが ミス・ショットだった時には そのままプレーを続行させるのが常套手段になる。つまり、パットなどで対戦相手が自分より短いパットを先に沈めた場合は それを無効とし、もう一度やり直しを要求するし、逆に、そのパットが外れた場合は そのボールを インプレー(有効)とすることになる。

プレーの順番が定かでない時、つまり、どちらのボールがホールに対して遠い (Away と言う) かが疑わしい時は 対戦相手に自分のボールの方が ホールまでの距離が長いこと、アウェー であることを確認してから プレーすることが鉄則である。対戦相手の順番にも拘らず、自分がボールを先に打った場合は そのボールを 有効にも 無効にも する権利が相手にあるから、マッチ・プレーでのプレーの順番は 非常に 大切なのだ。

通常、ストローク・プレーで 2打罰のルール違反が マッチ・プレーでは そのホールの負けになるが、ゴルフ用具に係わる違反など、特定のホールの負けでなく、1ホール分、もしくは、2ホール分のダウンという形で罰則が科せられる違反もある。因みに、同じルール違反が ストローク・プレーであった場合は 2打罰 または 4打罰となり、ペナルティは 1ラウンドにつき 最高 4打(2ダウン)までと定められている。

マッチ・プレーの戦い方

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マッチ・プレーでは 自分の対戦相手とホールごとの勝敗を競う訳だから、例えば、相手のダブルボギーが確定している時や そうなる確率が非常に高い時には ボギーより良いスコアを出せば良いのだから、そうした作戦に出ることも場合によっては有効になる。つまり、相手が OB した場合などは、安全策でプレーをするなどといったことが有効なこともある。ただ、そうした策に溺れて 失敗することもあるから、マッチ・プレーの作戦の立て方には 細心の注意を払う必要があることは言うまでもない。

さらに、先に グリーンに乗せて相手にプレッシャーをかけたい時などは 相手よりもティーショットを短めに打つなどといった作戦もある。 また、バーディーを決める必要のないパットの時(相手のボギーが確定している時)などは 距離を合わせて間違いなく ツーパット以内でホールアウト出来るように 最初のパットを打つ(lag putt という)と言った作戦が 常套手段になる訳である。

また、メンタル面では 先にアップをすれば 気が楽になるのは事実だろうが、ダウンしているからといって焦る必要はなく、じっくり勝機を待つようにプレーをすれば良い。例えば、3アップしていた選手が、2ホール落として 一気に 1アップにまでなった時などは 個人差はあるだろうが スコア以上に 精神的な面で劣勢に感じてしまう人が 多いのである。ゲームの流れ、勢い(momentum)を 自分の味方に付けるようにプレーをすることが マッチ・プレーに勝つ秘訣とも言える。

ゲームの終盤で ドーミーになったら、リードしているプレーヤーは そのホールを分ければ マッチに勝てるという理屈だから そうした場合には ドーミー独特のゲームの駆け引きが出てくる。また、リードを奪った後に 自分がパーを取り続けることが出来れば 相手はバーディーを 取らなければならないという気持ちが強くなり 守りを忘れたコース・マネジメントになって自滅するなどといったことも起こり得るから、そうした作戦もある。しかし、逆に 守った結果、自分はバーディーを出せず、相手にバーディーを出され負けてしまうということもある。つまり、ストローク・プレーでは ほとんど必要のない、心理作戦や マッチに勝つためのコース・マネジメントの実践などが要求されるから、マッチ・プレーでなければ味わえない独特の駆け引きと面白さがあると言うことだ。


 
 
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