アプローチ|基礎からわかる ショットの打ち方

Introduction

アプローチショットと一言に言っても 様々なショットがある。ある意味、ピンの位置を強く意識して ボールをピンに寄せて行くために打つ 概ね 100ヤード以下の距離のショットは 全て アプローチショットである。とは言え、アプローチショットで 最初に学ぶべきショットは ピンまでの距離が然程ない時に使う チップショットとピッチショットだ。下は そんなショットの打ち方を説明したユーチュブ動画だが 音声なし 7分 30秒の編集で 操作ボタンを使えば 途中で止めたり 戻して見直したりすることもできます。そんな利用法がオススメですが そうして動画を見てから さらに理解を深めたい方は その下のテキストによる解説をご覧下さい。

アプローチで大切なこと

ピンまでの距離が然程ない所からのアプローチ ショットに パワーは 当然のことながら 必要ない。ショットの精度を上げるために むしろ パワーは 邪魔にさえなり得るものだ。精度を上げることが アプローチ ショットでは 全てだとも言えるが そのためには 以下の三つの急所を押えて テクニックを磨く必要がある。

(1) ボールを クリーンに 芯で捉えて打つこと

(2) 距離感 (適度な加減をする能力) を養うこと

(3) 方向性を良くすること

この三点は (1) (2) (3) の順に ある意味 重要度が落ちるが、これらを念頭に 正しいボールの位置、肩の回転と 手・腕の振り方などについての理解を深め どのようにボールを打てば良いのかを学ぶことが ポイントである。

正しいボールの位置

ボールの位置アプローチ ショットで 大切なことは まず第一に ボールをクリーンに芯で捉えて打つことである。そのためには まず 図 - 1 のように ボールをスタンス中央か それよりも 少し右に置くことだ。ボールを上げて打ちたければ PITCH の位置、一方、低いボールで 転がしたければ LOW-CHIP の位置 即ち 右足の前に置くべきで 打ちたいボールに応じて ボールのポジションは 臨機応変 その範囲内で変えるのがポイントだ。ただし、ボールを上げたいという理由で 体の回転軸の真下より左には 置かない というのが大原則だ。

ボールと体の位置関係は つま先の角度や体重のかけ方によって 異なってくるので その点にも注意しよう。体の回転軸の位置と スイングしたクラブヘッドの最下点が 一致するのが 最も 自然なスイングな訳だから その考えに基づけば ボールの少し先がスイングの最下点になるイメージで スイングするのであれば 体の回転軸に対して その分 ボールを右利きなら 右寄りに置けば 良いことになる。図 - 1 の LOW-CHIP のような打ち方をする人は 上級者を含め 多いが ソールを上手く使って打つ打ち方 (» 詳細) には 適さないので その観点からは オススメ出来るものではない。



正しい 体、手、クラブの動き

パワーを必要としないチップショットや ピッチショットでは 体の動きは 重要でなく 手の動きをメインに ボールを打てば良いと考える人も居るだろうが、再現性を高くし ショットの精度を上げるためには 大きな筋肉をゆっくり動かす力を利用して ボールをコントロールすること、そして、安定性と再現性を欠く原因となる 小手先の小さくて早い 動きを排除することが大切である。従って、体全体の動きにも工夫を凝らす必要がある。

まず、小手先の動きという観点から 注意すべきことに 力加減と手首の動かし方の問題がある。ターゲットまでの距離に対して コックが大き過ぎれば クラブヘッドの動きを上手くコントロールするのは 極めて 難しくなるが、コックの量を抑えようとして 手首を固めるようにスイングをしても (パットチップのようなテクニックは 別にして) それは それで上手く行くものではない。そんなバックスイングの始動は クラブヘッドの動きではなく グリップエンド側の動きをコントロールする意識で手首を動かすようにすると スムースに また 適度な大きさのコックを入れることが出来るようになる。腕を振る際に 右利きの人は 左手の甲が地面の方を向く方向に 左腕を ほんの少し旋回させながら 左の手首を軽く外側に折るようにして グリップエンドの動きをコントロールする意識で スイングを始動させてやれば ヘッド側の振り幅や それを振るスピードの加減をする意識でクラブを振る方法よりも クラブは スムースに また 自然とフェースがボールを見るような形で 飛球線に対して スクウェアに 上がって行くだろう。理解し難い説明と思うかも知れないが 意外に このように クラブヘッドの動きをコントロールしようとしないことで 逆に そのコントロールは 上手く出来るようになる。なお、その時、左肩と左手側を 幾分 地面の方に押し込むような発想でクラブを振ることも スムースな動きを促す効果があるだろう。バックスイングの時に 左手の甲が空の方を向く方向に 左腕を旋回させてしまうと クラブフェースは トップで空の方を指すことになるが そうしたスイングでは ミスショットの可能性が高くなる。

利き腕一方、オーソドックスな アプローチ ショットでは インパクトの時に 利き腕とその手首は 右のイラストの黄色い線のように 少しハンドファーストになるべきである。フォワードスイングは 体の回転する力を原動力に 腕は 竹ぼうきで 目の前のごみを左前方に掃き出すように動かすイメージだ。右足の前から 左足の前までの 所謂 インパクトゾーンでは 黄色の線で示されたように 右手首の角度をキープすることで ボールをクリーンに 芯で捉えて打つことの出来るゾーンが長くなるので ミスの出難い打ち方になる。また、前腕を インパクトゾーンの後半で ほんの少しだが(利き手のナックルが見える方向に)旋回させて インパクト時の ロフト角をキープするようにして 前述のゾーンをより長くするようなテクニックも 上級者は 研究してみると良いだろう。なお、比較的 大きなスイングで 柔らかく ボールを上げるショットでは ハンドレート気味に クラブを振るテクニックもあるが、そうしたテクニックの場合は 利き腕とその手首の使い方を変える必要がある。しかし、そうした打ち方は ボールをクリーンに 芯で捉えて打つことの出来る インパクトゾーンが 非常に狭くなるので ミスの出易い 難しい打ち方と言うことになる。

バケツの水竹ぼうきで 目の前のごみを左前方に掃き出すように 体と手を動かすイメージで練習する方法も有効であるが、別に 水の入ったバケツを両手で持ち 肩を ゆっくり動かし 同時に 腕を柔らかく振るイメージでボールを打った後に 水がこぼれないように 腕を振る感じで クラブを振るという 体と腕の使い方をイメージした練習法もある。好ましくない 小手先の動きを 排除するための もう一つの 練習法である。小手先の動きを排除することは 非常に大切なポイントだから その正しいクラブの振り方が出来ていないと思う人は 確り こうした練習法を利用して 何度もこのショットの打ち方を 学習して欲しい。また、パターでも打てるような 比較的 距離の短いショットでは パターを手に持っているイメージで ボールを転がすつもりで クラブを振る方法も(ボールを救い上げる動きを排除するという観点から)効果的なものである。

さて、ボールをクリーンに クラブフェースの芯で捉えてて打つためには ダウンスイングか インパクトの少し先まで、つまり、下図 - 2 の 4 - 5 - 6 のステージにおける 手とクラブヘッドの動きが重要になる。図の(赤い)シャフトの動きのように ダウンスイングから インパクトの少し先まで 常に 手がクラブヘッドより 少し先行して動くことだが それを肩の動きが腕の振りをリードする形で行うことが 正しいアプローチショットの打ち方の もう一つの大原則なのだ。

アプローチ ショット

手の動きとクラブの入射角

正しい角度インパクトの瞬間 もしくは その少し前のポイントで手の動きが止まり 手首の動きを使うような打ち方をしないよう(特に、上図 - 2 の 4 - 5 - 6 のステージでクラブヘッドが手より前に出ないようにして)手首の動きは 極力 抑えて 腕をインパクト後も 振り続けることがポイントで、そのように 腕とクラブを振ることが出来れば クラブヘッドとボールの関係は 図 - 3 の様になる。シャフトの角度(図では 5°)と クラブが ボールに当たるイメージを 示したものが 図 - 3 であるが、このような角度で クラブヘッドがボールをヒットする形になれば ボールをクリーンに芯で打つことは 圧倒的に容易になる。仮に ヘッドが 多少 手前に入ったとしても ソールが芝にぶつかる角度が正しければ ザックリすることはないし、また、クラブヘッドが跳ねることもなく スーッと滑って ヘッドは ボールの下に確り入り込むだろう。つまり、バウンスを上手く使えるアングルで 比較的 シャロ―にクラブを落とすと言うことだが、そのように バウンスが使えれば 意図的にボールの気持ち手前にヘッドを落とした方が ショットの成功率は 高くなるとも言えよう。なお、インパクトゾーンで 軽く前腕を旋回(スーピネート)させて クラブを低く出してやれば この理想の角度を長くキープすることが出来るが 上級者は そうしたテクニックを研究してみても良いだろう。» 詳細

悪い角度一方、クラブを振る手が 図 - 2 の 5 - 6 のステージで クラブを リード出来ずに 腕の振りが インパクト前に止まって 手首が反ってしまうような打ち方になると 図 - 4 のように クラブヘッドは 悪い角度(図は -5°)でボールと接触しようとするから トップやハーフ トップになり易いし 少し手前に ダフり気味に入れば クラブは 滑らずに 跳ねて やはり トップしてしまうだろう。アプローチ上達のツボは ヘッドが多少手前に入っても 滑ってボールの下に確り入るように打つ コツを覚えること。ヘッドを滑らすには 平らな小石を水面に投げて 何度もはねて飛ばして遊ぶ 水切りの要領で ソール(バウンス)と芝が一定の角度とスピードでぶつかるようにすれば良いのだ。右図の -5° のよな角度でクラブが芝とぶつかれば クラブは 滑らずに 跳ね返されてしまうだろう。なお、柔らかく 高く上がるボールは ある意味 この失敗し易い打ち方に近い 若干 ハンドレート気味の角度 (例えば、0° 位) で フェースターンを使わずに クラブヘッドをボールに対して落としていく テクニックで ボールをクリーンに ヒットできるゾーンが狭い 難易度の高いショットである。当然、必要がないのに そんな方法で ボールを柔らかく 高く上げるアプローチを選択するのは 賢い選択とは 言えない。

ダフるパターンまた、以上の説明から容易に想像できると思うが、あまり ダウンブローに ハンドファーストに クラブを振っても良い結果は 生まれない。例えば、12°のバウンス角のサンド ウェッジで 手が 25センチ以上 クラブ ヘッドを先行するようになると シャフトは 図 - 5 のように 15° くらい前傾することになるから ボールの手前にクラブ ヘッドが入った場合は バウンスは 利かずに リーディング エッジから当たることになり 地面をザックリ掘ってしまう 典型的なダフりのパターンになるだろう。右図 - 5 は バウンス角 12° のサンドウェッジだから 然程には見えないが バウンス角が 8° くらいのギャップ ウェッジで同様なことをしたら ザックリは 絶対に避けられないだろう。


サンドウェッジの利点と難点

つまり、ウェッジでアプローチをする時は ソールと芝がぶつかる角度を水切りが出来る角度にしてやれば ミスの許容範囲が大きくなるから有利と言うことである。平べったい石が水切りに有利なように クラブのソール幅が大きいものは 許容範囲が大きくなる。アプローチに サンドウェッジを多用する人は そうした利点を生かせる訳だ。しかし、サンドウェッジで 比較的 距離のあるアプローチをする場合は ボールが必要以上に高く上がったり、バックスピンが必要以上に多くなったりするから 予想通りの転がりにならない可能性が少し高くなるので 距離のコントロールが難しくなるという難点があることも覚えておこう。 » チップショットと ピッチショットに関する追加説明

距離感を養う練習

いずれにしても、アプローチの上達は まず ボールを クリーンに打てる能力を 高めることであるが そのためには バウンスの使い方、即ち、上述の最適角度を利用する術を身につけることがポイントである。そして、それが出来るようになったら 距離感を養うことだ。つまり、7番アイアンから サンド ウェッジまで、ボールの軌道やバックスピンの影響などを考慮して ボールの転がりも含めた 距離のコントロールが出来るようになるのが理想である。

距離感を養う練習は まず サンドウェッジで 3ヤード キャリーで飛ばして 転がす チップショットを練習し その距離感を身に付けること。狙った落とし場所に ボールを落とすことに集中して 練習することが大切で、前述のグリップエンドの動かし方を意識した練習をして欲しい。その感触が良く分かったら 次は ほぼ倍の距離の 6ヤードにその距離を伸ばす。そして、その二通りのショットを繰り返し練習する。ランダムな距離のアプローチを練習するのではなく、決めた一定の距離を キャリーで飛ばす練習だけをする。それをフェアウェイのような芝から グリーンにボールを乗せることができるアプローチ練習場でする。そして、自分の打ち方を習得できたと思ったら その二通りのショットのボールが どう飛んで どの位 転がるのかを良く観察し メモしておくことだ。グリーンのスピードや 硬さによって キャリーとロールの関係は 異なる訳だが キャリーとロールの関係は 1:1 とか 1:2 となるだろう。そして それが 自分のチップショットの基準となるデータである。キャリーとロールの比率は クラブによって 一定になる訳ではないが 一定の法則のようなものは見つかるはずだ。基準の距離が 高い精度で コントロール出来るようになれば その前後の距離のショットは 相対的にコントロールすることで 容易に出来るようになる

また、キャリーとロールの関係が グリーンのスピード、硬さ、傾斜の違いによって どのように変化するかも 自分が基準とするグリーン(例えば、何時もの練習グリーン)に対して どの位 違うのかを判断するのが 経験が必要になる部分ではあるが 合理的な方法だ。常に 基準を確りさせることが キーポイントである。

3本のクラブ次は その基本のショットで 異なるクラブを打ってみる。サンド ウェッジ (SW) 一本でプレーする人も居るだろうが 7番アイアン (7I) くらいから サンド ウェッジまで 全てのクラブを使えれば 距離コントロールのバリエーションは 非常に多くなるだろう。ただし、使えるクラブ全てについて キャリーとロールの関係を把握するのは 難しいから 例えば SW - PW - 8I 程度に絞って データを取る。SW で 2ヤード キャリーする打ち方で PW を使ったら キャリーは 何ヤードになって ロールは どの位になるのか。同様に 8I では どうか。2 ~ 3本のクラブに絞って 使い分けるスタイルでプレーしている人も沢山居ると思うが 基準のショットに対して 基準となるクラブの距離データがあれば 応用問題は 比較的 容易に対応できるようになる。クラブを絞って 使い分ける必要性は 低くなるだろう。自分にとって どんなスタイルがベストかについては 以上のことを実際に試し 良く考慮した上で 十分 研究して決めて下さい。

様々な研究課題

そして、以上のことが出来るようになったら 最後に 研究すべきことが 方向性の課題である。方向性が 然程 良くなくとも 距離が合えば 多くの場合 ワン・パット圏内に寄せることが出来るから 優先順位は 低いが 方向性が良くなれば 短めのチップショットがカップインする確率も高くなるはずだ。つまり、アプローチショットの基本として研究すべき課題は 優先順位の高いものから (1) (2) (3) の順に 以下の通りになると言うことだが、加えて、応用編の (a) 左上がり、左下がりなどの変則的なライからのショット、(b) ボールが沈んでいる時の対応、(c) 深いラフや芝の薄いライからのショット、などに関する研究も必要になろう。

基本的な研究課題 応用編
(1) ボールをクリーンに芯で捕らえて打つ (a) 左上がり、左下がりなど変則的なライ
(2) 距離感を養う (b) ボールが沈んでいるライ
(3) 方向性を良くする (c) 深いラフ、芝が薄いライ

最後になったが どのようにボールをピンに寄せるのか。つまり、どんなボールを何処に落としたら良いのか。ボールを上げるか 低く転がすか スピンをかけるか。ピンに ボールを近づける選択肢は 沢山ある訳だが 最もリスクとリワードの関係が 自分に有利になる選択が出来るような判断力を身に付けることも アプローチの成功率アップには 欠かせないもので そうしたことも 十分 研究して欲しい。» 参考


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