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ゴルフクラブの重量

Introduction
重量クラブを購入する時に チェックすべきことで 最も重要なアイテムの一つが クラブの重量である。詳細は 後述するが 具体的には 総重量とスイングウェイトの両方を抑える必要がある。もちろん、他にも シャフトの仕様やヘッドの形状など 重要なポイントは 幾つかあるが クラブの重量に対する配慮を欠いていたのでは 自分に最適な ゴルフクラブのセットを手にすることは出来ないだろう。ここでは そんな正しいクラブ選びに不可欠なクラブの重量のことについて分かり易く解説する。

クラブの重量の基礎知識

クラブの重量と一言に言っても ただ単に 重いクラブ、軽いクラブという分類をすれば良いというような 単純なものではない。常に、以下の観点から クラブの重量に配慮して 個々のクラブは 勿論のこと、セットとしてのクラブのあり方について配慮する必要がある。

 個々のクラブの重量(ヘッド、シャフト、グリップの総重量)

 スイングウェイト(詳細後述)

 セットとしての重量(流れとバランス)

 より総合的な重量管理(実際のフィーリングへの配慮)

個々のクラブの総重量

クラブの重量は 一番シャフトの長い ドライバーが 最も軽く、逆に、シャフトの短いサンド ウェッジが 最も重い。驚かれた人も居ると思うが 正しく重量が調整されたセットの場合は そうなるのが普通である。また、一般論だが 男性の場合 重めのセットでは サンド ウェッジを 475g(シャフトは 35.5 インチが標準)前後にし、ドライバーを 325g(45 ~ 46 インチ)くらいに、また、軽めのセットでは サンド ウェッジを 440g 程度にし、ドライバーは 290g 前後である。

クラブの総重量に 最も影響を及ぼすものは シャフトの重量だから 当然ながら アイアンでは スチール シャフトのクラブの方が カーボン グラファイト シャフトのクラブより 普通は 重くなる。(» シャフトに係わる詳細説明)スチール シャフトの中でも ダイナミック ゴールド(DG と略されることがある)や ライフル(Project X 他)などは 重く、日本スチール(NS PRO 950GH が 最もポピュラー)は 少し軽めと覚えておけば良いだろう。 ただし、同じブランドのシャフトでも 色々なスペックのものがあるから クラブ購入時には その点は 良くチェックして欲しい。(» スチール・シャフトの詳細情報

スイングウェイト (バランス)

個々のクラブの総重量に加えて クラブの重量の目安になるものに スイングウェイト(スイングバランス、または 単に バランスとも呼ばれる)がある。良く D0, D3, C8 などいった表示を目にすると思うが それが スイングウェイト (以下 SWt) だ。重量のバランスを示す尺度で ヘッドの方に 重量(配分)が偏っていれば SWt の重いクラブになる。理論的には A0 ~ F9 (軽い~重い) までのクラブが存在し得るが 市販されているクラブは C1 ~ D7 の範囲内のものが 殆どである。

スイング ウェート

Swing Weight
近年、SWt は 14 インチ バランス法で算出されるのが 一般的である。それは クラブの グリップ エンド側に錘をつけて バランスを取った時に グリップエンドから 14 インチ(約 36センチ)のポイントを基点に クラブのバランスが取れるようにするために どの位の重さの錘が必要かで その値を決める方法だ。因みに、それが 15.25 オンス(約 474g)であれば SWt は D0 になる。右図のような計測器を使用して チェック出来るがグリップエンドから 12 インチを基点に測る方法であれば 12 インチ バランス法と言うことになる。一般的に アイアンセットは 短いクラブほど(7番より 9番の方が という意味)総重量が重くなるが 多くのアイアンセットは その SWt が統一されるように作られている» 詳細

グラファイトシャフトが普及していなかった頃は D0 のクラブが 男子の平均的ゴルファー向けで D2, D3 のクラブは スイングスピードの速い人用といった考え方が一般的であった。そして、今でも 多くの場合は その考え方で アイアンセットなどは 作られている。つまり、総重量が軽く 柔らかいシャフトのクラブは スイングウェイトも軽めに設定されているのが一般的なのだ。しかし、最近は 色々なシャフトのスペックがあるように そうとばかりは言えないケースも ドライバーや フェアウェイウッドなどで 時々見受けられる。例えば、男子用のドライバーで 重量を 270g くらいまで 軽くして SWt を E5 に設定したり、少し重めのドライバーの バットエンドに カウンターバランス的に 30g 程度のウエイトを装着して 総重量を 350g 超の重いクラブにして SWt を C5 くらいに設定することもある。近年、ツアープロの間では スイングウェイトを C 圏内にまで下げて 重めのクラブを使って 距離を伸ばそうという人も居る。どんな設定がベストかは 個人差があるが、普通とは 違った設定のクラブの方がパフォーマンスがアップすることもある。基本的に 同じ重量であれば スイングウェイトの軽いクラブの方が それを振った時のスイングスピードは 速くなることが確認されているが、それで 安定したスイングが出来て 飛距離が伸びるとは 限らないと言うことだ。因みに、市販されている男子用のドライバーで 最も多いのは 300g 前後の総重量で D1 ~ D2 というスイングウェイトのクラブで、女子用は 260g 前後の C1 ~ C2 のクラブだと言えよう。ただし、女子の場合は 軽めの男子用のクラブとか それに近いスペックのクラブを好む人も少なくないだろう。

セットでクラブの重量管理

重量とシャフトの長さの関係正しく重量が調整されたセットの場合、シャフトの長さとクラブの総重量の関係は 概ね 右のグラフ - 1 のようになる。この時、SWt は ウェッジを 少し重めにするものの 他は セットを通じて 一定にするのが 一般的である。一般論だが、ヘッド スピードの速い人は赤いラインのような重めのセット、また、ヘッド スピードの遅い人は 青いラインのような軽めのセットが使い易く感じるはずだ。

通常、クラブは ドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティ、アイアンセット、サンド ウェッジなどを 別々に購入することが多い訳だが それぞれのクラブの重量が グラフ - 1 のコンセプトを ベースに SWt に配慮をしてクラブを選択、購入すべきであろう。例えば、新しいウェッジを購入する時は 自分の 9番アイアンの重さを基準にして それよりも プラス 10g ~ 25g (SWt は プラス 2 ~ 3ポイント) 以内に 納めるくらいのイメージで考えると ウェッジだけが突出して重いとか 軽いとか いうことには なり難くなるだろう。

なお、参考データであるが 大多数のクラブは 女性用やジュニア用のクラブを除けば 一般的に 5番アイアンの総重量で 350g ~ 430g 程度、また、ドライバーは 270g ~ 330g のクラブが殆んどで アイアン セットは 長いクラブから 短いクラブにかけて 徐々に重くなるように セットされる。また、総重量が軽いクラブで SWt の重いクラブという組み合わせも 時々見受けられるが 総重量の軽いクラブは SWt も軽いのが一般的で 総重量が軽く 350g 前後の 5番アイアンのセットでは SWt トは C8、380g ~ 400g の 5番アイアンは D0、420g ~ 430g の 5番アイアンでは D2 ~ D3 という組み合わせが 最も 一般的である。

高度な重量管理のススメ

数字による説明が中心になったが、あくまでも 大切なのは 重量、SWt と シャフトの仕様(しなり方)などで決まってくる 全体のフィーリングである。組み合わせとしては 前述のように 非常に軽いクラブであれば 極端に重い SWt のクラブでも使いこなせるものだし 硬いシャフトのクラブは クラブヘッドが軽く感じられるのが普通で 重めのクラブが適してくるというのが原則で 数字合わせだけをすれば良いというものではない。例えば、S のシャフトのアイアンから R のシャフトのアイアン セットに買い替えようと思っている場合に シャフトの硬さの変化と同時に クラブの重さでは どんな変化を考えるべきか。そんな発想での微調整も考えて欲しい。とは言え、SWt を(ウェッジだけ少し重めにし)統一し 総重量のフローを 上のグラフ - 1 のように ドライバーから サンド ウェッジまで 徐々に重くなるような 総重量での管理法をベースに フィーリングに合わせて微調整を行うという方法が基本になるべきであろう。

一方、クラブヘッドに 鉛を張ったり(» 詳細)することで クラブのバランスは 変わるが そんな時に 総重量と SWt の変化を目安に グリップ エンドを重くするなどの調整も必要であれば考えるべきであろう。なお、ドライバーのヘッドを重くすると同時に 重心角(» 詳細)を変えることも グルーを 数グラム単位で 狙ったポジションに挿入したりして、かなりきめ細かに調整することも 専門店に クラブを持って行く必要はあろうが 可能である。

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