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米国 PGA ツアー|シード権、入替戦の豆知識

Introduction
世界中のトッププレーヤーが集まるアメリカ PGA は 選手の実力も 賞金額も 世界最高峰のツアーである。そのツアーの下には かつて ウェブ ドットコム ツアー それ以前は ネイションワイド ツアーと呼ばれた 所謂 二部リーグのコーンフェリーツアー|Korn Ferry Tour がある。特別なケースを除き、近年、PGA ツアーのシード権は コーンフェリーツアーを 一度は 経験しないと得られないシステムになっている|詳細後述。

また、前述の二部リーグの下には Gateway Tour、Swing Thought Tour、Pepsi Pro Golf Tour など ミニツアーと呼ばれる ツアーもあり アメリカでは 多くの選手が ツアー プロ として 生活をしている。なお、50歳以上の男子プレーヤーには シニア ツアー (Champions Tour) があり、加えて、女子の LPGA ツアーもあるが どちらも PGA ツアー同様 それぞれのジャンルでは 世界最高峰のツアーである。

Qスクールと入替戦

PGA Tour
ツアープロになるためには プロ試験(Qスクール)に合格する必要があるが 近年 男子の場合は 2007年からフェデックス カップ制度が導入され さらに 2013年以降、一部、二部リーグ制、また、シーズン エンドが 9月 / 8月になるなど その制度は大きく変更され 少し複雑なものになった。かつては 一部リーグでの獲得賞金額をベースに成績が悪かった選手が シーズン終わりに Qスクールに行き これからツアープロになろうという若い選手と 一緒に 所謂 シード権をかけて争い 上位に入賞した者に限って 順位に応じ(PGAで プレーするには 25位)シード権が与えられていた。従って、ツアーでの経験が全くない選手でも これで上位 25位に入れば PGA ツアーでのシード権を獲得することが出来たのである。

しかし、現在のシステムでは Qスクールが 二部リーグで プレーするためのシード権を獲得するための登竜門的な役割を果たすものの 一部リーグでのシード権を獲得する手段にはならず、特殊なケースを除き、この二部リーグで最低でも 1シーズンをプレーし、それで実績を上げて 一部リーグに昇進しなければ PGA ツアーの試合には 出場できなくなった。具体的には 年間を通じて 二部リーグでの賞金獲得額が トップ 25位に入れば無条件で、また、26 ~ 75位であれば 二部リーグのトップ 75人と PGA のフェデックス ポイントで トップ 125位に入れなかった 126 ~ 200位までの 75人の計 150人が出場する入替戦の 4試合の賞金獲得額で(既に、シード権を獲得している 25人を除く)125人中の トップ 25位に入ることで 年間を通じて PGA ツアーの試合に出場できるシード権 Full Exempt のステータスを確保することが出来るシステムだ。つまり、PGA ツアーのシード権を与えられる選手は 125人プラス 50人の 175人である。

Pine Valley Golf Club

その他 出場権獲得の手段

なお、PGA ツアーで優勝すると 2年、WGC では 3年、メジャーの場合は 5年('97年以前は 10年だった)のシード権が与えられるので そうしたシード権を持つ選手で フェデックスポイント トップ 125位に入れない選手が居れば シード権の枠は その分増えることになる。また、PGA ツアーの大会の中には 世界 ランキング (OWGR - Official World Golf Ranking) の順位をベースに PGA ツアーのシード権を持たない選手が招待され出場出来る大会があり、そうした大会を通じて フェデックス ポイントを獲得した選手が 前述の Qスクールの後に 二部リーグで 1 シーズンを戦うというルート以外の方法で シード権を獲得するケースも(ヨーロッパやアジアのツアーで実績のある選手に限られるが)稀に ある。松山選手などは そのケースだ。

一方、入替戦のシステム導入以降 一部リーグの選手は 賞金ではなく フェデックスポイントの順位によって シード権が与えられることになった。8月に始まる フェデックスカップ プレーオフ前のシーズン最終戦までに そのポイントで 125位以内に入れば フェデックスカップのプレーオフに進むと同時に シード権を獲得することが出来るが 126位 ~ 200位までの選手は 入替戦に出場することになる。ただし、150位に入った選手には 入替戦の結果が悪くとも 限られた数の試合に出場できる条件付きのシード権 Conditional Exempt のステータスが与えられる。他方、151位以下の順位で 入替戦でも勝ち残れなかった選手と 200位に入ることが出来なかった選手は 二部リーグ行きとなる。

PGA ツアーでは フェデックスポイント 125位の選手が 必ずしも 賞金獲得額でも 125位になる訳ではないが 近年 賞金獲得額は 125位の選手で 概ね 85万ドル、150位で 55万ドル、そして、200位だと 15万 〜 20万ドル前後になる。一方、二部リーグのシーズン賞金獲得額は 25位が 約 15万ドル、75位になると 5万 〜 10万ドル程度である。このように PGA ツアーで活躍できる選手の所得は 極めて高いから このシード権を獲得するための戦いは 熾烈を極める。 » 全米ツアーの賞金

なお、PGA のイベントには シード権を持っている選手以外に スポンサーの招待選手や マンデー クオリファイヤー(月曜予選資格取得者)など 予選で出場資格を得た選手、さらに、メジャー大会の場合は 過去の優勝者、また、全米プロゴルフ選手権では 全米クラブプロの結果で トーナメントに出場する選手なども出場する。

シニア、女子ツアーの概況

一方、米国のシニア ツアー (Champions Tour) と 米国女子ツアー (LPGA) は 従来通り シーズンは 年末で Qスクールのシステムも 従来通りのものである。その賞金額を見てみると 近年 シニアツアーの場合は 上位 10 ~ 15位の選手が 100万ドル以上の賞金を獲得している。なお、その賞金王に 2012 ~ 2018年の 7 年連続で 1957年 8月生まれの ベルンハルト・ランガー (Bernhard Langer) がなっており 2008年以降は(2011年だけは 出場回数が少なく 68万ドルの賞金獲得に終わったが)コンスタントに 年間 200ドル以上の賞金を獲得している。

他方、近年の米国女子ツアー (LPGA) では 上位 40名前後が 50万ドル以上の賞金を、また、上位 15人前後の選手が 100万ドル以上の賞金を獲得しており 2016年の賞金王は アリヤ・ジュタヌガン選手が 255万ドル、2017年は パク・ソンヒョン選手が 234万ドル、2018年も アリヤ・ジュタヌガン選手が 274万ドルを獲得して賞金王になった。なお、米国女子ツアーでは 賞金獲得額の トップ 90位までの選手に 翌年のシード権が与えられる。 2018年の 90位の選手の賞金獲得額は、$137,346 であった。

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