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ゴルフ賞金王|日米男女ツアー比較

Introduction
そのシーズンに 最も多くの賞金を稼いだ選手が 賞金王である。プロ ゴルファーにとって賞金獲得額で上位に入ること、ましてや ナンバーワンになることは 極めて名誉なことで それを目標に ゴルフをしている ゴルファーも少なくない。また、メジャートーナメントの出場権やツアーのシード権が 賞金獲得額(近年は 各種ポイント制やランキング制も使われるが)上位 50名、75名、125名というような条件で与えられることもあるから 自分が賞金獲得ランキング|Money Leaders の何位に居るかということは 全てのプロ ゴルファーにとって 常に 最大の関心事であると言っても過言ではない。» ツアー優勝賞金
日米男女 ゴルフ賞金王の記録
年度 米国男子* 日本男子 米国女子

日本女子

2023 スコッティー・シェフラー
$21.0M
中島啓太
1.85億円
リリア・ヴー
$3.5M
山下美夢有
2.14億円
2022 スコッティー・シェフラー
$14.0M
比嘉一貴
1.82億円
リディア・コー
$4.4M
山下美夢有
2.35億円
2021 ジョン・ラーム
$7.7M
C. キム
1.28億円
コ・ジンヨン
$3.5M
稲見萌寧**
2.55億円
2020 ジャスティン・トーマス
$7.3M
稲森佑貴
0.41億円
コ・ジンヨン
$1.7M
笹生優花
0.94億円
2019 ブルックス・ケプカ
$9.7M
今平周吾
1.68億円
コ・ジンヨン
$2.8M
鈴木愛
1.60億円
2018 ジャスティン・トーマス
$8.7M
今平周吾
1.39億円
アリヤ・ジュタヌガーン
$2.7M
アン・ソンジュ
1.81億円
2017 ジャスティン・トーマス
$9.9M
宮里優作
1.83億円
パク・ソンヒョン
$2.3M
鈴木愛
1.40億円
2016 ダスティン・ジョンソン
$9.4M
池田勇太
2.08億円
アリヤ・ジュタヌガーン
$2.6M
イ・ボミ
1.76億円
2015 ジョーダン・スピース
$12.0M
キム・キョンテ
1.66億円
リディア・コー
$2.8M
イ・ボミ
2.30億円
2014 ローリー・マキロイ
$8.3M
小田孔明
1.37億円
スティシー・ルイス
$2.5M
アン・ソンジュ
1.53億円
2013 タイガー・ウッズ
$8.6
松山英樹
2.01億円
パク・インビ
$2.5M
森田理香子
1.27億円
2012 ローリー・マキロイ
$8.0
藤田寛之
1.75億円
パク・インビ
$2.3M
全美貞
1.32億円
近年のゴルフ界は 環境変化が激しい。新型コロナ・パンデミックの影響も大きかったが、男子ツアーは サウジ政府系投資ファンド出資の新たな世界規模のゴルフツアー|LIV GOLF が創設され、そのツアーが 2022年から始まったこと、そして、PGA ツアーの多くの選手が そのツアーに移籍したことである。LIV GOLF は その資金力にものを言わせて 世界ランクング上位の PGA ツアーの選手を巨額の移籍契約金を出し引き抜き 高額な賞金のトーナメントを開催したのである。その結果、LIV GOLF TOUR で 年間優勝を果たした Dustin Johnson が 2022年は 約 50億円もの賞金を獲得した。なお、上のテーブルの米国男子の賞金は FedEx Cup 関連のボーナス賞金を含まないものである。» 詳細

加えて、2021年からは Player Impact Program (PIP) という トーナメントの賞金とは 別の PGA のボーナス制度(年間総額 $100M をトップ 20人の選手に支給)が出現し、トップツアープロの年収は 鰻登りである。2023年、この PIP では Rory McIlroy が 一位になり $15M を獲得した。なお、最初の2年間 一位だった Tiger Woods が 2023年は 二位となり $12M のボーナス獲得に留まった。また、PGA ツアー最終戦のツアー選手権に優勝した Victor Hovland は その一試合で FedEx Cup 関連のボーナス賞金を含め $18M を獲得し、加えて、レギュラーシーズンの賞金 $14.1M、PIP のボーナス $5M のトータル $37.1M を稼ぎ、2023年に最も稼いだゴルファーになった。因みに、二位は LIV GOLF の最終戦で優勝し $18M を獲得し 年間 $36M を稼いだ Talor Gooch であった。

ただ、日本の男子は どんどん新しい若手が出てきており 新陳代謝が見られるが 賞金が増える気配もなく 世界との差は さらに広がっている。2023年シーズンの年間賞金獲得額は 5人の選手が 1億円を上回ったものの 49位以下の選手は 2000万円を下回るという厳しい状況である。シード権のカットラインになる 65位 - 70位の選手となると 1200 - 1300万円台のレベルである。

一方、女子ツアーの環境変化は そこまで大きなものではないが 女子選手にとっては 大きく好転している。日本ツアーでは お気づきのように 近年は 女子ツアーの賞金王の年間獲得賞金額が 男子の賞金王の額を上回るという現象が起きている。試合数が男子のほぼ 1.5倍もある状況の中、1試合平均の賞金額は 大きくなくとも 年間賞金総額は 男子ツアーのそれを上回るようになっている。2021 - 23年の賞金王は 2億円以上をを稼いでいる。他方、アメリカの女子ツアーでは 試合数、賞金額ともに増えていて、2022年の賞金王のリディア・コーは 440万ドル、2023年の リリア・ヴーでも 350万ドルの賞金を獲得した。

以下は 2021年終了時の賞金王争いに関わる解説である。興味のある方は、そちらもご覧下さい。


優勝トロフィー 2021年の日米男女の賞金王は 12月第 1週に行われた日本の男子ツアーの最終戦、ゴルフ日本シリーズ JT カップが終わって 全て出揃った。日本の男子ツアーは C. キムが逃げ切って 1987年に賞金王になった日系アメリカ人のデビット・イシイ以来のアメリカ人賞金王になった。一方、日本の女子ツアーは その一週前の大会がシーズン最終戦となったが 稲見萌寧が新型コロナ感染症の影響で 変則的なスタイルになった 2020-2021年の通算賞金獲得額での賞金王になった。

また、アメリカ男子ツアーは 2020-2021年のレギュラーシーズンの賞金獲得額では ジョン・ラーム (Jon Rahm) が1位であったが フェデックスカップ・プレーオフに優勝した パトリック・カントレー (Patrick Cantlay) が トータル 2,228 万ドルとシーズンで最も賞金を稼いだプレーヤーになった。近年、アメリカ男子の賞金王は 日本ツアーの賞金王の 10倍以上を稼ぐようになっている。

ところで、2020年は 異例の年だった。新型コロナ・パンデミックのために 世界中で多くのトーナメントがキャンセルされ 日程の変更が続出した。マスターズが 11月に行われ、全米女子オープンが 12月に行われたりもした。試合数の減少は 賞金額の変化からも読み取れるが 日本の男子ツアーは 特に悲惨だった。突出して活躍した選手がいなかったこともあるが、賞金王の賞金獲得額が 4,111万円というのは 異常である。それに比較すると アメリカでは パンデミックによる感染者数や死者の数は 圧倒的に多いものの キャンセルされた試合は 比較的 少なかった。賞金獲得額は 日本ほどは 下がっていない。レギュラーシーズンは 10月 〜 9月で 事情は異なるが 賞金王になった ジャスティン・トーマス (Justin Thomas) は レギュラーシーズンの間に 734万ドルを獲得し、それにフェデックスカップのレギュラーシーズン1位のボーナス 200万ドルと、最終戦2位タイのボーナス 450万ドルを加えるた 1,384万ドルで 14億円以上を稼ぎ出した。それ以上に、フェデックスカップに優勝したダスティン・ジョンソン (Dustin Johnson) は レギュラーシーズンの賞金獲得額 584万ドルに加えて フェデックスカップの優勝賞金 1,500万ドルとレギュラーシーズン3位のボーナス 100万ドルを加えた 2,184万ドルだから 約 22億円を稼いだ訳だ。一方、キャンセルされる試合のなかった 2018-19年のシーズンに最も多くの賞金を稼いだのは ローリー・マキロイ (Rory McIlroy) で プレーオフ前までに獲得した獲得賞金 (779万ドル/ 2位) に フェデックスカップの優勝賞金 1,500万ドルとレギュラーシーズン 2位のボーナス 150万ドル さらに プレーオフ第 2戦目の 6位タイの賞金の 30万ドルの賞金をプラスした 2,459万ドルを稼いでいる。また、この年に ケプカは フェデックスカップ・レギュラーシーズン 1位の賞金 200万ドルとフェデックスカップ最終順位 3位タイの賞金 350万ドルを加えた 1,518万ドルを稼いだ。何れにしても、米国男子は レギュラーシーズンの賞金王より フェデックスカップの優勝者が シーズンを通しての賞金獲得額が多くなるケースが殆どで 他のツアーとは 状況が少し異なる。

他方、2020年の日本男子ツアーは 6試合しか開催されず、賞金王になった稲盛選手が 4,111万円、そして、3,000万円以上を稼いだ選手は 稲盛選手を含め4名しかいないという悲惨な状況だった。それでも、2010年(キム・キョンテ)、2011年(ベ・サンムン)と二年連続で韓国選手に 賞金王の座を奪われ 2015年にも キム・キョンテが賞金王になった頃に比べれば 上表の通り 最近は 2016年が 池田勇太、2017年に 宮崎勇作、2018、2019年には 今平周吾が賞金王の座に就いたように 日本選手が賞金王になるようになっており、若手の有望選手も続々と出てくる中、日本の男子ツアーの人気と賞金額が 今後は アップしていくことが望まれる。

加えて、日本の女子ツアーでも 2015年、2016年と 2年連続で イ・ボミが賞金王の座に就くなど 韓国選手が賞金王になることが多くなっていた。ただ、2013年賞金王の森田理香子以来 4年ぶりに 鈴木愛が 2017年に賞金王になり 2018年は 再び 韓国のアン・ソンジュに その座を奪われたが 2019年に鈴木愛、2020年には 笹生優花が賞金王に輝いた。近年は 日本選手も力をつけており 2020-2021年シーズンは 上位5位までを日本選手が占めた。ただ、森田理香子は 2017年シーズン以降 シード権を失っており 賞金王になったと言えども 少し調子を崩せば シード権を確保することさえ難しくなるのが 女子ツアーの世界である。

米国女子ツアーでも 韓国選手の活躍が見られ 2021年も韓国選手のコ・ジンヨンが 3年連続の賞金王になったが 一時に比べ 韓国選手の数は 激減している。2021年のトップ 10には コ・ジンヨン以外に誰も入っておらず パク・インビ (Inbee Park) が 12位に入っているという状況だ。なお、2014年に アメリカ人選手のスティシー・ルイス (Stacy Lewis) が韓国選手を抑えて賞金王になったものの 2012年、2013年は パク・インビ (Inbee Park) が、また、2015年は 韓国系 オーストラリア人の リディア・コー (Lidia Ko)、さらに 2017年は パク・ソンヒョン (Sung-Hyun Park) が賞金王になっている。2016年と 2018年には タイの選手 アリヤ・ジュタヌガーン (Ariya Jutanugarn) が賞金王になっているが、2019年には 再び コ・ジンヨン、そして、2020、2021年とコ・ジンヨンが賞金王の座を獲得した。いずれにしても、アメリカ女子ツアーは 外国人 特に アジア系選手の活躍が目立ち、アメリカにおける女子ツアーの人気が伸び悩む要因になっていたが その状況が少し変化してきたようにも見える。

アメリカ PGA ツアー賞金王

ところで、アメリカ PGA ツアー賞金王の記録を遡って見てみると面白いことが分かる。まず始めに目に付くことが 1980年代の賞金の低さだ。賞金王の年間賞金獲得総額が 100万ドルを最初に上回ったのは 1988年のことで 80年代前半には 賞金王の賞金獲得額が 50万ドルにさえ達しない年も多かったという事実である。

一方、賞金額は 1996年に タイガー・ウッズが プロ転向 以降 急激に上昇し 2004年以降は その年間賞金獲得総額が 1,000万ドルを超えることも珍しくなくなった。加えて、2007年には 優勝者の賞金が 1,000万ドルのフェデックスカップが行われるようになり、それ以降の賞金王は 2,000万ドル以上の賞金を獲得することも可能になった。つまり、この 30年で 賞金王の年間賞金獲得総額は 20倍以上、そして、フェデックスカップの賞金を合わせると 40倍以上にもなっている。因みに、2015年は 賞金王のジョーダン・スピースが フェデックスカップに優勝し それを 加えた賞金獲得額は $1 = ¥110 換算で 約 24億円 、また、2017年も 賞金王のジャスティン・トーマスが フェデックス・カップに優勝し それを 加えた賞金総額を約 22億円、フェデックスカップの賞金が増額された 2019年のマキロイに至っては 約 27億円を稼いでいる。なお、2007年、2009年に 賞金王になったタイガー・ウッズも フェデックスカップに優勝しており それぞれの年に 20億円以上の賞金を獲得している。» フェデックスカップ

近年の記録では 過去 9 回 賞金王になった タイガー・ウッズが 2位のビジェイ・シンの 3回の記録に大きく水をあけており その実力が ずば抜けていたことが分かる。ウッズの凄さは 他選手よりも 圧倒的に少ない試合出場数で こうした記録を打ち立てた点にもあった。2007年賞金総額の 1,087万ドルは 16試合、2008年の 578万ドルが 6試合、2009年 1,051万ドルも 17試合に出場した結果であり、これを一試合平均にすると 約 70万ドルの賞金を稼いだことになる。さらに、フェデックスカップ 優勝 2回の賞金 2,000万ドルを加えると、この数字は 120万ドルを上回るものになる計算だ。彼は 1996年 8月にプロデビューをして以来 通算 104勝(最後に優勝した '19年 ZOZO Championship まで)その内 PGA ツアーでは 97年と 01年、02年、05年、19年のマスターズ、00年、02年と 08年の全米オープン、00年、05年、06年の全英オープン、99年、00年、06年、07年の全米プロを含む 82勝 (サム・スニードの記録と同じで歴代1位タイ)、メジャー 15勝を挙げ スーパースター的な存在感で ゴルフの人気アップと賞金アップの牽引車的役割を果たしたのは ご存知の通りだ。

米国男子 PGA ツアーの賞金額は 1990年代後半から 2000年代後半までの 10年ちょっとの間に鰻上りに上昇した。例えば、平均的なトーナメントの FedEx セントジュード クラシックの優勝賞金額で見ても '94年が $225,000、 '99年 $450,000 そして、'04年には $846,000 、さらに、'05年にも上昇して $936,000 にまでなった。その後は リーマンショック後の不況の影響で賞金の増額は一時頭打ちになった観もあったが、その後 再び 上昇に転じて 2012年に 賞金総額 560万ドル、2018年の賞金総額 660万ドル、優勝賞金 $1,188,000 になった。なお、この大会は 2019年に WGC FedEx St. Jude Invitational と名前を変え WGC のイベントに昇格し 賞金総額も 1,025万ドルになっている。 » ツアー優勝賞金

過去 40年間の記録|日米比較
USA 賞金王選手 賞金獲得額
1980 Tom Watson
$530,808
1981 Tom Kite
$375,699
1982 Craig Stadler
$446,462
1983 Hal Sutton
$426,668
1984 Tom Watson $476,260
1985 Curtis Strange
$542,321
1986 Greg Norman
$653,296
1987 Curtis Strange
$925,941
1988 Curtis Strange
$1,147,644
1989 Tom Kite
$1,395,278
1990 Greg Norman
$1,165,477
1991 Corey Pavin
$979,430
1992 Fred Couples
$1,344,188
1993 Nick Price
$1,478,557
1994 Nick Price
$1,499,927
1995 Greg Norman
$1,654,959
1996 Tom Lehman
$1,780,159
1997 Tiger Woods
$2,066,833
1998 David Duval
$2,591,031
1999 Tiger Woods
$6,616,585
2000 Tiger Woods
$9,188,321
2001 Tiger Woods
$5,687,777
2002 Tiger Woods
$6,912,625
2003 Vijay Singh
$7,573,907
2004 Vijay Singh
$10,905,166
2005 Tiger Woods
$10,628,024
2006 Tiger Woods
$9,941,563
2007 Tiger Woods
$10,867,052
2008 Vijay Singh
$6,601,094
2009 Tiger Woods $10,508,163
2010 Matt Kuchar $4,910,477
2011 Luke Donald $6,683,214
2012 Rory McIlroy $8,047,952
2013 Tiger Woods $8,553,439
2014 Rory McIlroy $8,280,096
2015 Jordan Spieth $12,030,465
2016 Dustin Johnson $9,365,185
2017 Justin Thomas $9,921,560
2018 Justin Thomas $8,694,821
2019 Brooks Koepka $9,684,006
2020 Justin Thomas $7,344,040
2021 Jon Rahm $7,705,933
2022 Scottie Scheffler $14,046,910
2023 Scottie Scheffler $21,014,342
米 PGAツアー賞金王の記録*
Japan 賞金王選手 賞金獲得額
1980 青木功
¥60,532,660
1981 青木功 ¥57,262,941
1982 中嶋 常幸 ¥68,220,640
1983 中嶋 常幸 ¥85,514,183
1984 前田新作 ¥57,040,357
1985 中嶋 常幸
¥101,609,333
1986 中嶋 常幸
¥90,202,066
1987 D・イシイ
¥86,554,421
1988 尾崎 将司
¥125,162,540
1989 尾崎 将司
¥108,715,733
1990 尾崎 将司
¥129,060,500
1991 尾崎 直道
¥119,507,974
1992 尾崎 将司
¥186,816,466
1993 飯合 肇
¥148,718,200
1994 尾崎 将司
¥215,468,000
1995 尾崎 将司
¥192,319,800
1996 尾崎 将司
¥209,646,746
1997 尾崎 将司
¥170,847,633
1998 尾崎 将司
¥179,627,400
1999 細川 和彦
¥125,853,464
2000 片山 晋呉
¥177,116,489
2001 伊澤 利光
¥181,688,883
2002 谷口 徹
¥140,182,600
2003 平塚 哲二
¥122,227,033
2004 片山 晋呉
¥110,995,366
2005 片山 晋呉
¥120,483,266
2006 片山 晋呉
¥157,881,928
2007 谷口 徹
¥169,292,013
2008 片山 晋呉
¥171,966,304
2009 石川 遼 ¥174,532,558
2010 キム・キョンテ ¥181,103,799
2011 ベ・サンムン ¥151,078,958
2012 藤田寛之 ¥175,159,972
2013 松山英樹 ¥201,076,781
2014 小田孔明 ¥137,318,693
2015 キム・キョンテ ¥165,981,625
2016 池田勇太 ¥207,901,567
2017 宮里優作 ¥182,831,982
2018 今平周吾 ¥139,119,332
2019 今平周吾 ¥168,049,312
2020 稲森佑貴 ¥41,112,558
2021 チャン・キム ¥127,599,803
2022 比嘉一貴 ¥181,59828258
2023 中島啓太 ¥184,986,179
日本 JGTO ツアー賞金王の記録
* 米ツアーは FedExCup 賞金を除く
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日本では 石川遼が 2009年に賞金獲得額を 1億 8,352万円 とし 史上最年少の賞金王となり話題を振りまいたが、近年、日本の男子ゴルフの人気が低迷したことは 否めない。その試合数は 2007年には 既に ピーク時の約 2/3、24試合まで減少している。その後は 年間 25試合前後で推移しているが 賞金獲得額の推移を米国ツアーのそれと比較すると面白い。為替レートの変化もあり 単純比較は出来ないが、大雑把な比較をすると 1985年の日本男子ツアーの賞金王となった中島常幸は 同年の米国賞金王となったカーティス・ストレインジと (@¥200/$) ほぼ同額の賞金を稼いでいたことになる。そして、1990年の賞金王、尾崎将司も 同年の米国ツアー賞金王であるグレッグ・ノーマンの賞金獲得額と (@¥135/$) そう変わらない額を稼いでいた。

しかし、日本ツアーの賞金総額は 近年 ヨーロッパのツアーに次いで 世界で 3位という位置付けにあルものの 米国ツアーとの差は 極めて 大きくなった。国内ツアー賞金王の賞金獲得額は 2016年と 2013年に 2億円を上回ったが、2019、2018年の今平周吾が それぞれ 168,049,312円と 139,119,332円、2017年の宮里優作が 182,831,982円、2014年の小田孔明が 137,318,693円、2012年の藤田寛之が 175,159,972円、2011年 賞金王のベ・サンムンが 151,078,958円、2010年 賞金王のキム・キョンテが 181,103,799円、2009年の 石川遼が 174,532,558円、 2008年の片山晋吾の 177,944,895円、2007年の谷口徹が 171,744,498円で賞金王になっているが タイガー・ウッズの全盛期の 1/6~7 程度(フェデックスカップを入れると さらに その半分程度になる)という現状だ。大雑把に言うと、日本の賞金王の賞金獲得額は 全米ツアーの優勝賞金ランキングの賞金獲得額で見ると 高い年でも 40位前後の選手並み、近年の低い年になると 100位の選手の賞金獲得額にも及ばないことになる。2020年の結果は 比較すらできない。

かつては 米国ツアーの賞金王並みに稼いでいた日本の賞金王が居た時代もあった訳だが 米国ツアーの賞金額が大幅にアップした結果 いつの間にか 国内男子ツアーと米国ツアーの賞金格差が 大きくなってしまった。一時の円高の影響で 日米の差は 多少 縮小した観もあったが 少し円安になったこともあり その差は 更に拡大した。

日本女子ツアーの隆盛

女子賞金王他方、日本の女子ゴルフの人気が 近年 上昇してきた結果、その賞金王が 日本の男子の賞金王と変わらないレベルにまでなっている。因みに、国内ツアーからの賞金獲得額だけによる比較であるが、1985年の女子賞金王の阿玉(と・あぎょく)の場合 ¥65,634,788 という賞金獲得額で 男子プロの約 65%、そして、1990年は 高村博美で ¥62,576,087 で約 50%、1995年の塩谷育代の ¥75,006,561 は 同年の賞金王となった尾崎将司の約 40% であった。しかし、2000年の不動裕理の賞金獲得額が ¥120,443,924 (68%) となり、2005年には、同じく、不動裕理が賞金王となったが ¥122,460,908 (102%) を獲得し、男子を上回るまでになった。因みに、2006年の賞金王は 大山志保で ¥166,290,957 (105%)、2007年が上田桃子の ¥166,112,232 (98%)、2008年は 古閑美保で ¥120,854,137 (70%)、さらに 2009年 横峯さくらの ¥175,016,384 (100%)、2010/2011年のアン・ソンジュが ¥145,073,799 (80%) / ¥127,926,893 (85%)、そして、2012年の全美貞の ¥132,380,915 (76%) など、男女の差が殆どない状況にまでなっていた。2017年、2016年、2013年は 男子が女子の賞金王の賞金獲得額を上回っているが 2014年は アン・ソンジュが ¥153,075,741 (111%) と小田孔明を上回り、さらに 2015年にも イ・ボミが ¥230,497,057 (139%)、2018年のアン・ソンジュが ¥180,784,885 (130%) と男子を上回った。2019年こそ 今平周吾が 僅かに 鈴木愛の賞金獲得額を上回ったものの 2020年は 男子の方がキャンセルされた試合のパーセンテージが多く、可哀想な結果になってしまった。但し、この状態が何時まで続くとは 限らないだろう。本質的に、アマチュアとの差の大きい 男子プロの試合の方が見応えのあるのは 間違いのない事実であるからだ。

ところで、米国女子ツアーは アニカ・ソレンスタムやロレーナ・オチョアが活躍した黄金時代があり、その賞金王は 常時 200万ドル以上(2007年 の賞金王になったオチョアは 436万ドル)を 稼ぎ出していたが、リーマンショックの後に 一時 低迷期を経験した。2009年は 日本でも活躍したシン・ジエが その賞金獲得額 181万ドルで賞金王になったが 日本の賞金王の横峰さくらと ほぼ 同額だったし、2010年賞金王の ナ・イェン・チョイも 181万ドルを稼いだものの 日本の賞金王 アン・ソンジュの 1.45億 円と ほぼ 同額だった。しかし、2011年に ヤニ・チェンが圧倒的な強さを見せ アン・ソンジュの 2倍近い 292万ドルを稼いだ頃から 再び 盛り返すことになる。2012年/2013年は パク・インビが 229万ドル/246万ドル、2014年 ステーシー・ルイスの 254万ドル、2015年 リディア・コー 280万ドル、2016年 アリヤ・ジュタヌガーン 255万ドル、2017年 パク・ソンヒョン 234万ドル、2018年 アリヤ・ジュタヌガーン 274万ドルと日本の賞金王の賞金獲得額の 1.5 ~ 2倍の額を 近年は アメリカの賞金王が獲得するようになっている。一時期 米国ツアーの試合数が減少し 円高の影響もあって 日米の賞金総額の差が小さくなった訳だが 2016年、2017年、2018年には 米国女子ツアーの試合数も 海外で行われる試合が多くなっているものの 年間 34/35/34試合と ほぼ オチョア選手の時代のレベルに戻り、円安も進んで 日本との差がないような時代は 終わった。

いずれにしても、実力のある韓国や中国、台湾、オーストラリアなどの選手が 引き続き 日本の LPGA ツアーでプレーするだろうから、今後、日本女子のレベルは 高止まりするものと予想される。そうした中、日本人の若手選手が力を付けてきて(世界ランキングを見ても分かる)2021年の結果は 様変わりしたが(コロナの影響もあったか)これからも 日本人以外の選手が賞金王になる可能性は 低くはないだろう。

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