初心者のゴルフルール・マナー教室

Introduction

どんなスポーツも同じだろうが スポーツをやるからには ルールを学んで それを守る。それが原点である。緑の中を歩き 白球を打って ゴルフを楽しめれば ルールなど さして重要ではないと考えている人が居るかも知れないが それでは ゴルフを本当に楽しむことは できない。ただ、ゴルフは 他の多くのスポーツと違い ルールが 圧倒的に 複雑で マナーにもうるさい。マナーのことまで含めると学ぶべきことが多過ぎる。ちょっと 厄介なのだ。それでも ゴルフを始めたからには ルールとマナーについて 確り勉強したい。それが あるべき姿のはず。このページは そんな人たちに利用してもらうことを目的に編集されたページです。右の目次の (1) 〜 (10) までの項目ごとに分かり易く解説するが まずは 下の約 10分の動画を見て下さい。そして、その後に その下に続くテキストによる説明。ゴルフのルールは 2019年に大幅に改訂されたので 新旧ルールの違いを良く認識しておかないと ルール違反を犯す可能性が大きなものになっているが 以下は そんな 新ルールの注意点も初心者にも分かり易く解説したものである。

(1) スタート前

スタート前に
ゴルフ場へは ウォームアップが余裕をもって出来る 1時間以上前の到着を目安に 出発。遅刻をしたら プレー出来なくなる可能性も。また、ゴルフ場により 男性は ジャケット着用など 厳格な ドレス コードがあることも考えられるので 念のため そうした点も 前もって チェック (10) 参照。どんな ゴルフ場にせよ まず 到着したら 道具を預け(キャディバッグには 名札要)受付を済ませ ロッカーで 身支度を済ませてから コースに出て スタート前の練習を済ませる訳だが 練習を始める前に 必ず 自分の道具や その他 所持品に問題がないかを チェック。バッグに入れることができるクラブの本数は パターも含め 14本以下。使わなくとも バッグに 15本以上 クラブが 入っていれば ルール違反(» 詳細)また、自分のボールは マジックなどで 印をつけ 確認が簡単に出来るように。グローブ、ティー、ボールマーカー、グリーンのボールマークを修理する リペア・ツール など 必要な小道具があるかも チェック。念の為 十分な数のボール(1ダース以上)を バッグに入れておこう。携帯電話は 出来れば 持参しないことだが 必要な場合は マナー・モードに。場合によっては キャディーが 付くこともあるが (日本では 1組に 1人 欧米では 2人に 1人が 一般的) そんな時は 自分が 客という感覚ではなく 一緒に ラウンドし プレーを手伝ってくれる 専門アドバイザーが居ると思って サービスを受ければ良いだろう。

(2) ティーイング グラウンド

ティーグラウンド
練習を済ませ 自分の組のスタート時間(ティー タイム)が近付いたら ファースト ティーに移動し 準備をして スタートを待つ。それぞれのホールのティー グラウンド(ティーイング グラウンド / ティー ボックスとも言う)では ティーの上にボールを 乗せて(ティー アップして)ボールを打つが それを ティー オフすると言う。その時、二つのティー マークを結ぶ仮想ラインの後方 2 クラブ レングス(約 2.5m)以内の長方形のエリアの中から打たなければならない(» 詳細)そして、最初のホールでは まず 打順を くじ引きなどで決める。それ以降は 前のホールのスコアの良かった人から順に打ち 最初に 打つ人を オナー (honor) と呼ぶ。なお、前のホールのスコアが同じ場合は その前のホールの打順に従う。ボールを 打とうとしている人の邪魔にならないよう 自分の順番を待つことは 重要なマナーの一つである。例えば その人の視界 特に プレーの方向に対して 真後ろに立たない、また、キャディバッグへのクラブの出し入れ、グローブのベルクロなどで 音を出したり しない(» 参考)自分が オナーの場合は スピード プレーに配慮しつつも 前の組が ボールの飛んで行きそうなエリアから 完全に居なくなるまで待って ショットをすること。

(3) プレーの順番とプレーファースト

スピード・プレーティー オフした後は ホールに対して遠い(Away の)人からプレーをする。多くの場合、同伴競技者がプレーするのを待つ形で 自分の順番を待つことになるが 順番が来たら スピーディーにプレーが出来るよう 準備をしておくことが重要だ。そのためには ボールのある場所の近くに 必要になりそうなクラブを数本持って(カートとボールの間を何度も行ったり来たりしないよう)いち早く移動し 次のプレーに備えること。待っている間に どのようにプレーすべきかなど 心の準備もするように心掛けよう。同伴者の邪魔にならない範囲で その間に 必要であれば 素振りをするなど 打つ準備もしておこう。新しいホールや自分のボールに移動した時などに 自分の打つ順番にも拘らず 直ぐにボールを打つ準備と動作に入らないのは(他の人達は プレーの順番に則って 貴方がボールを打つのを待つ訳だから)時間の無駄使いである。ボールを打つこと以外の動作、例えば、クラブの掃除などは ボールを打った後の待ち時間に 出来るだけするよう 心掛けよう。カートに戻ってクラブをバッグに入れる作業も 他の人が それを待つことのないよう 例えば 取り敢えず クラブを手に持ったまま カートに乗り 待ち時間に クラブをバッグに入れるなど 工夫しよう。他の人を 必要以上に待たせない プレーファーストは ゴルフの非常に大切なマナーの一つである。 » 詳細


(4) OB / ロストボールの処理

ミドルホールのレイアウト例コース または 自分のプレーしているホールの外は OB (out of bounds) と呼ばれ その境界線は 白杭や白線で示されることが一般的だが、希に 壁やフェンスが その役割を果たすこともある。ティー ショットが OB になったと思われる場合は 他の人が打ち終わった後に 暫定球を宣言し OB であれば 1 打罰という想定のもとに 再度 ティー アップをして打ち直すことになる。最初のボールが OB でなければ そのボールをプレーすることになるが その場合は 暫定球は あたかも 打たなかったように プレーをすれば良い。OB だった場合は 暫定球と宣言して打ったボールで 続けてプレーをするが ティー ショットであれば 次が 3 打目になる訳だから 実質 2 打罰のダメージになる。ティー ショット以外のショットが OB した場合は ティー アップをすることは 出来ないが 前のショットを打った場所に 出来るだけ近い所に ボールを ドロップして 1 打罰で プレーを続行することになる。(» 詳細) また、プレー中のボールが見つからなければ ロストボール (紛失球) ということで 前のショットを打った場所に 出来るだけ近い所にボールを ドロップして 1 打罰で プレーを続行することになる。OB 同様、実質 2 打罰のダメージになる。(» 詳細) なお、新ルールでは 前進 2 打罰 という (ローカル) ルールで プレーすることが可能になっているので プライベートのラウンドでは そうしたルールの下に OB したと思われる地点や ロストボールになった場所に 最も近いフェアウェイから プレーすれば良い。ただし、公式競技や コンペでは 前進 2 打罰が 許されない場合もあるので どうすべきかを 競技委員やルールに詳しい同伴者に質問 または 確認すると良いだろう。なお、OBやロストボール以外でも様々な理由で 所謂 救済を受けて ボールをドロップして プレーする状況が生まれるが そんな ボールドロップのやり方が変更になっているので 新ルールのやり方を 確り 学んでおこう。» 詳細

(5) ライに関するルール

ライ
ライに関するルールでは、例えば、冬の間などコースの状態があまり良くない時に 自分のプレーしているホールのフェアウェイにあるボールは 6 インチ(約 15センチ)動かして ライを改善してプレーを出来ると言うような(ウィンター)ルールを採用してプレーをすることもある。(» プリファード ライ)コンペの時などは そうしたルールかどうか なども プレーを始める前に 確認すると良いだろう。一方、6 インチルールか 否かに係わらず ボールの近くにある 石ころや葉っぱ、小枝など(総称して ルースインペディメントと言う)は 取り除くことが出来る。 新ルールの下では コース内のすべてのエリアで これができるようになった。ただし、砂や地面から生えている植物は その限りではない。なお、その時に ボールを動かしてしまうと ペナルティー(1 打罰)が科されるので 要注意だが ボールを動かしてしまった時は ボールを元の位置に戻してからプレーをする必要がある。それを怠ると さらに 1 打の罰が科される。(» 詳細 )また、林やブッシュなどにボールが入って 自分のボールを確認できるが プレーできない場合は アンプレヤブルの球(俗称、アンプレ)を宣言して ルールに定められた選択肢の許す範囲で ボールを動かして(1 打罰で)プレーをすることが出来る。 » 詳細

(6) 修理地、カート道にある球

カート道路
修理地やカート道 また 雨が降ったことによって一時的に出来た水溜り(テンポラリー/カジュアル ウォーターと言う)などにボールがある場合は その近くの普通にプレーが出来る所(ニアレスト ポイント オブ リリーフ)から一定の範囲内に 罰なしで ボールをドロップして プレーを続行することが出来る。ルールでは そうした場所を 「異常なグラウンド状態」及び「動かせない障害物」として定義し 救済の規則を定めている。具体的には ボールを救済のニアレスト ポイントから 1 クラブ レングス内(クラブ 1 本分の長さの範囲内という意味)で ホールに近付かない所に ドロップしなければならないが そのドロップの仕方に関するルール(» 詳細)もあるので 基本を良くチェックしておこう。 新ルールの下で 救済を受け ボールをドロップする際は 肩の高さではなく ヒザの高さからドロップするなど 旧ルールの方法とは 異なるので 新ルールのやり方を 確り 覚える必要がある。» 参考


(7) ペナルティーエリア

Water Hazard池や小川など 常時 水があるエリアと その近くは 赤杭(ライン)または 黄杭(ライン)で仕切って 旧ルールでは ウォーター ハザードと呼んでいたが 新ルールでは そのエリアを ペナルティー エリアと呼ぶことになった。赤杭で仕切られたエリアは レッド ペナルティ エリアと呼ばれ、ボールが そこに 入ったと思われる所から (a) 2 クラブ レングス以内で ホールに近づかない所に ボールを ルールに従って ドロップして(1 打罰で)プレーを続行 または (b) ボールが入ったと思われる地点とホールとを結んだ後方線上に ボールをドロップして(1 打罰で)プレーを続行することができる。なお、イエロー ペナルティ エリアの場合は (a) の選択肢はなく (b) の方法でのみ救済を受けることになる。他にも、ボールのドロップの選択肢が与えられているが 通常は 前述の方法よりも 不利になることが多いので ここで説明した方法を 当面は 覚えてプレーすれば良いだろう。(» 詳細) なお、ペナルティエリア内のボールはプレーすることが可能であれば 救済を受けずに そのままプレーをすることもできる。 その場合、新ルールの下では (旧ルールでは 許されなかった) 石ころや葉っぱ、小枝など 所謂 ルースインペディメントを取り除くことや ソールをすることもできる。

(8) バンカー

バンカー
バンカー内にある自分のボールをプレーする時は バンカーのあごのない ボールに近い側の淵から バンカー内に入る。そして、バンカーにボール内のボールは それを打つ時以外 後述する例外はあるが 基本 クラブを地面につけることが出来ないので要注意である。また、足元を固めるために 砂に足を埋めて固定させるような行為は 許されるが、砂の硬さを 足やクラブで引掻いて チェックするような行為は ルール違反になる。加えて、練習スイングや アドレスの時に クラブが地面に触れても ルール違反で いずれの違反も 2 打罰が科される。 一方、新ルールの下では 旧ルールでは 許されなかった ルースインペディメントを取り除いたり、触ったりすることが出来るようになっただけでなく、基本 クラブを地面につけることが出来ないと言ったが、砂の状態をチェックする目的でなければ 砂にクラブで触れても違反ではなくなった。なお、バンカーでプレーをした後は 砂を バンカーの中や周囲に置かれている レイキと呼ばれるもので 元の状態に直すのがマナーである。

(9) パッティング グリーン

グリーン上で
グリーン上に乗ったボールは ボール マーカー (コイン形状の目印) をボールの後ろに置いてマークをして拾い上げ 綺麗にして 自分のパットの順番を待つことになる。全員のボールがグリーン上に乗ったら ホールまでの距離が遠い人から順に パットをすることになるが、待っている間に 自分のボールがどのように転がるかを色々な角度から自分のボールとカップまでのグリーンの傾斜などを観察して予測することになる。その時に 他の人のライン (ホールに転がるボールが通ると思われる仮想の線) の上を歩かないようにすることが 守るべき大切なマナーである。自分のボール マーカーが 人のラインの上にある場合は 要求があれば 左右のどちらかに パターのヘッドで距離を測って動かすことになる。動かしたボール マーカーは 自分の番になった時に 元の位置に戻してから ボールを置いて パットをする。なお、自分のラインの線上や その近くにある砂、小石や木の葉などは 取り除くことが出来る。 一方、旧ルールでは グリーン上で パットをし そのボールを旗竿に当てるとペナルティになったので 旗竿は 抜くか、旗竿を抜く準備をして キャディや 同伴競技者に旗竿を持って (アテンドして) もらったが 新ルールでは 旗竿を挿したまま パットをして 旗竿にボールがぶつかってもペナルティが科されなくなったので (アテンドした旗竿の場合は その限りにあらず) 旗竿を抜かずにパットをすることも可能になった。また、自分の道具にボールを当てれば ペナルティというルールがなくなったし、ルールで許された理由がないにも拘らず パットのラインに触れたり スパイクマークを直すなどの禁止行為もなくなるなど グリーン上のプレーに対して課せられていた様々な規制がなくなった。さらに、グリーン上では うっかりボールを動かしてしまっても罰則はない。他方、他人のボールに自分のボールを当てれば 2 打罰が科されるというルールがあるし、他人のボールは 目障と感じる人も少なくないから 他人のラインの近くにないボールでも 他の人が打つ時は 自分のボールを マークして拾い上げるのが 正しいマナーである。また、グリーン上で 他の人が打つのを待つ時は その人のラインの後ろや 向かい側など その視線に入る所には 立たないようにし、特に 人が打とうとしている時に その視線内で動くことは 厳禁だし、話し声や音などを立てる行為も重大なマナー違反に該当する。 » 詳細

(10) ドレス コード / 好ましい服装

ドレスコード
ゴルフ場には 通常 最低限の服装と身だしなみに係わるルールが定められている。それを ドレス コード (Dress Code) と言うが 殆どのゴルフ場に ジーンズや短いショーツ、T シャツ、サンダル履きを 禁止する ドレス コードがある。一部には ないに等しいような 極めて リベラルな ドレス コードを採用している ゴルフ場もあるが そうした ゴルフ場は むしろ 例外的なものだと考えるべきだ。近年は ファッションの多様化で デニム風やカーゴ タイプの 外に膨らんだポケットの付いた ゴルフ パンツ また クルーネック系の襟の短い ゴルフ シャツ(襟の高さ 4 cm 以上が安全)なども売られているが 格式の高いクラブでプレーする時は(保守的な ドレス コードが 必ずしも 格式の高さの条件とは 言えないが)そのクラブの ドレス コードに違反する可能性もある。また、シャツの裾を出すことは 最近のファッション的には 当然なことかも知れないが ドレス コードに 反することもある。洋の東西を問わず、プライベート クラブで シャツの裾を出すことは 殆どの場合が ドレス コード違反だが パブリックのゴルフ場でも シャツの裾は 出さないようにした方が無難であろう。 » 詳細


おわりに


救済・違反 / 罰則 の大枠
無罰の救済 (Relief)
1打罰 
a. 救済
b.うっかり犯すルール違反
1打罰(打ち直し)
2打罰と同等の救済
2打罰 / そのホールの負け
ルールを尊守しない違反
失格
ルールに著しく反する違反
» 詳細
以上が 基本的なルールとマナーの解説だが、ゴルフルールは フェアプレーに必要な「違反」と「救済」及び それに付随する「罰則」に関する決め事である。そして、その大枠は 右のテーブルのようになっているので 頭を整理する上で 利用して下さい。

ゴルフのルールを覚えると言った時に、勿論、どのような行為に罰則が適用されるのかを判断できる知識を身につけることが大切だが、加えて、救済を受けられるケースでは どのような処置をするのが自分に最も有利なのかを 判断できるだけの知識も身につけて欲しい。救済を 受けるには ペナルティーが必要な場合と そうでないケースがあるが、ある意味、救済を受ける権利を上手に使う知識 と言うようなことも 併せて 学んで下さい。

ゴルフのルールは 小冊子になるくらい沢山の細かな規則が定められているので、出来れば ルールブックを購入して 常にバッグに入れて携帯して下さい。ここで 紹介したルールやマナー以外にも 知っておきたいものは 沢山あるので 事あるごとに スロープレーにならない範囲で ルールやマナーを確認し その処理の仕方を学んで欲しい。ゴルフ読書室のセクションに(比較的 上級者向けの内容だが)ルールに関する様々な説明があるので そちらも 参考にして下さい。

最後に、マナーとプレーファーストについて 付記しておこう。マナーは ご存知のように 行儀・作法の事で それは 人間が気持ち良く時間を過ごすために生まれた知恵である。まず 忘れないで欲しいことは そのマナーが世の中に存在する理由、つまり、それは「皆が 気持ち良く 真剣に ゴルフをするために考え出された行儀・作法」なのだと言う 大前提である。一緒に ゴルフをする人のプレーや気持ちに配慮するのは 勿論のこと、ゴルフ場に居合わせる他のゴルファーの気持ちにも配慮する心構えで ゴルフが出来なければ ゴルフのマナーの知識だけ 持っていても マナーが身に付いているとは 言えない。そうした意味で、自分のプレーが遅いことで 同伴者や後続の組の人を待たせることがないよう「プレーファースト」に最大限の配慮をすることは 極めて 重要なことである。ゴルフの経験が浅く そのマナーの知識が不十分であっても 正しい心構えで ゴルフをすれば 多少のマナー違反をしてしまっても 人を不愉快にさせることは 最小限になるはずだ。ゴルフに限ったことではないが この世の中に マナーと言うものがある理由を ゴルフを始める この機会に もう一度 良く考え、そんなマナーの本質を まずは 学んで下さい。

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