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パットの極意|間合と集中

Introduction
パット間合という言葉と概念がある。武道では 相手との距離や空間のことを意味することもあるが 適当な時期とか タイミングという ある種の微妙な 時間的間隔を言い表す時に良く使われる言葉であり 概念である。その間合という概念、特に、良いパットを打つための間合について ここでは 掘り下げて考えてみたい。

心技体のバランスと間合

武道では 相手の技量、体格、動きなどによって 一つの間合が生じるが 自分が攻め込む間合を作ったり、相手に そうさせない為に 相手の間合にさせないというような駆け引きが勝負の決め手になる。しかし、ゴルフでは 相手が止まっているボールである。武道で言う「間合を盗む」というようなことは 必要ない。ただ、自分の集中力を高め イメージ通りにボールを転がすことが出来るような 自分に最適な間合で ボールを打てるようになれば パットが入る確率は 格段に高くなる

パッティングの能力向上は 武道修行の道に通じるものがある。それは 心技体をバランス良く 一つにして ストロークする力を身に付けることが重要だからである。ボールの前で 5 秒も 10 秒も使って(色々なことを考えてから?)パットをしている人を良く見掛けるが それでは 最適な間合でボールを打っているとは 言えない。心技体をバランス良く 一つにして 最適な間合を作って パットをする為には どんなことを考え 何をする必要があるのか - 考えてみよう。

パットのプロセス確認

そこで まずは ここで パットをする時のプロセス (1) ~ (5) を見てみよう。

(1) 自分のラインを読み 望ましいボールの転がりを イメージする
(2) そのラインと望ましいタッチを ボールの傍に立って確認(必要なら 素振り)
(3) パターを ボールの後ろに置いて スタンスと取り 構える
(4) ストロークをする
(5) パットの結果を見る(ボールの転がりや 行方を確認する)

構えてからストロークまでの間

ここで考えて欲しいのが (2) - (3) - (4) の行動の中に生まれる 間合である。場合によっては (2) - (3) - (2) - (3) - (4) 的なプロセスになる人も居るだろうが、特に (3) - (4) 即ち アドレス完了から ストローク開始までの「間」に着目して欲しい。多くのアマチュアは 少なくとも 2 ~ 3 秒、人によっては 5 秒以上掛かっていると思うが トップ ツアー プロは アドレス完了後 1 秒前後と短い間で ストロークを開始させる人が多い。一般論ではあるが (3) に入るまでの確認作業や ルーティーンに 時間を掛けるプロは 多いが (3) 以降は アマチュアより プロの方が断然に早い。そこで まずは その間合に着目して ローリー・マキロイ選手のストロークを ご覧頂こう。(以下の動画は 音量が大きいので 注意)

動画からも分かるように マキロイは (2) - (3) - (2) - (3) - (4) 的な プロセスで この間には 素振りをしないで パットをしているが 最後の (3) が終わってからは 間髪を入れずに と言える間合で (4) の動作に入っている。この動画では 1:30 で 最後の (3) の動作が終わるが それでいて 1:31 の内にパターが後ろに 引かれていることが確認できる。これから打とうとしているパットのラインとタッチを ボールの前に立って確認したら そのイメージとパットの感覚が出来る限り鮮明な内に ストロークをすること、そして、心に迷いを生じさせないタイミングで 不必要な緊張を生まずに 体をイメージ通りに動かすには そのような間合が 多くのツアープロにとっては ベストなのであろう。

自分のパットのプロセスは?

さて、ここで自分のパットのプロセスと間合を 思い出して欲しい。どんなプロセスで パットをしているのか、そして (2) - (3) - (4) の間合はどうなっているか。(3) - (4) では どんなことを考えることが多いのか。(3) - (4) が 1 秒前後とは 何かを考える間を作らないと言うことだが、逆に言えば、何かを考えている人は 少なくとも 2 ~ 3秒は 必要で 複数のことを考えていれば 簡単に 5 秒くらいの時間が経ってしまうはずだ。いずれにしても、練習グリーンに 次回行った時、または 家の練習用マットで練習できる人は そこで 上述のプロセスと間合について 自分の癖などを チェックし 色々と試して欲しい。

多くの人は パターの引き方、例えば、ヘッドを真っ直ぐに引くことや ストロークの大きさ、パターンなどを コントロールすること、グリップ、肩の動かし方など 所謂 パッティングのメカニクスに気を取られているはず。そして、パットを ミスした後は フェースが開いたとか、ストロークが速かったなど、やはり、思いは パットのメカニクスに行くことだろう。しかし、そのように メカニクスに 神経が行けば 行くほど パットの間合は なおざりにされるのである。その結果、悪い間合で パットをすることになるから パットは 何時まで経っても入らないという連鎖反応に陥る。そこで 次回の練習で試して欲しいのが 以下の一連の動きである。

(1) 自分のラインを読んで 望ましいボールの転がりを イメージする
(2) ボールの傍に立ち 深呼吸をし ボールの転がりを もう一度イメージ(必要であれば、腕を振るなり、素振りをするなりする)
(3) パターを ボールの後ろに置いて スタンスと取り アドレスに入る
(4) ボールを もう一度見て パットのイメージを再確認し アドレスを完了
(5) 慌てないように しかし (4) 完了後 1 秒前後で ストロークを開始
(6) パットの結果を見る(ボールの転がりや行方を確認する)

ショート パットから ロング パットまで 一通りを上述の方法で とにかく (5) では 好ましいタッチで ボールを転がすことだけに集中して ボールを打って欲しい。ただし、好ましいタッチとは ストロークの大きさとか 腕の振り方のような メカニクスのことではない。むしろ、そうした頭で考える必要のあることは 極力 排除して 感性を大切にする。そして、打ち出されるボールの方向については スクウェアに クラブを振れば良いだけなので 一切 考えないことが 望ましい。それで 良い結果が出る人ばかりとは 限らないだろうが 殆どの人は 想像以上に短いパットは入るし 長いパットは 距離が合うという結果に驚くことだと思う。

言うまでもなく、アドレス完了後 間髪を入れずに ストロークをするというのは いい加減にストロークをスタートさせると言うことではない。そのボールを打つ 短い時間に集中することが大切で 実は 短い時間だから集中できるという理屈を理解して欲しいのだ。自分にとって 集中し 且つ リラックスした状態で 意図したタッチで パッティング ストロークを行える間合とは 何か。それを探求して欲しい。最終的に その間合が 2 秒前後になる人は それでも良いだろう。しかし、長い間 ボールの前で固まれば 間合が悪くなることは 間違いのないことである。

パットの極意

最後に ツアープロ (Russell Henley) のパッティングの間合が確認できる動画を ご覧頂きましょう。心技体をバランス良く 一つにして 最適な間合を作って ストロークをするパットの極意 - 間合と集中について これを機会に 理解を深めて下さい。

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