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パターは ピン or マレット

Introduction
パターは 大きく ピンタイプと マレットタイプの二種類に分類される。L 字 パターや キャッシュインタイプなど かつて流行し どちらにも属さない 所謂 ブレードタイプの パターもあるが マレットタイプの変形である ネオマレットや L 字 パターと マレットの合体した L 字 マレットと呼ばれるものを マレットに含めると 現在では 殆どのパターが この二つのタイプの何れかに属すると言える。

ピンタイプのパター

パターの主要メーカーは その殆どが ピン型、マレット型 両デザインの パターを販売している。ピン型に関しては 以下のサンプルのように そのデザインに大きな違いはなく どのメーカーのパターを買っても そう変わらないと思うかも知れないが それを置いて構えた時、そして ストロークした時、また、ボールとヘッドがコンタクトした時の感触には 大きな違いを感じる人が多いはずだ。スコッティーキャメロンが絶大な人気を誇るのは その辺りの違いによるところが大きいと言えよう。

Scotty Cameron Oddysey PING Taylor Made
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ピンタイプのパターは もともと ピンアンサーシリーズの 大ヒットで広まった ヒールとトーに重量を配分した ヒール トー デザインで 指の上にシャフトを載せ クラブをバランスさせた時に トー側が下になる 所謂 トーハング (toe-hang) のヘッドが特徴で タイガー・ウッズや ジョーダン・スピースなど、世界に名だたる トップツアープロの多くが 愛用してきたものだ。ヘッドの動きをコントロールして 微妙なタッチを出し易いデザインのパターだと言えるが、ウッズやスピースが使っている スコッティーキャメロン (Scotty Cameron) は ピンタイプを代表するパターの一つである。(市販品モデルの詳細を チェックしたい人は このページのパターの写真を クリックで。)

マレットタイプのパター

一方、マレット、ネオマレット系のパターを使用している トッププロが少なかった時代もあったが、現在では 数多くのトッププロが そうしたタイプのパターを使用するようになった。そのデザインは 多岐にわたるが、以下は そんな マレット、ネオマレット系のパターのサンプルである。

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近年、多くのトップツアープロの間で 使われているのが 右上の写真の テイラーメイド スパイダーシリーズのパターだが、加えて、マレットと ピンの 中間的な デザインのパターの人気も高くなっている。例えば、スコッティーキャメロンの SELECT NEWPORT 3 や FASTBACK、また、オデッセイの オー・ワークス 17 #5 パターなどが その例である。L 字 パターと マレット型 パターの中間的なデザインとも マレットとピンの中間的なデザインとも言えるような デザインで フェース中央に エラストマーを インサートした デザインのパターは ある意味 新しいジャンルのパターだとも言えるが そんなパターの人気が高くなっている。

ブレード、ピン、マレットタイプのパターで 芯を外した時の結果を比べると距離と方向のブレは マレットが圧倒的に少なく 優れているから、芯を外して ストロークすることが多い アベレージプレーヤーには マレットがオススメのパターということになるが、マレットパターを選ぶ トッププロの狙いは そうした点 以外にある。トッププロの場合は 故意に芯を外すようなパットは 打つにしても アベレージゴルファーのような心配はないから 実は マレットの前述のメリットは あまり必要ない。しかし、最新のパターのモデルの特徴は 1) ラインにフェースを合わせ易いデザイン、2) 慣性モーメントの大きなヘッド、3) 順回転のボールが打てる フェースやグルーブといった デザインフィーチャーで それぞれ なるほどと思えるメリットがある。そして、そうした デザインフィーチャーを取り入れたパターが ピンタイプのパターではなく マレットタイプに多いのも事実である。

ストレート vs アーク

指の上にシャフトを乗せて クラブを水平な状態に置いた時に フェースが真上を向くものを フェース バランスド パター (Face Balanced Putter) と言うが、マレットタイプのパターは L 字マレットなどの 例外を除き 基本的に フェース バランスドが普通だった。そうしたパターは クラブをストロークする時に フェースがスクウェアに保たれ易く、右図のように ストレートにクラブを引いて出すタイプの インライン パッティング ストロークをする人に適したタイプのパターだと言われてきた。それに対し 同様に 指の上にパターのシャフトを置いてバランスさせた時に クラブヘッドのトーが下を指すようなデザインのパターが トーバランスド パター (Toe Balanced Putter) で トーハング (toe-hang) タイプとも言うが ピンタイプのパターは 基本的に トーハングである。このタイプのパターは 図のアークの インサイドに引いて インサイドに出すような パッティング ストロークをするタイプの人に適したパターだと言われている。

toe hang mallet
しかし、最近は トーハング タイプのマレットパターが 実は 増えている。特に、マレットパターを使うトップツアープロの多くは そのタイプのパターを使うようになっていると言うのだ。それには トーハング タイプのクラブの方が 僅かながら ヘッドの位置を感じ易いという特徴があるからかも知れないが、それ以上に ストレートにクラブを引いて ストレートにそれを出す インライン パッティング ストロークで クラブの動きを正確にコントロールするのは 難しく そうした違いに ツアープロが敏感に反応した結果のように思える。

ピン タイプ
Jordan Spiece
Ricky Fowler
Tiger Woods
マレット タイプ
Dustin Johnson
Jon Rahm
Jayson Day
右表は トップツアープロが使う パターのタイプを 大雑把に纏めたものである。色々 パターを変えるプレーヤーも居るので スッキリ 分類は出来ないが どちらかと言えば ピンタイプの選手は パターをあまり変えない傾向にある。因みに、松山英樹は ピンタイプを使っていたが 最近は マレット系のパターを使うこともある。ジャスティン・トーマスも ピンタイプを使っていたが 最近は キャメロンのネオマレット系のパターを使うことが多い。また、ローリー・マキロイは クラブを テーラーメイドに変えてから マレットタイプのパターで プレーすることが増えている。いずれにしても パターを選ぶ時は 科学の力を生かしたデザインフィーチャーと 科学では 説明し難い フィーリングの世界の両方を考慮する必要がある。そして、どんなパターを選ぶかは 必ずしも その理由が明確でないことも多い。とは言え、結局は 科学の力を出来る限り利用する選択が得策だと考えるのは アマチュアもプロも同じで 新しいデザインフィーチャーを組み込んだ マレットパターを使うプロが 近年 増えているのは 自然の成り行きだとも言えよう。

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