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ローカル・ルールとは

このページのコンテンツ
• はじめに
• ローカル・ルールのあるべき姿
• 公正の理念
• ある LPGA での裁定
• 邪道的でも 合理的なら?
• コンペ用 推奨 ローカル・ルール
• 公式競技でプレーする時の注意点
• 商品リンク(用品、メーカー別)

はじめに


ローカル・ルール(Local Rules)とは ゴルフ場や コンペの競技委員などが 定めた JGA (R&A) の公式ルールの規定を 一部を変更、削除 または 追加したりする独自のルールのことである。6 インチ・プレースや OB、ロストボールの前進 4打 (2打罰) などは 最も 一般的な ローカル・ルールの例だが、ルールブックには 競技委員会は 本来のルールに規定されている方針と矛盾しないものであれば、地域的な異常な状態に対応するため ローカル・ルールを作ることができる と明記されている。

ローカル・ルールのあるべき姿


ローカル・ルールさて、ここでは まず「本来のルールに規定されている方針と矛盾しないもの」という条件が付いていることに注目して欲しい。悪天候でもないのに 6インチ・プレースを許すもの、そして、OB、ロストボールの前進 2打罰のような ゴルフ場や 一般コンペの競技委員会が定めた 本来のルールに規定されている方針に矛盾すると言わざるを得ない ローカル・ルールが 実際には 存在するという事実を どう解釈すべきかである。本来、ローカル・ルールは そうした邪道的な規則ではなく、ルール・ブックで認めている 正統派の規則であるべきという考え方があるが、そんな意見に対する見解は 様々だ。

公正の理念


ローカル・ルールには 基本的に (1) ルールの緩和的な救済措置と (2) ルールで基本的には認められている行為を 禁止するものとがある。例えば、(1) の例には 6インチ・プレースを 許すことがあり、(2) の例には ストローク・プレーで ホールアウト後のグリーンでの練習パットを禁止する ことなどがある。雨など、悪天候の影響で コースの状態が悪い時に 6 インチ または 1 クラブ・レングス 以内の範囲にボールをプレースすることを許したり、障害物やコース保護、さらにはスピード・プレーなどに関するある種の措置は (1) または (2) の概念の下に その判断が競技委員会に委ねられるもので、それが 本来のローカル・ルールである。状況によっては プロの競技でも スルーザグリーンで 1 クラブ・レングス・プレースを許すようなこともあるが、原則、競技委員会は 競技の公正性 (equity) を考慮してローカル・ルールを設定すべきなのだ。ルール・ブックには 規則に関する争点について適用できる規則がない時は 公正の理念(英語では with equity)に従って 裁定がなされるべきである といったことも明記されている。

また、ローカル・ルールを設定する時に 競技委員会には その内容を分かり易く、具体的に明記することが 2004年のルール改訂以降、義務付けられるようになった。例えば、雨で プリファード・ライ (preferred lies) の ローカル・ルールを 設定するのであれば 次のように 明記すべきである。本日の競技はゴルフルールの付属規則 I に従って プリファード・ライ(ウィンター・ルール)での プレーとする。スルーザグリーンで 罰なしに 球を拾い上げてふくことができる。球を拾い上げる前に プレーヤーはその位置をマークしなければならない。球を拾い上げたあと、プレーヤーは その球を 元の位置より 6インチの範囲内でホールに近づかず、ハザード内でも パッティング・グリーン上でもない所にプレースしなければならない。ボールを 一度プレースしたら 再度 動かすことは出来ない。

なお、上述のスルーザグリーンの記述は、フェアウェイのみとか 6番ホールのフェアウェイ などと限定的にすることが出来るし、プレースメントの許容距離を 1クラブレングスとすることなど、状況に応じて競技委員会が判断して決定すべきものである。ただし、もし(競技委員会の不手際で)上記のような具体的記述がない時には 付属規則に明記されている条件が採用されるべきで、プレースメントの距離は 6 インチ との説明もある。原文では 次の通りである。In the absence of a specific definition, the local rule defined in Appendix I would fill the void. This comes from the presumption that the Rules of Golf applies to the competition. The specified placement distance would be by customary practice, usually six inches.


ある LPGA での裁定


豆介2013年 4月 第1週の女子ツアー、アクサレディスの初日に 雨のため 「ボールをマークして無罰で拾い上げて拭くことができる」 と プレースメントの許容距離を 明記しないローカル・ルールが 選手に明示された。その結果、選手は元の位置にリプレースすべき との解釈をしたが、その日(最終的に優勝した)堀奈津佳が 6 インチのプレースで プレーを したことが報告された。この事態を受け、競技委員は一旦 堀の失格を宣告したが(具体的に 元の位置にプレース、または、リプレースするとの明記がなかったとのクレームを受けて)それを撤回し、無罰の裁定を下した。この裁定は 上述のルールに従ったもので、競技委員会の不手際があったことに鑑みれば、多くの選手がこの裁定には猛反発したようだが、適当なものであったと言えよう。

邪道的でも 合理的なら?


一方、スピード・プレーを促すために OB、ロストボールを 前進 2打罰にし、短いパット(例えば、ワン・グリップ以内)を OK にするなどが 一般的な ローカル・ルールとして良く採用されるが、これらは JGA 規則 (33-8) と そのガイドラインには 合致しない ある意味 邪道的な ローカル・ルールということになる。しかし、レクリエーション的なコンペや練習ラウンドでは スピード・プレーを優先する意味で そうした措置を必要に応じて取るべきで、それらが 本来のローカル・ルールのあるべき姿だという考え方もある。

つまり、ゴルフ本来の精神を尊び ルールに忠実にプレーをすべきだと言う考え方と スピード・プレーが出来ない場合は それよりも まずは スピード・プレーを重視すべきと言う ある意味 相容れない 二つの考え方がある。スピード・プレーは ルールでもある訳だから それが出来ない人たちのことを考慮に入れた 邪道的な ローカル・ルールを 暫定的に 導入することも 決して 悪い考え方ではないという判断もある。月例競技などでは ハーフ 2時間 15分 前後をスロー・プレーの基準にしているクラブが多いと思われることからも 特別な理由がないにも拘らず その程度のスピードで プレー出来ない ゴルファーは(公式競技でなければ)自分なりのローカル・ルールに従って(例えば、ボールを ピック・アップして そのホールのプレーを 暫定的なスコアで終了するなどで)プレーをすることも考えるべきだという考え方に基づくものだ。 » スピード・プレーのコツ

近年は セルフ・プレーが 当たり前になり、スピード・プレーに対する配慮のないグループも ゴルフ場には 少なからず居るようだが、そうした ゴルフ・ルールも マナーも守ることの出来ないゴルファーには ゴルフをする資格がない と言うくらいの自覚を持って欲しいが、そうした認識が 日本のゴルフ・コミュニティーの中で薄れつつあることは 悲しい限りである。ゴルフ発祥の地と言われるスコットランドでは パブリックのゴルフ場であっても 公式ハンデがあるレベル(例えば、セント・アンドリュースのオールドコースは 男性 24、女性 36)以下でないと プレーをすることが許されない所が多い。運転免許がなければ 自動車を公道では 運転出来ないように ゴルフにも 厳しいルールと規制が適用されているケースもあると言うことだ。ゴルフ場では(その客という立場から)自由気ままに楽しむ権利ばかりを考えている エセ・ゴルファーには 知って欲しい 側面である。

いずれにしても、状況によっては プリファード・ライ(lift, clean and place などとも言う)で プレーをしても良いし、あくまでも ノータッチで プレーをしたければ それでも良いだろう。しかし、正しいゴルフ・ルールと その精神(公正の理念)を出来る限り尊重するようにしたいものだ。一方、ゴルフ場のローカル・ルールの中には それを無視したルールがあることも事実だが、多くの人が楽しむためには ある程度仕方のない側面があるだろうから、それが 邪道的なローカル・ルールであっても 臨機応変の対応をするのが 大人のゴルファーと言えるのかも知れない。いずれにしても、一般ゴルファー用と競技ゴルファー用のルールの境界線のようなものを 明確に引けないのも ローカル・ルールの考え方を 難しくしている点だと言えるだろう。


コンペ用 推奨 ローカル・ルール


さて、ここで 初心者や ハイハンデの人が 多数 参加する 会社のコンペなどに限って オススメな ローカル・ルールを(邪道的なものではあるが)紹介しよう。

a) 6インチ・プレース - スルー ザ グリーン: フェアウェイのみと限定しても良いが、なるべく単純なルールにした方が ある意味 競技参加者間の公正性が担保できるだろう。

b) 前進 2打罰 (4打): OB、ロストボールは 暫定球を禁止し ティーショットであれば 前進ティーから、また、それがない時の パー 3 であれば ピンから 最も遠い グリーンのカラーから、パー 4/5 なら ティーから 250ヤード先のフェアウェイから 2打罰で。(但し、ウォーターハザードで 前進 3打の前進ティーがある場合は それに従う。)2打目以降のショットが OB、ロストボールの場合は なくなったと思われる所に最も近いフェアウェイから 2打罰で。

c) OK パットあり: 例えば、40cm。30cm でも良いが、数字で 表示した方が ワン・グリップのような言い方より 明確になる。

d) ギブアップ・ホールのスコア: 大叩きになったホールでは パーの 3倍。つまり、パー 4 のホールでは 11打目を打ってホールアウトできなかった時点で スコアを 12 とし、そのホールのプレーを終了する。それでも まだ スロー・プレーの心配がある時は ギブアップのスコアを パーの 2倍 + 2打までなどとする。

e) 距離計測器の使用: GPS/レーザーなど タイプに拘わらず 使用を許可する。

f) 不当の遅延(スロープレー): ハーフ 2時間 20分 のような限度を設定し、前の組から 1ホール以上遅れ、且つ、この許容時間に遅れた場合は そのグループの選手全員に ペナルティー 2打罰を科す。
g) タイ・ブレーカー: 年齢が 最も 単純で 間違え難い方法だが、より公平にしたければ カウント・バック (count back) 方式がある。即ち、同スコアの人が複数いる場合に 18番ホールのネットのスコアの良い人が上位になるというもので 18番ホールのスコアが同じ場合は 17番ホール、16番ホール ... の順で決着が付くところまで カウント・バックしてスコアを比較し 順位を決める方法。

公式競技でプレーする時の注意点


最後に、公式競技の場合に チェックしておきたいローカル・ルールだが、1) 距離測定器使用の可否(測定器の仕様が違反にならないか要注意)、2) バンカー内の一定の大きさ(通常 1cm 程度)以上の石を動かせる障害物(movable obstructions)として取り除くことが出来るか、3) スルー ザ グリーンで 地面(砂地の場所を除く)に自分で作ったピッチマークにボールがくい込んでいる時は そのボールを罰なしに拾い上げて 綺麗にしてから ホールに近づかないようにして、ボールの止まっていた箇所に出来るだけ近い所にドロップ出来るか(ローカル・ルールがなければ、フェアウェイの芝の長さか それより短く刈ってあるコース上の区域のみとなる)などがある。加えて、エアレーションの穴がある場合などは それに関する救済措置がどのようになっているかなども チェックしておくと良いだろう。





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