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コロナ禍のゴルフ界|2020年は どんな年だったのか?

2020年は ゴルフ界も コロナに明け コロナに暮れる年になった。WHO(世界保健機関)が 3月 11日にコロナ (Covid-19) 感染症のパンデミック 即ち 世界的大流行を宣言すると ゴルフの様々な大会がキャンセルされた。その後、再開されたツアーの試合は 無観客で行われることになり 延期されたマスターズが 11月に行われるという異例づくめの年になった。日本男子プロの場合は 年間 6試合しか開催されず 賞金王の賞金獲得額が 5,000万円にも達しないという悲惨さだった。 ゴルフ賞金王
世界のコロナの惨状|トップ 20カ国 by 死者数
この動画は 2020年の世界各国のコロナによる死者数の経緯を示したものである。世界中で 8,000万人が感染し、175万人が亡くなった。

アメリカの PGA の場合は、まず、3月 15日からスタートした Players Championship が急遽中止になり その後の 4-5-6-7月に行われる予定だったトーナメントは 中止 もしくは 日程の大幅な変更がなされた。メージャー大会は 4月のマスターズが 11月に行われることになり、5月に行われる予定だった全米プロが 8月に、また、6月に行われるはずの全米オープンは 9月、そして、7月に行われる予定だった全英オープンが中止になった。それでも、完全に中止になった PGA のトーナメントは 11試合で 元々ほぼ毎週試合のある アメリカ男子ツアーの場合は 3/4 以上の試合が 無観客ではあったものの行われたので 選手の活動に対するダメージは 限定的であったとも言える。

一方、年間の試合数が 24 と少ない日本の男子ツアーのダメージは大きく、悲惨な状況だった。行われた大会は 僅か 6試合と 3/4 もの試合がキャンセルされたからである。その結果、賞金王の賞金獲得額が 4,111万円と前代未聞の異常な状況が生まれた。37試合が予定されていた日本の女子ツアーの試合も 23試合減の 14試合だったから その影響は大きいが それでも 男子ほどではなかった。

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他方、アメリカでは パンデミックによる感染者数や死者の数は 圧倒的に多いものの キャンセルされた PGA の試合は 比較的 少なかったので 賞金獲得額は 日本とは 比較にならない状況だった。レギュラーシーズンは 10月 〜 9月で 事情は異なるが 賞金王になった ジャスティン・トーマス (Justin Thomas) は レギュラーシーズンの間に 734万ドルを獲得し、それにフェデックスカップのレギュラーシーズン1位のボーナス 200万ドルと、最終戦2位タイのボーナス 450万ドルを加えた 1,384万ドル / 14億円以上を稼ぎ出した。さらに、フェデックスカップに優勝したダスティン・ジョンソン (Dustin Johnson) は レギュラーシーズンの賞金獲得額 584万ドルに加えて フェデックスカップの優勝賞金 1,500万ドルとレギュラーシーズン3位のボーナス 100万ドルを加えた 2,184万ドル / 約 22億円を稼いだ。キャンセルされる試合のなかった 2018-19年のシーズンに最も多くの賞金を稼いだのは ローリー・マキロイ (Rory McIlroy) だったが、その賞金獲得額 2,459万ドルと比べても その影響が想像以上に小さかったことが分かる。キャンセルになった試合で賞金額の大きなものは プレーヤーズ選手権、WBC Dell マッチプレー選手権、全英オープンの3試合だけだったからである。

また、皮肉にも、アメリカでは 2020年の3月、4月にはほぼ半数のゴルフ場がクローズドに追い込まれたが、6月には そのほぼ全てがオープンし、その後に ゴルフのラウンド数が急激に伸びているのだ。ゴルフをする人の数も増えて、NGF (National Golf Foundation) によれば 2020年 11月のラウンド数は、前年同月比で 56.6% もアップしていると言うことだ。感染リスクの少ないゴルフの人気が上がったのである。

他方、コロナ禍の日本も 4月、5月には ゴルフ関連ビジネスの低迷が見られたものの 明るさが戻りつつある。例えば、PGM(ゴルフ場運営会社)は 4月、5月に売上が前年同月比 50%台と落ち込んだものの 8月には 同 107.9%と前年実績を上回り、9月こそ 90%台になったものの、10月に 再び 102.9%と前年実績を上回った。また、中古ゴルフクラブなどの販売を手がけるゴルフ・ドゥも売上高が 4月に前年同月比 70%台、5月に 90%台と前年実績を割り込んだものの、6月以降は 100%をキープし、10月には 123.5%と高い伸びを示しているそうだ。洋の東西を問わず、ゴルフは少人数による屋外でのプレーのため 3密を避けることができるスポーツとして コロナ禍でも やれる娯楽であり スポーツであるという判断がなされているようで、人類の心と体の健康維持に貢献していると言えそうだ。
さて、日本の男子ツアーだが 暗いニュースに終始したようにも見えるが 明るいニュースもある。11月に JGA ナショナルチームメンバーの中島啓太選手が 世界アマチュアゴルフランキングで1位になったことである。近年、日本人では 松山英樹、金谷拓実選手が1位なっているので 珍しくないことのようにも見えるが 実は 凄いことなのだ。加えて、同年代の選手で世界ランキング上位の選手には 東北福祉大学3年生の米沢蓮選手(2020年末時点で 11位)が居るが、日本オープンでも上位でプレーしていたアマチュア選手の河本力 (日体大 3年)、桂川有人 (日大 4年)、大嶋宝 (岡山・関西高 2年)など、将来の日本男子プロの人気を牽引して行けそうな人材が大勢出てきている。
日本男子ゴルフには 明るいニュースも
この動画は 2020年の 11月に行われた三井住友太平洋マスターズの2日目の中島選手の組のスタートホール・ティショットの様子を映したもので やはり 世界アマチュアランキングで1位になったことのある金谷拓実選手のショットも映っている。
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