飛ばす秘訣を考える上で まず 始めに認識して欲しい点は 下のダイアグラムで説明している打ち出すボールの初速アップと言う課題と それに必要な条件、そして、その時に 犯し易い間違い の関係についてである。

ボールの初速は (a) ヘッド・スピード、(b) クラブヘッドの芯でボールを打てたか、そして、(c) アタック・アングル、即ち、ロフトやスイングの軌道によって決まるフェース面とボールが当たる角度によって殆ど決まる。( スマッシュ・ファクターとアタック・アングル) スライス・ボールを打っている人はボールを擦るような打ち方になっているから (アタック・アングルが悪く) 飛距離でのロスが大きくなる。なお、(d) その他には クラブとボールが接している時間の長さ、即ち、インパクト時のクラブヘッドの加速度、 クラブヘッドの反発係数 (COR)、クラブヘッドの重量などがある。
一方、打ち出されるボールの初速が速くても、バックスピンが多過ぎたり (サイドスピンなどその他のスピンも影響する) 打ち出されるボールの打ち出し角が悪ければ (空気力学的なファクターなどによって) 飛距離は落ちるから、自分のスイング・スピードとスイング軌道 (アッパーブロー、ダウンブロー、インサイド・アウト、アウトサイド・インなど) に応じた 最適な デザインのクラブを選ぶことも重要な要素になる訳だ。
いずれにしても、本ページでは 主に ボールの打ち方という観点から 飛ばす秘訣について論じる訳だが、コンスタントに飛距離を伸ばしたければ、どのようにしたら ヘッド・スピードを上げつつも、擦ることなく クラブヘッドの芯でボールを 捉える確率を 高めることが出来るか ということを考える必要がある。

まずは ヘッド・スピードを上げることだが、そのための第一番目の秘訣は 正しく 肩を回転させ、その力を 効率良く利用することだ。それには 肩を 背骨に対してなるべく直角に (タイミング良く) 回転させること、そして、肩の回転を インパクト後 すぐに止めないように 最後まで 大きく スムースに 回転させることである。手や腕の力に頼らずに 肩の回転でボールを打つイメージでスイングすることがポイントだ。 ダブル Y スイング理論
第二の秘訣は 別途 ご紹介している 2レバーシステムの conservation of angular momentum、即ち、タメの効いたスイングをすることにある。しかし、この点については、手や腕の力に頼らずに 肩の回転でボールを打つイメージで、腕の力を抜いて体の回転に逆らわないように腕を振れば、正しいタイミングでクラブはリリースされることになる。手首のリリースを意図的に遅らせて タメを作るように手首の動きをコントロールするような打ち方は 百害あって一利なしだと言える。インパクトの瞬間にタイミングを合わせるのではなく、インパクトの瞬間が大きなスイングの流れの中にあるという気持ちでスイングすべきだろう。 詳細
第三番目の秘訣は下半身と腰の使い方を習得することだ。どのようなゴルフ・スイングをするにせよ、下半身と腰は重要なパワーソースである。トップからの切り返しでは まず 腰が少し左にスライドしながら回転し、それが ダウン・スイングのトリガーの役割をして
上半身 (肩) の回転を リードする形になる。結果として ダウン・スイングからインパクトでは 頭が中心よりも少し右に
腰はそれよりも少し左に移動する形になり、背骨は ある程度 右に傾くことになる。ダウン・スイングの段階で 重心移動は トータルとして ほとんどないような状態だが、下半身はターゲットの方に、上半身は後ろにという状態になる。即ち、頭がボールよりも後ろに残る (STAY BEHIND THE BALL) の形が出来上がると言うことだ。正しい腰の動きがないまま 頭を残すような形になると 体重が 後ろに移動し、所謂、明治の大砲 と言われるショットになる。正しい腰と肩の動きが出来て はじめて、インサイドから入ってくるクラブヘッドが インパクト時にスクウェアーになり、そこから フォロースルーにかけて パワーの伝達が効率良く行われる訳だ。ただし、背骨の右への傾斜については 必要以上に大きくなると様々な弊害が生じるから、そのやり方と程度については 十分 研究する必要があるはずだ。 下半身の使い方 - フットワークの妙
いずれにせよ、ゴルフ・スイングは 回転運動が基本で 軸を中心に体 (肩) を 正しく回転させることが大切で、その時に 前述のような方法で生まれるパワーを 如何に 有効に利用出来るかで ヘッド・スピード、即ち、飛距離が決まってくると言える。しかし、ボールを ただ 飛ばそうとして 力が入り過ぎたり、大振りして スウェイしたりして その軸が動いたのでは 正確なスイングは出来なくなり、芯でボールを捕らえる確率が下がってしまうから、冒頭のダイアグラムで説明したように、そうした点には 十分 配慮する必要がある。
また、力み、特に、肩や腕に力が入り過ぎれば、クラブ・ヘッドが走らないスイングになるばかりでなく、アウトサイド・インのスイング軌道を促すことにもなるから、前述のアタック・アングルが悪くなって、擦り球やスライス・ボールが出る可能性も高くなってしまうだろう。
つまり、飛ばしたいと感じたホールでは (無意識の内にも力が入り スイングが大きく 速くなる傾向があるから) 力を抜くこと、軸がブレないスイングをすることを考えるような発想が役立つ可能性は高いだろう。力一杯スイングをしてバランスを崩したり、安定性に欠けるスイングをするのではなく、バランスが良く安定性のあるスイングで より効率良く 全ての力を 有効利用出来るようにすることこそが 「飛ばす秘訣」 なのだ。 上半身と下半身のバランスと体重移動
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