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ゴルフ・グリップ (その選び方と交換方法)
 

グリップグリップは クラブを確り握るためにシャフトに取り付けるもので 昔は革や天然ゴムで作られたが、近年は 各種コンパウンド (詳細後述) が 素材として良く使われる。その形状や装着法には ルールで規制がかかっているものの、それに違反しない範囲で 市場には 様々なグリップが出回っている。その材質、重さ、太さ、構造、そして、装着の仕方などによって 他の部分が 同じクラブでも それを振った時の感触は大きく異なる。従って、グリップが プレーに与える影響は 多くのゴルファーが考えている以上に 大きなものである。

一方、グリップは、車のタイヤのように磨耗して磨り減るし、温度、紫外線、汗、油などの汚れの影響を受けて 時間の経過と共に劣化する性質もあるから 使用頻度にも依るが 2-3年に一度は新しいものに交換することが望ましいものである。そこで、ここでは、そうしたグリップを選ぶ上で知っておきたい知識、そして、装着時に考慮すべきことや費用 (節約のアイデア) のことなどについて 詳しく説明する。

グリップの素材とデザイン

昔、使われた皮のグリップは最近ではほとんど見られなくなったが、ゴムは (コンパウンドにしてその性能が格段に良くなったものが) 今でもよく使われる。しかし、ゴム以外の材質で作られたグリップが かなり増えたのも事実である。新しい素材の中でも EPDM (Ethylene-Propylene-Diene-Monomer) を始めとする各種樹脂系コンパウンド素材のグリップが良く使われるようになっているが、ゴムに比べて 柔らかでしっとりとした感触のグリップを好む人に適した素材である。ウィン (WINN) などはそうした新しい素材 (Elastom ETM) の特徴を 強調したデザインで 今までのグリップにはなかった 新しい感触の革新的なグリップを市場に投入し伸びたメーカーである。

因みに、コンパウンドとは、各種樹脂やゴム、所謂、エラストマーに強化材と添加剤を配合し、目的とする性能や機能により近づけた材料である。コンパウンドに配合する強化材は無機、有機材料を含めて多岐にわたるが、衝撃吸収、耐磨耗性など機械的特性や耐候性などの耐久性の向上のほか 様々な目的で配合される。

近年は より優れたコンパウンド素材の開発と多層構造の研究などによって衝撃吸収性やコントロール性能に優れたグリップの開発が進んでいる。そうした (価格が高めではあるが) 高性能グリップが ショットの精度にどれだけ貢献するかを 定量的に評価は出来ないが、殆どの人は ボールを打った時の感触が はっきり良い と感じるはずで そうしたグリップを試してみる価値は高い。

一方、ゴムのグリップには、天然ゴムと合成ゴムのものがあるが、加えて、それにコードが入っているもの (フルかハーフ) とそうでないものとがある。一般的に コードの入ったものは 重量が多少重くなる傾向があり、少しざらざらした表面の感触が特徴である。また、最近では コード以外の素材 (例えば プラスチックのバーのようなものなど) を使用した斬新なデザインのもの (例えば、ラムキン・デュアル デンシィティー・トーション コントロール) も出回っている。


(1) ゴルフプライド・ツアーベルベット (ベスト セラー)

(2) ゴルフプライド・ニューディケイド・マルチコンパウンド

(3) ラムキン・デュアルデンシィテー・トーション・コントロール

(4) ウィン 各種シリーズ (PCi - Xi - G8 - DSi など)

   グリップ購入は、こちら。

グリップの重量

素材以外のスペックで重要なものに グリップの重量がある。重量は 極端に軽いもので 20グラムくらいのものから、重いものでは 80グラム近いものまであるが、市販されているグリップのほとんどは 40-60グラムの範囲のものである。

グリップの重量は クラブのバランス (スイングウェート) に大きな影響を及ぼすものだから十分注意を払う必要がある。例えば、50グラムのグリップから 40グラムのグリップに変えると 全体の重量は軽くなるが、相対的にクラブヘッド側が重くなるから スイングウェートは 2 - 3ポイント重くなる。つまり、そうしたことに注意を払わずに グリップを交換すると クラブを振った時の感触が大きく異なるクラブになってしまう可能性もある。また、品質管理面から見た重量のバラツキは メーカーによって多少異なるが プラス・マイナス 2-3 グラム程度だから、重めのグリップと軽めのグリップでは 同じグリップでも 5g 以上の差が出てくることもあり そうしたスペックまできっちり管理する場合は それなりの配慮が必要になる訳だ。

グリップのサイズ

また、グリップのサイズは M58、M60、L60 などと表記されるが M/L は メンズ/レディースの意味で 数字はグリップの内径 (コア) の直径 (インチ) を示すものである。(56, 58, 60, 62 といったサイズがあり 60 が最も一般的で 58 も比較的良く出回っている) M58 のグリップは シャフトのバットの直径が 0.58 インチのシャフト用のグリップだが 伸びるから 0.60 インチのシャフトに付けることも可能で、その結果 同じシャフトであれば 装着時のグリップの太さは M58 の方が太くなるという現象が起きる。ただし、0.58 インチのシャフトに M58 のグリップを付けた場合と 0.60 インチのシャフトに M60 のグリップを付けた場合は、テープの巻き方などが同じであれば、同じ太さのグリップに仕上がるという考え方になる。

一方、太いグリップは オーバーサイズ、細いグリップは アンダーサイズということで売られているから (日本ではあまり馴染みがないが、米国などでは一般的) その考え方を良く理解しておくと良いだろう。オーバーサイズのグリップは 1/64 インチ単位で太くなり 1/8 インチ オーバーサイズのグリップまで売られている。グリップの太さは グリップエンド (キャップ) から 2 インチのところで計った太さで、標準のものが 0.900インチ、1/8 インチ オーバーサイズであれば 1.025 インチという太さになる。なお、レディースのグリップは メンズより 3/64 インチ細く作られている。つまり、レディースの標準グリップは 3/64 インチ アンダーサイズのメンズグリップと同じ太さになると言うことだ。(注) 細いグリップは 重量が軽く、太いグリップは 逆に 重くなるのが一般的だから その点を考慮する必要がある。 オーバーサイズ・グリップの知識

装着の仕方と費用に関する知識

さらに、グリップを装着する時は 下に両面テープを巻くが そのテープの量で太さを 調整することが出来る。巻き方には縦巻きと螺旋巻きの二通りがあるが、どちらの場合も 1巻きでほぼ 1/32 インチ (約 0.8mm) ほど太くなる。また、好みに応じて このテープの巻き方を変えて、グリップの中央部分を 少し (膨らみにならない範囲で) 太めにするとか、グリップエンドを太めにするなどの調整も可能になる。テープ自体の重さは 1巻きで 2グラム程度の重さになるので、その点もスイング・ウェートの調整で 計算に入れておくと良いだろう。以下は、自分で出来るグリップ交換という YouTube の動画であるが、自分でグリップを交換してみようという人には参考になるだろう。


通常、手の大きい人には 太めのグリップが向いている訳だが、必要以上に太いグリップは クラブヘッドが返り難くなる傾向があるので あまりオススメできない。また、太いグリップは重いから 何もしなければ スイング・ウェートの軽いクラブになってしまう点も 問題だ。いずれにしても、太いグリップは スライスに悩んでいる人は 特に 避けた方が良いだろう。

グリップは 通常 円筒状で先に行くに従って細くなるが、縦に線が入ったものか、それがないものの何れかになる。その縦の線のことをバックライン、または、リマインダー (reminder) と呼び、それをスクウェアーに装着するのが一般的だが、ツアープロや上級者の中には、意図的にそれを 数度 (例えば、10度) ねじって装着し グリップする時の目安に使っている人もいる。装着を ひどいお店に任せると スクエアーに装着できていないものがあったり、きちっと奥までグリップを差し込まないで装着されたりすることもあるので、出来れば、信頼の出来るクラフトマンの居るお店にお願いした方が良いだろう。

グリップは 1本売りか、8本/10本のセット売りというのが一般的で、グリップ本体の単価は安いもので 1本 300円位からあり、600円から 800円位のものが 一般的に良く使われているが、多層構造や高機能なコンパウンド素材で作られたグリップは 1本 1,000円を大幅に上回るものも少なくない。グリップ交換のコストを セーブするには セット売りのグリップのセール品をインターネットなどで購入し (自分で上手に装着出来る人以外は) そのグリップを クラフトマンがリーズナブルな工賃 (300 - 350円/本) で装着してくれる店に持って行くのが良いだろう。

小売店で販売されているグリップの単価は、セット売りのセール品のそれに比べ (自分の好みのグリップを選ぶと特に) 割高になるのが一般的なので 節約ということを考える場合は グリップ購入と交換は 別々にベストなものを 選ぶべきだろう。工賃は 安価な所で 1本 300円前後だが お店によってかなり差がある。なお、自分で装着する場合でも テープや溶剤などの材料費がかかるので 1本 300円程度の工賃と比べた場合 苦労の割りに セービングは (本数が少なければ 特に) 小さいであろう。

例えば、ゴルフプライドのツアーベルベット (10本セット) \3,807、ゴルフプライド・ニューディケイド・マルチコンパウンド (10本セット) 税込 \7,988 (2012年 12月/GDO ゴルフショップ) のようなものが お買い得なグリップと言えるだろう。 グリップ購入

なお、グリップ・メーカーには Eaton/Golf PrideLamkinWinnイオミックSUSASエリート・グリップなどがあり、それぞれ特徴のあるグリップを 製造、販売している。

その他関連知識

グリップに係わるルール図解まず、ルールでグリップの形状や装着法の詳細を定めているが、パター以外のクラブとパターでは その規制が異なるということを知っておくべきだ。パター以外のクラブは真っ直ぐ 且つ 単純な形状であること、そして、その横断面が円形で 手がフィットし易くなるような型を付けてはならないと決められている。ただし、真っ直ぐで 若干盛り上がったリブをグリップの長さ全体に亘って均一に組み込んだり、巻きつけるタイプのグリップやその模倣グリップでは らせん状の若干のくぼみがあっても良い。 一方、パターのグリップは横断面に凹面がなく 左右対称で グリップの長さ全体に亘って 概ね同形であることを条件に 円形でない横断面が許される。そのサイズや形状については さらに詳細な決まりもあるが 市場に出回っているグリップを購入し、装着する分には ルールに合致したグリップになるはずだ。

また、パター用のグリップは 普通のクラブのグリップ以上に、形状、重量、太さ、長さなどにバラエティーがあるが、最近では中尺グリップや長尺パター用のスプリット・グリップなどの変則的なグリップも一般的に使われるようになっている。パターに限り、2つのグリップを取り付けられる訳だが、(a) どちらも横断面が円形、(b) どちらの軸線もシャフトの軸線と一致する、また、(c) 両グリップは少なくとも 1.5インチ (38.1ミリメートル) は離れていなければならないこと が条件だ。