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ユーティリティ(ゴルフクラブの選び方)

このページのコンテンツ
• はじめに
• なぜ ユーティリティ
• クラブのスペックと飛距離
• 他のクラブとの比較
• ヘッド形状(FP 値とフェース厚)
• クラブのセッティング
• ユーティリティの打ち方

はじめに


ユーティリティ (utility) は フェアウェイウッドと アイアンの中間的なクラブで そのヘッド形状が 右下の写真のようなクラブが 最も ポピュラーなものである。しかし、所謂、たらこアイアン型のクラブが ユーティリティと呼ばれることもあり、広義には どちらのタイプも ユーティリティであり、ハイブリッド・クラブでもある。

なぜ ユーティリティ


ユーティリティこのタイプのクラブは 2000年代に入ってから市場に出回るようになったもので その歴史は まだ浅いものだが、近年は ツアー・プロでも使う選手が増えており、ロング・アイアン(例えば、2番、 3番アイアン)や フェアウェイウッド(5番、7番ウッド)を入れずに 3番や 4番ユーティリティで代替するといった使い方をするのが 一般的だ。

一方、多くのアマチュア・ゴルファーが ロング・アイアンを抜いて ユーティリティにする最大の理由は そのミスに対する寛容性の高さにあると言える。つまり、簡単で 打ち易いクラブだからだ。ロング・アイアンは 少しでも ダフったり トップしたりして 芯を外せば 飛距離が 一気に落ちるのに対し ユーティリティでは 相対的に そのダメージが小さくなる。例えば、190ヤード先のピンを狙い ロング・アイアンで打って ミスしたら 次のショットで まだ 100ヤードのショットが残るようなことも高い確率で起きるが、ユーティリティーであれば 取り敢えず グリーン周りまで飛ばせる可能性が高い。また、シャフトの長さが 番手の大きなフェアウェイウッドよりも 短く(詳細後述)扱い易いクラブとしての利用価値の高さから 普及したとも言え、3I、4I や 5I 相当のユーティリティが良く使われるようになっている。なお、ボールが ラフにあって沈んでいる場合は 通常 それを遠くまで飛ばすことが難しいが、そうしたショットでも 打ち易いデザインのクラブであり、様々なライで 色々な使い方が出来、応用範囲が広いという意味で ユーティリティ (utility) という言葉が使われるが 欧米では ハイブリッド (hybrid) と言う方が 一般的で トラブルからの脱出に役立つクラブと言う意味合いから レスキュー・クラブ (rescue club) と呼ばれることもある。

クラブのスペックと飛距離


さて、ユーティリティのことを理解する上で 始めに認識して欲しいのことは そのスペックが フェアウェイウッド以上に メーカーやモデルによって 異なるという事実である。そうした観点から、キャロウェイ (X HOT)、テーラーメイド (RBZ ST2)、ゼクシオ (XXIO 8) の ユティリティのロフトとシャフトの長さを比較したものが 以下のテーブルである。

メーカーによって異なるスペック
番手 ロフト (°) シャフトの長さ(インチ)
X HOT RBZ ST2 XXIO 8 X HOT RBZ ST2 XXIO 8
3 19 19 19 40.25 40.25 40.50
4 22 22 21 39.50 39.75 40.00
5 25 25 23 38.75 39.25 39.50
6 28 28 25 38.00 38.75 39.00

この表からも分かるように ユーティリティの #3 は メーカー間の差が殆どないが、5番、6番になってくると その差が大きいことが分かる。具体的には、X HOT の #5 と XXIO 8 の #6 が ほぼ同じスペックになっている。ロフトとシャフトの長さだけからは 一概に その飛距離を決めることは出来ないが、とは言え、その二つのスペックが飛距離に最も大きな影響を及ぼすことは間違いのない事実である。つまり、5番アイアンのようなミドル・アイアンを ユーティリティで カバーしたいと考える場合は そのスペックを良く確認する必要があると言うことだ。

他のクラブとの比較


一方、以下は キャロウェイの三種類のクラブ、即ち、アイアン、ユーティリティ 、フェアウェイウッド のスペックを比較したもので、そのロフトとシャフトのスペックを 比較して欲しい。

三種類のクラブのスペック比較
番手 アイアン (X Forged) ユーティリティ (X HOT) フェアウェイウッド (X HOT)
ロフト (°) シャフト (") ロフト (°) シャフト (") ロフト (°) シャフト (")
3 21 39.00 19 40.25 15 43.00
4 24 38.50 22 39.50 17 42.75
5 27 38.00 25 38.75 19 42.25
6 30 37.50 28 38.00 21 (7W) 41.75

ここで 最初に着目して欲しいポイントは 番手(数字)で ロフトが決まる訳ではないということだが、同じ数字であれば、アイアン < ユーティリティ < フェアウェイウッド の順で 飛ぶスペックに作られていることである。しかし、同じ キャロウェイのアイアンでも 例えば X2 HOT のスペックは 上述の X Forged とは 異なり、#3 (18°/39.5") - #4 (23°/38.875") - #5 (26°/38.25") となっているので、タイプの違うクラブの番手ごとのスペックの比較は どのタイプのクラブも 単純には出来ない側面があることも 知っておいて欲しい。とは言え、一応、上述の比較で それぞれのタイプのクラブの番手と飛距離の関係は 概ね 理解してもらえただろう。

一般論としては キャロウェイの X2 HOT アイアンのようなストロング・ロフトのアイアンであれば ユーティリティとの飛距離の差は 同じ番手で ハーフ・クラブくらいであり、上級者向けのコンベンショナルな(X-Forged のような)ロフトのアイアンであれば、ワン・クラブ(1番手分)の距離の差がある と考えれば良かろう。そして、ロフトとシャフトの長さから考え、大雑把に言えば 4番 ユーティリティは 概ね 3番 アイアン相当で フェアウェイウッドの 7番に ほぼ 匹敵すると言えるだろう。

ただ、シャフトが柔らかく、先調子になれば ボールは高く上がるし、ボールの打ち方には 個人差があり、ボールが高く上がる傾向の人、そのまた逆の人も居るから、ロフトとシャフトの長さだけで そのクラブの自分の飛距離を決め付けるのは 問題がある。自分の飛距離は スペックだけで考えるのではなく、実際にボールを打って飛距離を確認する必要があるものだ。

勿論、同じロフトであれば フェアウェイウッドの方が シャフトが長い分 飛距離が出ると考えるべきだが、シャフトが短い分、ユーティリティの方が ミス・ヒットし難く、ミート率は高くなるという考え方になる。また、市販のフェアウェイウッドのほとんどが グラファイト(カーボン)シャフトであるのに対して、ユーティリティの場合は アイアン同様、スチール・シャフトのクラブも少なくなく、クラブを選ぶ時には そうした点にも 注意を払う必要がある。一般的に グラファイト・シャフトのユーティリティは アイアンがそうであるように スチール・シャフトのクラブより 軽量で シャフトが 場合によっては 0.5~1インチほど長いことも。(ただし、同じことも 少なくない。)1インチも違えば 5ヤード前後は 飛距離も違ってくるだろう。どちらのタイプのシャフトを選ぶかは 勿論 個人の好みの問題である。

補足になるが、ピン (PING) は 番手ではなく ロフトのみの表示で ユーティリティを販売しているし(» 詳細)、ナイキ (NIKE) は 可変式のスリーブで +/- 2°、計 4°の幅で ロフトを変えることが出来る 3U、4U を販売していた。» 詳細

ヘッド形状(FP 値とフェース厚)


FP値さて、たらこアイアン型のものを除けば、ユーティリティ・クラブのヘッドの形状は どれも殆ど同じだと考えている人も居ると思うが、個々のクラブのデザインには かなりの差があることを知っておくべきである。特に、注目すべき点は FP 値とフェース厚である。

右図 (B) のように、シャフトのセンターに対して ネックのデザインを変えることで フェース面を右側にシフトさせ、FP 値を小さくしているモデルは ボールが捕まり易く、スライスが出にくいデザインである。アイアンでも こうした 所謂 グースネックのモデルは 多数あるが、アイアンに グースネックで FP 値の小さいモデルを使っている人は ユーティリティでも同様なデザイン (B) のタイプが オススメだ。

フェース厚また、どのクラブにするかでは フェース面の大きさ、特に、フェース厚に注意を払って欲しい。右図 (Y) のように、フェース厚の小さいモデルは 応分に 重心が低くボールが上がりやすいというメリットがある反面、ティアップの仕方によっては テンプラが出やすいとか、深いラフで 下を潜りやすいといったデメリットもある。そうしたことは 実際の影響以上に 心理面での影響が大きくなりやすいので、安心して使えるという側面を重視して どんなスペックの どんな形状のクラブを選ぶかを決めて欲しい。

クラブのセッティング


以上が アイアン (I)、ユーティリティ (U)、フェアウェイウッド (FW) のスペックの違い、及び、ユーティリティのヘッド形状と その特徴に関する説明であるが、このように 同じ ロフトのクラブでも その他のスペックが異なる訳だから それに従って ボールの挙動や弾道にも違いが出るのは言うまでもない。ボールの打ち出し角は ロフトやシャフトが同じであれば 重心深度の深いクラブの方が高くなるから、一般論としては 他の条件が同じであれば (I) - (U) - (FW) の順で弾道は高くなるはずだ。とは言え、シャフトの特性などを利用して FW でも ボールが高く上がらないような調整も 可能なので、実際には 様々な組み合わせで自分にベストなスペックのクラブが存在し得ることになる。そこで、自分のキャディー・バッグの中のクラブを どのような組み合わせにするか、即ち、クラブのセッティングの観点からは 以下のことを考えて見ると良いだろう。

(1) ユーティリティでの守備範囲: 例えば、2I、3I、4I 相当のクラブを 5W、3U、4U でカバーすることも出来れば、5W、7W、4U にすることも出来るだろう。飛距離の面からは 前述のように 多少の差があろうが、ロフトのフロー(クラブ間のロフト差を 3°など、一定にする方法)で決めるのが 一般的だ。

(2) クラブのスペックへの配慮: 特に、重量と 前述した FP 値がポイント。例えば、アイアンは カーボン・シャフトで 全体的にクラブの重量が軽いのに ユーティリテーがスチール・シャフトで 重いクラブ と言ったことのないようすべきである。つまり、クラブのスペックと フィーリングにおいて クラブ間でのフローが良くなるよう配慮すると言うことだ。重量に関しては スイング・ウェイト (バランスと表記されることも) と 総重量という観点から 配慮すること。詳細については クラブの重量のページを参照して欲しいが ユーティリティーを選ぶ時は アイアンのスイング・ウェートと同じか 違いが最低限になるようにし 総重量のフローが良くなるようなクラブを選ぶのが基本。アイアンが相対的に軽いセットであれば ユーティリティも軽く、その逆であれば 重めのクラブにと考えるべきである。スイング・ウェートは ウェッジを 少し重めにするものの 他は セットを通じて 一定にするのが 一般的で 一般論になるが クラブの総重量は グラフのように ヘッド・スピードの速い人は 赤いラインのように重めに、逆に、ヘッド・スピードの遅い人は 青いラインのような軽めのセットになるよう管理すると良いだろう。(» 詳細)また、FP 値に関しても アイアンと同じようなクラブがオススメ。つまり、グースネックのアイアンを使っているのであれば 同じような デザインのユーティリティが良いと言うことだ。

(3) 5I を 6U に変えるべきか:個人の好みの問題であるが、フェアウェイから打つ時とラフから打つ時の比較だけを考えるのではなく、ティー・アップして打つ時のことも考えてみよう。一般的には、トップやダフりといったミスが多発する人は ユーティリティを使ってみる価値があるだろうが、ボールを コントロールするという観点からは アイアンが優れていると考えるべきだ。いずれにしても、最終的には どちらのクラブの方が トータルとして安心感が大きくなるか という観点から比較をしてみると良いだろう。

どのような ユーティリティ・クラブがあり、人気があるのかについては 以下の週間売れ筋 トップ 20 のリンクを クリックで チェックしてください。 » 週間売れ筋 トップ 20

ユーティリティの打ち方


ユーティリティのボールの位置以上のように ユーティリティは 全てにおいて アイアンと フェアウェイウッドの中間的なスペックのクラブであるが 基本的に その打ち方は アイアンのように 少し ダウンブローに すべきだと言われており アドレスでのボールの位置は ほぼ ミドル・アイアンと同様で 右図のような位置が良いと言われている。また、右図のブルーの帯の範囲位のイメージで 高い弾道のボールを打ちたければ その位置を 少し 左寄りに 逆に 低めの弾道のボールが打ちたければ 少し 右寄りにボールを置けば良いだろう。

上手く チップ・ショットを打てないと感じるようなライからのアプローチに ユーティリティを利用することも出来る。フェアウェイ・ウッドより シャフトが短いので 操作し易いはずだが ロフトが大き目なので 少し フェースをクローズ気味して使うのが オススメだ。以下は そんなテクニックを紹介した動画である。





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