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ラウンド中の練習|ゴルフルール解説

Introduction
ラウンド中の練習や練習器具の携帯は プライベートのラウンドでは殆どの人があまり考えることもなく やっていることだと思う。しかし、競技では そうした行為がルール違反になる可能性は高く、癖になっていたりすれば 特に注意を要するものである。そんなラウンド中の練習に係わるルールは 規則 5.5「ラウンド中、またはプレーの中断中に練習すること」に記されているが、加えて、規則 4.3「用具の使用」並びに「用具の規則」の規定も関係するものである。この中には、うっかりルール違反を犯し易い規則が少なくないので、この機会によく確認しておいて欲しい。

練習ストロークとは

要注意
練習スイング

練習ストローク
プラスチック・ボール
スイング練習
器具の携帯
規則 5.5 は練習ストロークに係わる規制であるが その解釈においては「練習ストローク」という言葉のルール上の意味を まずは 正しく認識する必要がある。ただ単に クラブを振る 所謂 素振りの行為は「練習スイング」で「練習ストローク」とは 明確に区別されるべきものだ。ルールで言う「練習ストローク」とは 練習のためにボールを打つ意図を持ってクラブを振り ボール(プラスチックの練習用ボールなども含め)を打つ行為と定義されている。自分のクラブを使っての練習スイング 即ち 素振りに対するルール上の制限は練習器具の使用など、人工の機器 または 異常な携帯品を使用したりすることでルール違反になるケース 及び ライの改善やボールを動かしてしまうようなケースを除き 基本的に何もないが 競技が行われるコース上での練習ストロークについては 様々な制限があるので その内容は間違えないよう覚えておく必要がある。

プレー中のホールでの練習

まず第一に、ホールのプレー中に練習ストロークをしてはならないというルール(規則 5.5a)がある。つまり、うっかりプレー中に見つけたロストボールやレンジ(練習用)ボールなどをクラブで打ってしまうとルールで禁止されている練習ストロークをしたことになり ペナルティ(2打罰)が課される可能性が高い。但し、以下は練習ストロークに該当しない:i) 球を打つ意思なしに行われる練習スイング、ii) 単に親切心で練習区域や別のプレーヤーに球を戻すために打つ、iii) ホールの結果が決定したプレーヤーがそのホールを終えるために行ったストローク。

ホールとホールの間の練習

一方、ホールとホールの間、例えば、ティーショットをすぐに打つことが出来ずに待っている間の練習ストロークに関しては状況が異なり 例外として 以下の場所やその近くでのパッティングとチッピングの練習は(ローカルルールで禁止されていなければ)許されている。

(a) プレーを終えたばかりのホールのパッティンググリーン
(b) 練習用のパッティンググリーン
(c) そのラウンドの次のホールのティーイングエリア

ストロークプレーの場合、プレーを終えたグリーン上での練習やボールを転がす行為についてはルール違反と覚えている人も居るだろうが 実は ローカルルールで一般的には禁止されているだけで その規定がなければ ルール違反に該当しない行為である。ただ、ホールとホール間の練習ストロークをローカルルールで禁止することは珍しくないので 公式競技に出る場合は そうしたローカルルールについても 出来ればチェックしておきたいものだ。加えて、覚えておいて欲しいのは そうした練習が禁止されていない場合でも ホールとホールの間の練習でプレーを不当に遅らせればペナルティが課される (規則 5.6) 可能性があることだ。いずれにしても、競技ではルール違反になりそうな練習は(ルールを熟知していない場合は 特に)避けた方が無難である。

前述のように、ローカルルールで禁止されていなければ ホールとホールの間のティーイングエリアやその周辺で 前の組のプレーが終わるのを待っている間にパットやチップなどの練習をしても ペナルティは課されないが 同じ行為をセカンドショットやサードショットでグリーンが空くのを待っている間にすればペナルティの対象になるので間違いのないよう。

ラウンド前の練習

また、ラウンド前の練習についても ストロークプレー競技当日のラウンドやプレーオフ前に競技の行われるコース上で練習をしたり、パッティンググリーン上でボールを転がしたり、グリーン面をテストしてはならないというルールがある。連日にわたり 2ラウンド以上のストロークプレー競技が行われる時も同様で 競技の行われるコース上での練習は(パッティンググリーン上での練習やグリーン面のテストを含め)ルール違反になる。そして、このルールに違反した時の罰則は 競技失格と厳しい。ただし、キャディーによるラウンド前のグリーン面のテストや練習に関するルールはない。キャディーの行為に対するプレーヤーの責任は 正規のラウンドの間のみに限定されている。

一方、ちょっと紛らわしいが マッチプレー競技では 当日 プレーヤーがラウンド前にコース上で練習を出来るというルールになっているので間違いのないよう。いずれにしても、競技ゴルフの場合は 練習場以外での練習、特にコース上での練習についてはペナルティが課される危険性があることをお忘れなく。

練習器具の携帯 及び 使用

練習器具コース上での練習に関連するトレーニング用クラブや右のようなバット、棒などの練習器具の携帯、及び、それらを使った練習スイングに係わるルールついても触れておこう。そうした行為は 規則 4.3「用具の使用」で定める違反行為に該当する可能性のあるものだが 以下のように整理出来る。

スイング練習器具のタイプ 携帯 スイング
規則適合クラブになる練習器具 結果 15本以上のクラブ携帯になれば違反 無罰
違反クラブになる練習器具 携帯すれば 2 or 4打罰 失格
クラブと見なされない練習器具 携帯しても無罰 失格

また、トレーニング用具やスイング補助具のラウンド中の使用については 次のような規定もある。

質問:プレーヤーはラウンド中に加重ヘッドカバーやドーナツ型の重りなどをクラブに付けたままストロークや練習スイングを行ったり、その他のトレーニング用具やスイング補助具を使用することができるか。

回答:できない。プレーヤーは規則に違反してプレーを援助するために人工の機器を使用したことになる。

加えて、以下のような規定もある。

質問:そのラウンドのために選んだ 14本のクラブに加えて、プレーヤーが重くしてある練習用のクラブを 1本余分に持ち運ぶことは認められるか。

回答:認められない。しかし、その練習用の加重クラブが 規則に適合したものであれば、プレーヤーが選定する 14本のクラブの中の 1本として持ち運ぶことは支障ない(例えば、過度に重くしたドライバーヘッドは慣性モーメントの制限に違反する可能性がある - 用具の規則参照)。

つまり、加重トレーニングクラブでも クラブの形をしていて実際にボールを打つことも出来るスイング練習器具は クラブ規定に適合するものであれば ルール上は正規のクラブとして扱われる。従って、他のクラブと合わせて 14本以内なら ラウンド中に持ち運ぶことも出来るし ストロークに使ったりショットの前に素振りをしても無罰 である。

一方、クラブと見なされない練習器具は携帯しても問題ないが それで正規のラウンド中に練習スイングをしてしまえば 失格と厳しい罰則が適用される可能性があるから要注意である。そうした練習器具を携帯することは うっかり使用する原因を作っているようなものだから絶対に避けるべきだ。

また、ゴルフ規則のクラブ規定に適合しないクラブの形をしているスイング練習器具は ルール上 非適合の違反クラブとみなされるから それを持ち運んでいるだけで違反となり(違反 1ホールに対し 2打罰、最高 4打罰まで)さらに、もし その違反クラブでストロークしてボールを打ってしまえば 競技失格となるから そうしたものもキャディーバッグには入れないようにするのが賢明だと言えよう。

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