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日米女子プロゴルフ (LPGA) ツアーの現状

米女子ゴルフ・ツアー (LPGA) のゲーム数は 2007年に年間 34試合あったが、景気低迷とアメリカ人スター選手の不在などが原因で、2009年には 28試合(内米国内では 24試合)、さらに、2010年には 24試合(内米国内では 13試合)、賞金総額も 4140万ドルにまで ダウンし、当に、危機的状況であった。それが、2014年には 33試合(年間賞金総額 5600万ドル)にまで持ち直し、漸く、かつての活気が戻ってきた。

一方、欧州 LPGA も 2007年の 26試合から 2009年には 24試合へと試合数の減少を経験し、2014年に 27試合にまで復調するという アメリカのようなパターンで推移してきた。ところが、日本の女子ツアー (JLPGA) は少し違っていた。その人気には目を見張るものがあり、2007年からゲーム数が年間 36試合にまで増えたため、男子のゲーム数より多いという 世界的に見れば 考えられない状況が生まれた。2014年には、更に 1試合増えて、年間 37試合のスケジュールという状況で、他の LPGA が厳しい環境で運営される中でも、常に 活気を呈してきた。

そんな日本の女子ツアーは 優勝賞金も 1億円以上の大会が 2009年の場合、年間 8試合あり、賞金総額の最も大きな日本女子オープンの賞金総額は 1億 4000万円だ。とは言え、トーナメントの賞金総額は 6000万円から 8000万円のものが多く、個々のトーナメント賞金総額は 日本の男子ツアーの 2/3 程度のものが中心ではある。

また、日米女子ツアーの賞金総額の比較では、米 LPGA が 主に 100万ドルから 200万ドルのトーナメントが中心であるから、日本は米国の ほぼ 2/3 のスケールということになるが、男子の約 1/4 とは 比べものにならない状況で 女子プロの賞金王の獲得賞金額が 男子プロを上回ることもあり得るような環境である。また、欧 LPGA の賞金総額は 20万から 40万ユーロのトーナメントが中心になっているから(ただし、エビアン・マスターズのように賞金総額 300万ドルというビッグなイベントもある)日本の女子ゴルフ・ツアーは 試合数で 既に 世界一になり、賞金総額でも世界で一、二を争うようなツアーになった訳だ。

うした状況下、アメリカ、日本の女子ツアーで多くの韓国選手が活躍している。韓国の女子ツアーは年間 21試合あるが、賞金総額は約 8億円。アメリカや日本のツアーの 1/3 - 1/4 程度の規模で、実力のある選手は アメリカか日本でプレーをする結果となる。特に、米 LPGA ツアーでは アメリカ人選手が 勝てずに、韓国(シン・ジエ)やメキシコ(ロレーナ・オチョア)などの外国人選手が活躍するような状況で その人気が低迷する状況だ。日本でも 韓国選手の活躍には眼を見張るものがあり、似た状況が見られるが、アメリカに比べれば状況は 悪くない。そして、シーズン最終戦のリコー・カップで横峰さくらが選手が優勝し、諸見里 しのぶ選手を抜いて賞金王となった。その結果、2009年の日米の賞金王争いの結果を見ると以下の通りである。(色付きが 外国人選手で、黄色が 韓国選手)

順位 アメリカ 日本
1 申 智愛 (シン・ジエ) $1,807,334 横峯 さくら ¥175,016,384
2 クリスティー・カー $1,519,722 諸見里 しのぶ ¥165,262,708
3 宮里 藍 $1,517,149 有村 智恵 ¥140,804,810
4 ロレーナ・オチョア $1,489,395 全 美 貞 (ジョン・ミジョン) ¥127,288,876
5 スーザン・ペターセン $1,369,717 三塚 優子 ¥89,792,588
6 崔 羅 蓮 (ナ・イェン・チョイ) $1,341,078 李 知 姫 (イ・チヒ) ¥79,697,366
7 曾 雅 尼 (ヤニ・ツェン) $1,293,755 宋 (ソン) ボベ ¥72,924,900
8 金 寅 敬 (キム・インキョン) $1,238,396 古閑 美保 ¥72,108,420
9 ポーラ・クリーマー $1,151,864 馬場 ゆかり ¥60,061,051
10 アンジェラ・スタンフォード $1,081,916 N. キャンベル ¥50,670,197
2009年 日米 LPGA 賞金獲得ランキングと賞金額

2008年の JLPGA では 日本の冠がつく 日本女子プロ と 日本女子オープンで韓国人の辛炫周と李知姫がそれぞれ優勝し、全トーナメントの内 10試合で韓国人選手が優勝した。2009年の日本女子オープンも韓国人選手の宋 ボベ が優勝した。また、今年も最終戦のリコーカップを残して 全美貞は すでに 4勝を挙げ、賞金ランクは 4位で、賞金ランクのベスト 10 に韓国人選手が 3人入っている状況だ。

強い韓国人選手が女子プロの実力アップに一役買っているのは間違いないことであろうが、外国人である韓国選手があまり活躍し過ぎるのは アメリカにおいても 日本においても その人気低迷を招きかねず、ちょっと複雑な心境でその行方を見守らざるを得ないのが現状のようだ。

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