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バンカー・ショット
 
グリーン周りのバンカー・ショットは 砂が飛び散るパワーを利用して ボールを 柔らかく 宙に浮かすように打つショットで、通常のショットとは まったく 違った考え方で打つ必要があるショットである。苦手意識を持っている人も少なくないと思うが そうした人は バンカー・ショットに必要な 正しい砂の取り方と飛ばし方を 理解していない可能性が 高い。バンカー・ショットでは 砂が花火のように "パーン" と飛び散る必要があるが、そのように砂を飛ばしてボールを打てなければ その点を まずは 学ぶ必要がある。
 

右上の動画で ボールが バンカーから 出る瞬間 (16 フレーム目) の画像を (NEXT のボタンで 動画を 1フレームずつ進めることが出来るので) 見て欲しい。ボールが クラブヘッドよりも 少し遅れて 砂と一緒に バンカーから出ているが、砂の飛び方とボールの飛び方の関係が このようになるのが望ましいのである。

砂の飛ばし方クラブ・ヘッドを どのように砂に入れれば このように砂を飛ばせて 同時にボールも思ったように飛ばせるのかを覚える必要がある訳だ。そこで、まず始めに理解すべき点は ショットの時に ヘッドが砂にあまり深く入ってしまうと (ヘッドは砂の中で減速して前に進むことが出来ずに ボールの下の砂を取ることが出来なくなるから) 砂がボールを飛ばすのに有効な形で飛ばない (飛ばされる砂のスピードが遅くなり、飛び出す砂の量も少なくなるなどの弊害がある) と言うことだ。図 (A) が そのようなショットをした時に何処の砂が飛ばされるのかを図に示したものであるが、これではボールを上手く飛ばすことは出来ない。(B) と (C) は 砂に入り込むヘッドの深さが適度な時のパターンを図示したものであるが、(A) ではボールの下の砂が上手く飛ばされない形になっていることが分かるであろう。

ところで、バンカー・ショットでは基本的に 同じヘッド・スピードのショットであれば 取る砂の量が少なければ 飛んでいく砂のスピードは速くなり、ボールはより遠くに飛んで行く。(B) と (C) の比較では (B) が それに該当し、(B) の方がボールはより遠くに飛んで行くはずだ。なお、(C) はボールのかなり手前 (7 - 8 cm) にクラブヘッドを落として、より多くの砂を取った時のイメージを図示したものであるが、目的に応じて (B) のようなショットが適していることもあれば (C) のようなショットが望ましいこともあるだろう。ただし、どちらも キーになっているのは 適度な深さでボールの下にヘッドが入っているということである。

実は色々なスタイルで砂を飛ばして ボールを バンカーから出すことは出来る。クラブ・フェースを開かずに 多少 砂にヘッドが深く入るスタイルで 取る砂の量を少なくしても、やり方次第では バンカーからボールを出すことは出来る。しかし、そうした打ち方をした場合は 少しでも ヘッドの入れ方が悪ければ、ミスショットになってしまうから ミスが出易いと言う問題があるし、距離のコントロールが難しくなってしまう。従って、プロゴルファーや上級者は以下の二つの大原則を守ったショットの打ち方をしているのだ。

1 フェースを開く (その程度は人によって好みが異なるが、十分 フェースを開いて打ってもボールがコントロール出来れば、ショットの再現性は より高くなるだろう。)
2 アウトサイド・インのスイング軌道で (特殊なケースを除き) ボールの 5 cm 以上後ろに ソールからぶつかるように クラブを落とす。

バンカー・ショットの打ち方 右図のように クラブ・フェースを開いて アウトサイド・インの軌道でクラブを振って ボールの手前 5 - 10cm の所にヘッドを落とせば ボールの手前と下の砂は 花火のように飛び散って ボールをターゲットの方へ飛ばす役割を果たしてくれる。 フェースの向きとスイング軌道の関係は 右図のように 常に x°= y°になるのが原則で、飛ばす砂の量 (ヘッドの落とし方で決まる)、飛び散る砂のスピード (ヘッド・スピードで決まる) と方向 (フェースの向きとスイング軌道で決まる) を コントロールして ボールの飛び方を コントロールすることになる訳だ。

フェースを開いてショットをすると言うことは リーディングエッジではなく、ソールと砂がぶつかると言うことで、結果として ヘッドは砂の中に深く入り過ぎないという現象が起きるから、ボールの下の砂を毎回同じように剥ぎ取るという意味で 再現性の高いショットが出来ることになる。

ボールの下の砂のエキスプロージョンを使わない、即ち、ボールの手前の砂だけをエキスプロードさせる打ち方でも ボールは前に飛んで行くことになるが、そうした打ち方をしている人は、所謂、お手本のグリーンサイド・バンカーの打ち方が 出来ていないことになる。そんな打ち方でも 上手く打てれば ピンに寄せることが出来る可能性はあるが、ピンまであまり距離のないショットで 柔らかいタッチを出すのは難しいし、砂の取り方を少しでも間違えば、距離がまったく合わないとか、バンカーから出ないという状況になり兼ねない。一方、お手本のスタイルのバンカー・ショットでは 柔らかなタッチが 出し易いのと 多少 取る砂の量や クラブが 砂に入るポイントが ずれても、距離のブレが そう大きくならないというメリットがある。

最後になるが、ピンにボールを寄せるためには ボールの飛距離、方向、高さ、スピンの量の 4つの要素がコントロール出来れば良い訳で、そうしたコントロールを可能にする 知識を整理しておこう。ボールのコントロールに影響を及ぼす要素は クラブヘッドのスピード、スイングの軌道、クラブフェースの開き具合、取る砂の量、手首の使い方、使うクラブの種類などである。また、ライ (砂のコンディションも含め) によって、どのようなショットが良いのかも知っておくべきで、覚えておきたいバンカーショットの 10 の原則は 以下のとおりである。

1 バンカーショットでは、特殊なケースを除き、左足のかかとの前にボールを置く。
2 最もスタンダードなバンカー・ショットは ボールの約 5 -10 センチ後ろに クラブ・フェースを開いた状態でクラブを入れ、ボールの下の砂を 剥ぎ取るようなイメージで打つショットである。正しく打てれば、ボールは比較的高く上がって、少しバックスピンのかかったボールになる。
3 フェースを開けば 取る砂の量は減り バック・スピンが多くかかって 高いボールが出る。(ボールはスイングの方向より右に出て 多少 サイド・スピンがかかる。) フェースを スクウェアーにすれば その逆の現象が起きる。
4 ボールの近くにクラブを打ち込めば (フェースを開いて) 取る砂の量が減り バック・スピンのかかった 高いボールが打てる。
5 スピンの量とボールの高さは クラブのロフトと ソールの大きさ (高さと深さ) で変わる。(遠くのピンに転がして寄せたければ、9番アイアンなどを使えば良い。)
6 クラブのソールが大きいものは フェースを あまり開かなくとも フェースを開いて打った時のような現象が起きるので、そうした使い方が出来る。
7 柔らかい砂では フェースを開いて ソールを効かせて打つのが良い。湿って固めの砂では 逆に バウンス角の少ないクラブを使い、砂にきちっとクラブが入るように打つ。(湿って固めの砂から高くバックスピンのかかったボールを打つのは極めて難しい。) 二通りのバンカー・ショット
8 目玉でボールが深く埋まってしまった場合は ボールを右足のかかとの前に置き、クラブ・フェースを クローズドにして クラブを砂に打ち込むようにして打つ。目玉でも、さほどボールが深く埋まっていない場合は スタンスの中央より少し前に置く くらいのイメージで、クラブはスクウェアーにして、フォロースルーを取る形で打つ。(この時、バック・スピンは かからなくなるので 計算に入れること。)
9 上りや下りのライでは 肩がライと平行になるように構えて打つ。特に、下り (左下がり) のライは 難しいライであるが、ショットの後に 右足を前に出して歩き出すようなフィニッシュにすると良い。
10 砂が 少なく 硬いバンカーでは バンカー・ショットの常識が通用しないことがある。場合によっては ハードパンからのショットのつもりで プレーしなければならないこともある。
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