
ゴルフコースの基礎知識

ゴルフは 小さな穴(ホールともカップとも言う)に ボールを入れるゲームだが、その昔は 野原のような所で 木製のクラブと羽毛を皮で包んだ手作りのボールで 競技を楽しんでいた。近年は 下の動画のように 綺麗に整備された 18ホールから成る ゴルフコースで 近代的な道具を使い プレーをするようになっているが、このようなコースでゲームが行われるようになったのは 意外に最近のことである。以前は ゴルフコースと言っても 各ホールの長さやホールの数などは 様々だった。全英オープンも 1860年の第 1回大会は 12ホールのコースで争われたし、1901年に 神戸の六甲に出来た日本初のゴルフコースも僅か 4ホールの小さなコースだった。
♦ コースの規定打数(パー)
ゴルフは ボールを打ち出す所(ティーイングエリア)から穴(カップ)までを 何打で フィニッシュできるかを競うゲームだが、そうしたプレーをするために用意された 1つの競技スペースが ホールである。ホールという言葉は 穴(カップ)という意味でも使われるが、5番ホールのように コース上の特定の競技エリアを意味する言葉としても使われる。18のホールをプレーすることで 1ラウンドのゴルフが終了するが、最初のホールが 1番ホール、次いで 2番ホール、そして、最後のホールが 18番ホールになる。各ホールには その長さに応じて 規定打数(パー)が設定される。ルールで定められている訳ではないので 例外はあるが 普通にプレーをして 1打でグリーンにボールが届く 概ね 100 〜 250 ヤードの距離のホールは パー 3、また、グリーンまで 2打が必要と考えられる 251 〜 470 ヤードのホールは パー 4、そして、471 〜 690 ヤードのホールは パー 5 となる。通常、プロの競技などが行われるコースのホールは 全般的に 長く、難易度の高い設定になっていて 男子トッププロが出場する競技では 500ヤード以上のパー 4 が設定されることも珍しくない。なお、ゴルフでは メートル法でなく、ヤード・ポンド法(ヤード、フィート、インチ)が使われることが多い。因みに、1ヤードは 91.44 センチである。
標準的なコースには パー 3、パー 4、パー 5 が それぞれ 4 ホール、10 ホール、4 ホールあり、そのパーの合計は 72 になるが、パー 3 が多かったり、パー 5 が少なかったりで、パー 70 とか パー 71 という コースも少なくない。なお、日本では パー 3 のホールを ショートホール、パー 4 のホールは ミドルホール、パー 5 のホールを ロングホールと呼ぶが 実は 和製英語で、外国では そうした言い方をしない。ゴルフ場によっては 27 ホール、36 ホール、場合によっては それ以上のホール数があり、1.5、2、3 コース分のホールを有するゴルフ場もある。 » 様々なゴルフ場の例(写真集)
♦ コースのレイアウト
それぞれのホールは フェアウェイ、ラフ、パッティング グリーン、バンカー、ペナルティーエリア (ウォーター ハザード)、それに、最初にボールを打ち出す ティーイング ボックスなどから成っている。(右図参照) ただし、バンカーとペナルティーエリアは ないこともある。ホールの外でプレーの出来ないエリアを アウト オブ バウンズ それを略して OB と言う。ホールが 左右に曲がっているホールのことを ドッグレッグ ホールと言い、それが 右(左)に 曲がっていれば 右(左)ドッグレッグのホールと言う。また、アップダウンがあるコースでは 打ち上げたり、打ち下ろしたりすることが多くなる。いずれにしても、コースの設計者は 様々なレイアウトのホールを配置して 変化に富んだコースにするのが一般的である。ゴルフ場には 加えて 受付 (プロショップ)、ロッカールーム、レストランなどがある クラブハウス、駐車場、練習場、メンテナンス関連施設などがある。
♦ コースの大きさと距離
18 のホールのゴルフコースには 2万から 2.5万坪 (66 〜 83万平米)前後の土地が必要になるが、それに付帯施設が必要になるから 100万坪前後の土地を有するゴルフ場が少なくない。一般的に 18 ホールのコースのヤーデージ(距離)は 6,000 〜 7,000 ヤードで、女性ティーでは(詳細後述)5,000 〜 5,500 ヤード前後。男子のプロのトーナメントは 近年 7,000 ヤード以上のコースでやられるようになっているが アマチュアのゴルファーは 通常 プロが競技するような長い距離の設定では プレーをしない。
どのゴルフコースにも 女性用ティー (赤)、一般男性用フロントティー (白)、上級者用バックティー (青) 場合によっては チャンピョンシップ ティー (黒) があり、それぞれの技量に応じて 距離が短い設定でプレーしたり、長い設定でプレーしたりすることが出来るようになっている。決まりがある訳ではないが 男性のアマチュア ゴルファーは 白ティー、シングルプレーヤー以上の上級者は 青 (または 黒) ティーからプレーをし、女性は 赤ティー、女性の上級者は 白ティーからプレーをするのが一般的だ。また、男性シニア用に 白ティーと 赤ティーの間に ゴールドティーが別途用意されていることが多い。

♦パッティング グリーン
ホールのあるグリーンは 芝を最も短く刈ったスムースな面で出来ており、その周りのカラー(エプロンとも呼ぶ)やフェアウェイとは 明確に区別される。グリーン上に乗ったボールは その位置をコインなどマーカーと呼ばれるものでマークして 取り上げて 綺麗に 土などを取り除くことが 許されているなど、ルール上もコースの他のエリアとは 区別されて扱われる。比較的平らなグリーンもあれば、傾斜が強いもの うねっているものなど グリーンの大きさや形状は 様々だが、常に グリーン上には ホール (カップ) が 1つだけ切ってあり、その中央には 旗 (ピン) が立っている。


18ホールのコースには グリーンとホールが 18 あることになるが 日本で良く見られるスタイルで 一つのホールに 二つグリーンがあるコース(ツーグリーンと呼ぶ)もあり、季節やメンテナンスの都合によって 二つの(場合によっては 夏芝と冬柴の種類が異なる芝の)グリーンを使い分けているコースもある。また、ゴルフ場によっては 18ホールのコースが 2つ、3つあることもあり、また、9ホールが 3つで 27ホールのコースなどもあるが、18ホールないコース(多くの場合 9ホール)もある。主に、パー 3 のホールで構成されている 標準の 18ホールのコースに比べ 小さなゴルフ場は ショート コースとか エグゼクティブ コースなどと呼ばれる。
♦ ゴルフ場の料金
最後に 料金は プレーフィー、グリーン フィーなどとも言われるが 通常 どのゴルフ場にも 1ラウンドの平日料金と休日料金が設定されている。季節によっても 料金は 変動するが 概ね 休日料金は 平日料金の倍前後で 平日料金は 5千円 〜 2万円 くらい。通常、名門と言われるゴルフ場の料金は高いが 都心に近いとか アクセスの良いゴルフ場の料金も高くなる傾向にある。なお、この料金には 昼食代、ロッカーや風呂などの施設使用料、ゴルフ場利用税なども含まれるのが普通であるが、料金の表示法は ゴルフ場によって異なるので要注意。なお、近年は インターネットを利用することで 予算など自分のニーズに合ったゴルフ場を探し 予約することも 簡単に出来るようになっている。» ゴルフ場予約の基礎知識|賢いネット予約利用法