ドライバー選びのツボ
一方、クラブを購入する時には 計測機器で 打ったボールの方向、飛距離、弾道、スピン量などを計測してくれ、アドバイスをしてくれる所も少なくない。かつて、打感だけを基準に クラブを選んだ時代とは状況が 大きく変わったことは 間違いない。
とは言え、そうしたサービスを 利用してクラブを購入したにも拘らず、実際に ラウンドで その新しいクラブを 使用してみたら、思ったものとはかなり違っていた という経験をした人は少なくないはずだ。そうなってくると、あの試打は 一体 何だったのだろう ということになり、何を基準に、どのようなプロセスを踏んで どう クラブを買ったら良いのか分からないということにもなるだろう。
正直なところ、自分に合ったクラブが 自分の考えているものとは かなり違ったものである可能性は低くない。クラブを使った時に、それが自分に合っているかどうかという感触は、以下のような様々な条件、スペックに影響される訳だから、今使用しているクラブのスペックを考慮して、これから幾つかのスペックだけを 同じに(もしくは、それを基準に変更)しても、そのクラブのその他のスペックが分からなければ、簡単には 意図したようなクラブにはならないのである。
アイテム | スペック (1) | スペック (2) |
シャフト | 長さ、重さ、硬さ、キック・ポイント(調子) | バランス |
ヘッド | 重さ、ロフト、フェース角、形状 | 重心深度、重心角 |
その他 | 総重量、スイング・ウェート、グリップ | 顔、打感、音 |
ヘッドによっては 同じシャフトでも感触が大きく異なることもあるから、自分に最適なスペックのクラブについての理解を深めるためには ヘッドかシャフトのどちらか一方を固定して 色々なスペックを試すことが望ましい。
例えば、自分の好みのヘッドのクラブを選び、R の少し重めのシャフト(65g前後)のクラブを まず 打って見る。それから 重さは変えずに少し硬めな(S/R - トルクの観点から)シャフトを試してみる。そして、ある程度シャフトの硬さの好みが分かったら、その硬さで重量を少し変えてどのような変化があるかをチェックしてみる。試行錯誤だが、バラバラと色々なシャフトを試すより、このように一つの要素(例えば、重量)を 変えずに色々チェックすることがポイントだ。 » シャフトの仕様と特性
さらに、もし出来るのであれば、ある程度シャフトの好みが分かったら、今度は 逆にシャフトは変えずに(気に入ったスペックのもので)違ったヘッドのクラブを打ってみます。そうすれば、自分で良いと思うシャフトに合うヘッドの好みがある程度理解できるはずです。さらに 時間があれば、今度は そのヘッドで もう一度 シャフトを少し変えて微調整をしても良いしょう。
いずれにしても、ドライバーを選ぶ時は アイアンや他のクラブからのフローを気にする人も居るでしょうが、ドライバーのスペックは アイアンとはもともと大きく異なる訳だから、そのクラブを上手く打てることが最も重要なことでアイアンからのフローが重要な訳では無い。また、手持ちのアイアンのスペックが自分に一番合っているスペックだとも限らないと言うことも考えてみて下さい。クラブヘッドを感じながら ゆっくりしたテンポで上手く振れるクラブを選ぶことが ドライバー選びのツボである。
一方、日本ではクラブの軽量化、やさしさなどを売り文句にしたモデルが次々と出ているようですが、ちょっと 軽量化には 疑問を感じざるを得ない。アメリカでは ドライバーのシャフトでは 60、70 グラム台のシャフトが中心なのに対して、日本では 50 グラム台、そして、最近の軽量モデルは 40 グラム台のシャフトが装着されています。結果として クラブの総重量も 300g 以下のものが目立ち、それでいてスイングウェートは D0、D1 程度の設定だから クラブヘッドを感じながらスイングするのが難しいクラブになっているはずだ。
日本人とアメリカ人の体格差があるといっても成人男性の場合、さほどの差ではない。因みに、著者は 平均的日本人の体格だが 平均的なアメリカ人の使うシャフトの重量で問題ない。ですから、日本で そうしたクラブの軽量化現象が見られるのは要注意の現象だと思っている。(日本はメーカー主導、アメリカは ユーザー主導のマーケットの傾向が相対的に強いように思える。)
まず クラブ選びは 自分に合うクラブのスペックをシャフトの重量と硬さで大雑把に把握することが基本である。ヘッドによっては 同じシャフトでも感触が大きく異なることもあるから、クラブの好みを理解するためには ヘッドかシャフトのどちらか一方を固定して 色々なスペックを試すことが必要だ。従って、オススメとしては R の少し重めのシャフト(65g前後)のクラブをまず打って見ること。それから 重さは変えずに少しづつ硬めなシャフトを試して行く。そして、ある程度シャフトの硬さの好みが分かったら、その硬さで重量を少し変えてどのような変化があるかをチェックしてみよう。出来る限り、同じヘッドのクラブで試してみることがオススメ。 試行錯誤だが、バラバラと色々なシャフトを試すより、このように一つの要素(例えば、重量)を変えずに 色々チェックすることがポイントである。 » シャフトの仕様と特性
さらに、もし出来るのであれば、ある程度シャフトの好みが分かったら、今度は 逆にシャフトは変えずに(気に入ったスペックのもので)違ったヘッドのクラブを打ってみる。そうすれば、自分で良いと思うシャフトに合うヘッドの好みがある程度理解できるはずだ。さらに 時間があれば、今度は そのヘッドで もう一度 シャフトを少し変えて微調整をしても良いでしょう。
いずれにしても、ドライバーを選ぶ時は アイアンや他のクラブからのフローを気にする人も居るだろうが、ドライバーのスペックは アイアンとは もともと大きく異なる訳だから、そのクラブを上手く打てることが最も重要なことで アイアンからのフローが重要な訳ではない。また、手持ちのアイアンのスペックが自分に一番合っているスペックだとも限らないと言うことも考えてみて下さい。クラブヘッドを感じながら ゆっくりしたテンポで上手く振れるクラブを選ぶことが ドライバー選びのツボなのである。