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ウェッジの選び方|基礎 ~ 専門知識まで

このページのコンテンツ
• はじめに
• ウェッジの基礎知識 - ロフト
• バウンス - ウェッジ デザインの要
• ウェッジの種類と呼び名
• 使い方のバリエーション
• ウェッジの溝と 新溝ルール

はじめに


ウェッジウェッジ (wedge) は 距離の短いショット 所謂 ショートゲーム用にデザインされたクラブで ボールを遠くに飛ばすことは出来ないが フワーッとボール上げたり バックスピンで キュキュッと 止まるボールを打ったりするのに便利なクラブである。ただし、ちょっとしたデザインや仕様の違いによって 使い勝手が異なってくるクラブなので その点を良く理解した上で 自分にとって最適なクラブを選び その特徴を生かした使い方を学ぶ必要があるクラブだ。

ウェッジの基礎知識 - ロフト


ウェッジウェッジは アイアンの一種で クラブフェースの傾斜角 即ち ロフト (loft) が 9番アイアン (9I) より 大きなクラブの総称だが その中で 最も ロフトがなく 遠くに ボールを飛ばせるのが ピッチング ウェッジ (PW) である。近年 アイアン セットは 5I ~ PW の 6 本セットで売られるのが標準で PW は その 1本になる。PW より ロフトのあるウェッジを含むセットが売られることも 稀にあるが クラブを一通り揃えるには 通常 PW より ロフトのある ウェッジは 別途 購入することになる。アプローチ ウェッジ (AW)、サンド ウェッジ (SW)、さらには ロブ ウェッジ (LW) と言ったクラブだが その選択肢は 非常に多く どんなものを購入すれば良いのかを判断するには それなりの知識が必要になる。その詳細については 以下に 順を追って 説明するが まず 知っておいて欲しいのが ロフトとバウンスに関する知識である。

PW のロフトは 様々
PW Loft
47°
46°
45°
45°
43°
アイアンは 番手ごとに ロフトが決められている訳ではなく 最近は 良く飛ぶクラブが売れる傾向があって PW のロフトが 昔のセットの 9I 並みという ロフトの立った 所謂 ストロングロフトのセットが多くなった。まず 最初に チェックする必要があるのは 自分のアイアンセットに含まれる PW のロフトである。右のテーブルは タイトリストのアイアン 718 シリーズの異なるモデルの PW のロフトを示したものだが、市販されるアイアンセットの PW のロフトは このように 様々で どんなウェッジを別売りで購入したら良いのかは そのセットの PW のロフトに 大きく左右される。以下は そうした様々な PW のロフトに対して どの様なウェッジのロフトの流れになれば良いのかを イメージして頂くための 4 例である。

ウェッジの組合せ方
  • PW (43°) - AW (49°) - SW (56°)
  • PW (45°) - AW (50°) - DW (54°) - SW (58°)
  • PW (46°) - AW (51°) - SW (56°)
  • PW (47°) - AW (52°) - SW (56°) - LW (60°)

  • ある意味 当然だが PW のロフトと SW のロフトの狭間を埋める AW は そのロフトが 丁度 その中間的なものを選ぶべきで SW とのロフト差を 5° ~ 7°くらいに設定するのが普通だが それで 飛距離は 15 ~ 25ヤード違ってくるのが 一般的だ。個人差は あろうが ウェッジの場合 ロフト 1° ごとに 3 ~ 4 ヤード飛距離が 変わると考えれば良いだろう。つまり、PW のロフトが 44° であれば AW のロフトは 49° ~ 51° そして PW のロフトが 46° であれば GW のロフトは 51° ~ 53°位が 好ましいと言えよう。なお、3 本のウェッジにするか 4 本のウェッジにするかは その人の好みの問題であるが 近年は PW のロフトが 44°、場合によっては それ以上に ストロングロフトのセットも珍しくなく ウェッジ 4 本で プレーする人が増えている。

    バウンス - ウェッジ デザインの要


    ウェッジの図解どんな ウェッジを選べば良いのかを考える上で 最初に見るべきポイントは ロフトだが 同時に 注意を払って欲しいのが バウンス (bounce) だ。右図は サンド ウェッジの写真を使って その特徴が分かるように 図解したものであるが、赤で示した箇所が バウンス。ウェッジは この大きさや 形状によって 使い勝手が異なってくるが どのような用途に重点を置くか また 個人の好みによって このバウンスが 大きめなもの、普通、小さめなものを選ぶことになる。バウンスが大きければ それを利かせ バンカーや 深いラフからのショットが 打ち易くなるから サンド ウェッジのバウンスは 大きいのが普通だが、フェアウェイからのショットなどでは バウンスが大き過ぎると 邪魔になることもあり、その大きさは 両者のバランスを考えて 決めるのが 一般的だ。

    バウンスの大きさは 基本的に バウンス角 及び ソールの幅と形状によって決まるが(右図参照)サンド ウェッジのバウンス角は 例外はあるものの 殆どが 10° ~ 15° で 目安としては 10° が小さ目、12°が普通、14° ~ 15° は 大き目となる。ソールの幅と形状は トレーリング・エッジ側の削り方によって 変わるが 大きく削ってあれば 有効なソール幅は 小さくなる。(詳細後述)

    ウェッジの種類と呼び名


    前述のように 近年は 3 本から 4 本のウェッジを入れるのが一般的だが その中心になるクラブが サンド ウェッジ (SW) である。その最も一般的なロフトは 56° だが、58° の SW も 比較的 良く使われる。また、60°以上のロフトのものを ロブ (エル) ウェッジ (LW) と呼び 64°以上のものは エキストラ ロブ ウェッジとも言う。逆に、ロフトの少ないものが ピッチング ウェッジ(PW)で 概ね 43° ~ 48° のロフトのクラブになる。そして、PW と SW とのギャップを埋めるクラブだから ギャップ ウェッジ (GW) とも呼ばれる アプローチ ウェッジ (AW) で、ピッチング サンド (PS) と呼ばれることもあるが 一般的には 49° ~ 53° のロフトのクラブだ。さらに、54° のウェッジも 売られているが SW と GW の中間的なクラブで それを デュアル ウェッジ (Dual Wedge) と呼ぶこともある。

    ウェッジの呼び名
    ロフト 43°- 48° 49°- 53° 54° 56°- 58° 60°-62° 64°以上
    クラブの
    呼び名
    ピッチング ギャップ
    アプローチ
    ピッチング・サンド
    デュアル サンド ロブ
    エル
    エキストラ・ロブ
    エキストラ・エル

    使い方のバリエーション


    ウェッジ・ソール次に、ロフトとバウンス角だけでなく ウェッジのソールのデザイン(形状)を どうするかが 重要なポイントになる。その時に考えるべきことは ウェッジのソールのどの部分を使ったショットをしたいのかと言うことだ。つまり、(A) リーティング エッジ (B) ミッド ソール (C) トレーリング エッジ(右図参照)だが、ボールを打つ時に 最初にターフとコンタクトをさせたいのが (A) なら バウンス角は 小さく、逆に (B) / (C) であれば バウンス角は 大きくが原則だ。スイングのタイプが 所謂 払い打ちの人は バウンスの小さいウェッジが 逆に クラブを打ち込むタイプの人は バウンスの大きなものが 適していると言われている。もちろん、1 本のウェッジを 1 つの目的だけに使う訳ではないが、何本かバッグに入れるウェッジのそれぞれを 目的別に使い分けるのであれば その目的に則した デザインのソールを選択すべきである。上級者の場合は 俗に言う (A) リーティング・エッジ・スピナー、(B) ミッドソール・ショット、(C) トレイリング・エッジ・フロップ などを使い分ける人も居るだろうが そうであれば それに最適なウェッジの組み合わせがあるのだ。

    ソール削り落とし例えば、バウンス角の小さい ロブ ウェッジや トレーリング・エッジ側を削って バウンスを小さくした ロブ ウェッジは (C) のショットをするのに適しているが バウンス角の大きな ロブ ウェッジは (A) と (B) に より重点を置いたデザインである。また、バウンス角が 12° ~ 15° と大きめで トーイリング・エッジ側を 多く削った ソール デザインのサンド ウェッジもあるが そうしたウェッジは (A) (B) (C) のすべてに対応可能なクラブと言うことになる。ソールを削ることは その汎用性を高めるための工夫である。ソールの削り方によって ロー ポイントの高さと ソールの利き方は 変わってくるが 特に そのフェースを オープンにして使う時に 違いが出るもので、ソールを大きく削り落としたウェッジは ある意味 バウンスの使い方を良く理解した 上級者向けのデザインだと言える。このように ウェッジは ロフトとバウンス角に加えて そのソールの幅と形状、リーディング・エッジの丸みの度合いや FP 値 などにおいて とにかく バリエーションが豊富だから どんなものを選ぶべきかは そうしたスペックの特徴も 十分に理解した上で 最終的に選択すべきであろう。ソールの形状や リーディング エッジのデザインは ショット メイキングに 大きな影響を及ぼすので 各メーカーとも それぞれ 様々な工夫をしている。

    Vokey M Grind例えば、人気のタイトリスト・ボーケイ (Vokey) の最新モデル SM6 の場合は L M S F K という 5 つのソール形状があるが、それぞれに 異なる ロフト (46° ~ 62°) バウンス角 (8° ~ 14°) の組み合わせがあって 加えて シャフトの選択肢も 3通りあるから その中から どれを選ぶかという選択をすることになる。4° ~ 6° のような ロー バウンスのウェッジはないが、L や M-Grind のような トレーリング・エッジ側を削ったソールタイプのクラブを選べば ロー バウンスのウェッジと同じようなフィーリングのクラブになるはずだ。» ボーケイ (Vokey) ウェッジ 徹底 レビュー

    なお、一般論になるが ソール(バウンス角とソール幅)の大きな SW は 柔らかくて細かい砂のバンカー・ショットや 深いラフからのショットに適しており、逆に バウンス角と ソール幅の小さめなウェッジは 短く刈り込んだフェアウェイや グリーン エッジからのショット、また、湿って固めのバンカーからのショットなどに適している。大きなソールのクラブが どんなバンカー ショットにも適していると考えている人が 少なくないようだが、必ずしも そう言うことではない。洋芝やバミューダ芝でプレーする場合は 深いラフからのショットに バウンスの大きめなものが有利な場合も多いが 日本で最も良く見られる野芝のラフでは バウンスが大きなクラブの必要性は 然程 高くないから そうしたゴルフ場でのプレーが中心になるのであれば フェアウェイやカラーからの寄せがやり易い ローバウンス気味のウェッジを選んだ方が 良いだろう。構えた感じが良く、ピッチ ショットなどで 抜けの良いソールのクラブを 選ぶことが 極めて重要だ。

    通常は 様々な状況で使いやすい SW ということで ロフトが 56° ~ 58°で バウンス角が 10° ~ 12° 位の SW がオススメだが 3本とか 4本のウェッジを入れる場合は それぞれのクラブの使用目的を良く考えて そのロフトや バウンス角の組み合わせが バランス良くなるように配慮して欲しい。また、状況によって どんなクラブを どのように使えば良いのかを判断できる能力を身に付けたいものだ。右は 主な ウェッジ メーカーのリストで その商品の詳細がチェックできる リンクになっているので 興味のある方は その対象のメーカー名をクリックで。

    » アプローチ・ショットの基本
    » ロブ・ウェッジを持つ理由

    なお、ウェッジは 最も重いクラブで 上級者が良く使うものは 総重量が 470g、スイング・ウェートが D3 以上のスペックのクラブが多く、また、シャフトも ユニフレックスで 硬めのシャフト(例えば、DG S200)という選択肢のクラブが目立つ。ウェッジは クラブの重みを利用して打ちたいクラブで 重めのクラブがオススメではあるが アイアン・セットと ウェッジのスペックが大きく異なると 全体のクラブの流れが悪くなるので その点も ある程度考えた上で どのようなウェッジを使うかは 決めたいものである。

    他にも、FP値 / ネックの形状(例えば、グースネック)や リーディング・エッジの丸み、ヘッドの材質や色なども クラブを選ぶ時には 着目すべきポイントになるが、要するに ウェッジ選びの鍵は 以下の三点、即ち、(1) ロフトの流れ、(2) バウンス/ソール形状、(3) 重量を どうするかだと言えよう。(注:FPは Face Progression の略で、FP値とは シャフトの中心線から リーディング・エッジまでの距離のこと)

    ウェッジ選びの鍵
    (1) ロフトの流れ (2) バウンス角 / ソール形状 (3) 重量

    ウェッジの溝と 新溝ルール


    グルーブの形状ウェッジのスコアライン(溝)の仕様と コンディションが スピンに大きな影響を及ぼすことについて理解しておくことも必要だ。ウェッジの溝(グルーブとも言う)には 右図のように V グルーブ と U グルーブ があるが 最近のウェッジは 殆どが スピン性能に優れる U グルーブ になっている。2010年から プロの競技には 新溝ルールが採用され、最近は 一般ゴルファー向けのウェッジも その新溝ルール適合のものが殆どになっている。また、2015年から トップ・アマチュアの競技でも 新溝ルールは適用されているが 一般ゴルファーには 2024年まで 影響のないルール変更である。 » 詳細

    2010年までのルールでは(一般アマチュアは 今でも )グルーブ幅は 0.035インチ (0.9mm) 以下で 隣接する溝の端と端との間隔は グルーブの幅の三倍以上で 0.075インチ (1.905mm) 以上 さらに グルーブの深さが 0.020インチ (0.508mm) 以下でなければならず、グルーブ(マーキングとも言う)が 指先でテストしても分かるような鋭い縁や盛り上がった縁がなく、紙ヤスリのようなクラブフェースであっては ならないと定められていた。それが 2010年から プロのトーナメントにおいては ロフトが 25度以上のクラブでは それまで許されていた Uグルーブの仕様のクラブの使用が禁止になり、上述の規定に加えて その角溝のエッジに丸みを持たせ、溝の容量を小さくしなければならなくなった。 » 詳細

    マイクロ・グルーブ新ルール適合の溝でもスピン量が減らない工夫として多くのウェッジ・メーカーが採用している方法が マイクロ グルーブ (micro groove) という フェース面の機械加工である。右の写真は タイトリストのオフィシャル サイトに載せてある ボーケイ ウェッジのフェース面の機械加工の精密さを説明している写真だが、近年、ウェッジのフェース面には ルールに違反しない範囲で このような小さな溝の加工が施されていて この細くて浅い溝が マイクロ グルーブだ。また、この写真からは ルールで定められた規格ぎりぎりの丸味を持たせたエッジの精密機械加工がなされていることも分かるはずだ。右下の写真は キャロウェイのサイトに載っている同様の写真だが、こうした写真は ウェッジの溝(グルーブ)に係わる最近の動向を良く示している。

    ルール変更により ラフからのショットでは スピンが かかり難くなるはずだったが(R&A / USGA の思惑に反し)そのショットに与えるスピンへの影響は 極めて 限定的なものになっているようだ。

    GOLF CONCIERGE

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