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チップショットのボールは低く出せ

Introduction
チップショットは ボールを転がすショットで 10 ~ 20ヤードといったロングパットの距離くらいの時打つことの多いショットである。それ以上の距離であれば ボールを 少し上げてピンの近くにボールを落とすピッチショットを打つことが多くなるからだが、案外、ボールを軽く打って飛ばし過ぎないようにコントロールするのは難しいことである。意図したようにボールを打つには クラブの振り幅とヘッドスピードをコントロールしなければならないが、同時に ボールをクリーンにクラブフェースのセンターで捉えて打つ必要がある。しかし、そのクリーンにボールを打つということが思うように出来ない人は 多いはずだ。

ボールをフワッと上げる

ボールを転がすイメージそうした人の多くは ボールをフワッと上げるイメージを作ってショットをしているが、実は それがチップショット失敗の原因になっていることが多い。正しいチップショットは イラスト右の赤のラインのような腕の振りとクラブの位置関係でボールを打つ形、即ち、俗に言う ハンドファーストの形で手とクラブの成す角度を固定するようにボールを打つのだが、ボールを上げるイメージ (H) でショットをすれば 手首を返そうとする動きが入って オレンジのラインのような打ち方になり、ボールをクリーンにクラブフェースのセンターで捉えて打つことは難しくなる。そうなる原因は 多くの場合 ボールを上げようとする意識にある。

チップショットのバックスピン

つまり、上手くチップショットを打つ秘訣は まず第一に ボールを上げようとせずに 低いボールを打つイメージ (L) で腕とクラブを振ることである。ハンドファーストの形で 左手の甲がターゲットとボールを結ぶ線を指すように また 右手は自分から見て「く」の字になるようにキープしてボールを打つ感じだ。ロフトは応分に 例えば 5°~10° くらい立ってくるが それでも 通常 アプローチに使うクラブには それなりのロフト(40° ~ 60°)があるから ボールは十分上がることになる。

正しい角度チップショットをロフトのあるクラブで打つ時、打ち方によって 程度の差こそあれ クラブヘッドは上から落ちてくるが 同時に ハンドファーストの形が作れれば 右のイラストのような状況になる。そして、少しでもダウンブローの軌道が維持されれば ボールはロフトどおりの角度で A の方に飛び出るのではなく、バックスピンがかかって B のような角度に飛び出す訳だ。A - B の角度差は ダウンブローの程度とクラブヘッドの加速度によって異なるが 一般的には ロフトのあるクラブであればある程 大きくなる。つまり、ロフトのあるクラブは 打ち方が変わることでバックスピン量と打ち出し角が比較的大きく変わる性質があると言うことだ。

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ボールを芯で捉えるテクニック

低いボールを打つ意識とイメージでボールを打つことは アプローチショットを成功させるために大切な ハンドファーストの形を作るのに資するものだが それでも インパクトの瞬間 もしくは その少し前のポイントで手の動きが止まるようなことになれば ミスをする可能性は非常に高くなるだろう。本当に大切なことは 下図の 2 ~ 4 のステージで 腕を振り続け 利き手とクラブのシャフトが成す角度 α° を維持するようにスイングすることである。

チップショット

そこで やや高度なテクニックになるが試して欲しいのが インパクトゾーン (2 - 3) で 手の甲の角度 (α°) は そのままに 前腕を少し回旋させ シャフトもちょっと ターンさせて ロフトを殺すようにフェースを低く押し出すという技である。イメージ的にも さらに 低くボールを出す感じになる。

三通りの打ち方上のイラストの トップ (1) における ヘッドの位置は 腕の振りとコックの大きさによって決まるが このイラストのように ほぼ ノーコックでもクラブヘッドは 少し上がって 地面との間に 高低差が生じる訳だから ヘッドの動きは 1 ~ 2 で 応分にダウンブローになる。腕とクラブの両方が落ちてくる時は 手がクラブをリードし フェースもロフトが少し 殺されるような形になるが、腕の動きが止まってクラブヘッドだけが動くような状態になると フェースは その時点から 上を向いて行くことになる。右の (A) は インパクトの少し前の状態で 腕の動きが止まってしまった時に フェースがどのような状態になるかを示したものである。上図の 2 ~ 4 のステージで腕を振り続け 利き手とクラブのシャフトが成す角度 α° を維持するようにスイングできれば フェースの動きは (B) のようになり ボールを上手く打てる確率は 格段に良くなるはずだ。さらに、2 ~ 3 で 少し前腕を回旋させ シャフトもちょっとターンさせて ロフトを殺すようにフェースを低く押し出すことで (C) のような状況が作れるが そうすれば 状況は より良くなる。回旋という言葉を使ったが 要するにスーピネート (supinate) させるのである。それで 右の手首の「く」が伸びるようなことがあっては 絶対にならないが その動きを少し取り入れることで ボールをソリッドに芯で捉えられる 所謂 インパクトゾーンは 何倍にも長くなる。上手くコツを掴めば ボールを芯で 確り捉える確率は 圧倒的に高くなるだろう。間違えたやり方をすると逆効果になり兼ねないテクニックなので 上手く出来ないと感じた人は 止めた方が良いかも知れないが、研究してみる価値のあるテクニックのはずだ。

芯を食う補足になるが、右手首の「く」の字、要するに α° をキープし 同時に前腕をスーピネートさせてロフトを殺すようにフェースを低く押し出すテクニックは チップショットに限ったことではなく 全てのショットに応用可能なコンセプトであることを覚えておいて欲しい。フルスイングからコントロールショットまで 右の赤○ ではなく、青○ のような位置でボールを捉えるためには 欠かすことの出来ないテクニックだ。

サンドウェッジを使うべきか

ロフトのあるクラブを使ってチップショットを打つ場合は 必要な距離 ボールを飛ばすために 応分にヘッドスピードを上げて ショットをすることになるが それは 利点であると同時に リスクを増大させることでもある。そうした打ち方だと 少しでもクラブヘッドが薄く入ってトップすれば ボールは飛び過ぎるし、逆に、ダフれば 飛距離は大幅に短くなるからだ。

従って、サンドウェッジのようなロフトのあるクラブは 自信がないのであれば 出来る限り 使わない方が有利だとも言える。ボールを高く上げる必要がある時や深いラフからのショットなど ロフトのあるクラブの方が寄せに有利なことがあるのは事実だが、出来る限り ロフトのないクラブでボールを転がすチップショットを多用することで アプローチショットの精度が高くなる可能性は 高いという考え方もある。例えば、8番、7番、場合によっては 6番アイアンのようなロフトのないクラブで転がして寄せることを試してみる価値はある。

カラーや花道からの寄せをロングパットを打つイメージで 6番アイアンなどで転がしてみたら ビックリするほど上手く行ったということになる可能性は低くないはず。その理由の一つは 6番アイアンでボールをすくい上げようとする人は居ないからでもある。

以上、チップショットは ボールを低く出す意識を持ってプレーすること、そして それに適したクラブを使うことで 大きな失敗は激減するはずだ。また、ロフトの大きなサンドウェッジやアプローチウェッジを使う時でも ボールを低く出すイメージでボールを打つことで それらのショットの成功率も高くなるだろう。いずれにしても、ロフトのないクラブを使えるところでは そうしたクラブを積極的に使うことで 成功率は高くなるはずだから そんな意識革命とプレースタイルの変更も試みて欲しい。

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