ウェッジで打つ短い距離のショット
比較的 単純なショットと思うかも知れないが、使うクラブとバック・スイングの大きさ、ボールの位置、フェースのセットアップの仕方、クラブの引き方やリストの使い方、腕の振り方とクラブの重さの使い方、下半身の使い方、スイングのテンポとスピード、ソールの使い方、そして フォロースルーとフィニッシュの取り方など その打ち方や球筋に影響を及ぼす要素は 多く、単純なショットではない。まず、このショットをマスターする上で大切なことは 以下の 4点である。
どのような打ち方をすれば 最も 高い確率でボールをクラブフェースの芯で捕らえて打つことが出来るかを まずは 理解することである。そこで、始めにチェックして欲しい打ち方は、ボールをスタンスの中央に置いて、テイクバックを低くして あまり手首をコックさせずに クラブを ピックアップしないような バックスイングでボールを打つ打ち方である。この時、腕や手首の動きを抑えて、クラブヘッドの重さを使って 下半身がリードするようにして 体の回転で クラブをゆっくり加速させて打つのがポイントだ。特に、手首の動きに注意を払って、バックスイングでは コックを あまり 効かせないようにし、インパクトから フォロースルーでは 手首を返さないように打つ方法を試して欲しい。シャフトが地面と平行になるところを目安に バックスイングの大きさをコントロールし、その距離がどの位になるかをチェックしてみよう。ここでは、体と肩の回転がクラブヘッドを加速させる原動力になるようにスイングすることが大切だ。
そして、前述の打ち方を一通り試したら 次は バックスイングで 少し コックを入れて同じように打ってみよう。コックを入れるタイミングや コックの量など、色々なパターンを チェックし、最も感触が良い打ち方を見つけ出そう。ボールの位置をやや右足寄りに置いたり、クラブを少し短めに持つといったことも試して欲しいが、色々な打ち方を試して比較してみることで、自分に最も合っているボールの打ち方を見付けることが目的だ。
いずれにしても、距離のコントロールは 体の回転の量とスピード、所謂、大きな筋肉でコントロールすることが望ましく、また、方向性を良くするために クラブフェース面を どのように コントロールすれば良いのかを理解することも重要である。
自分に最も適していると思われる打ち方を見つけることが出来たら、その打ち方で、色々なクラブを使ってボールを打ってみよう。勿論、サンド・ウェッジやロブ・ウェッジでは グリーン上で比較的すぐに止まるボールが打てるだろうし、ギャップ・ウェッジやピッチング・ウェッジなら かなりボールが転がることになるだろう。いずれにしても、異なったクラブを使った時のボールの飛び方と転がり方の関係を良く理解する必要がある。
さらに、こうしたショット用のプリショット ルーティーン(イメージ作りを含む)についても 工夫をしてみよう。本番でのショットの成功確率を高めるために、ショットの前の素振でリハーサルをしながらイメージを作り感触をつかむといったプロセスが有効なことは言うまでもないが、どのような プリショット ルーティーンが有効かといったことについても研究して欲しいものである。