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スタンスとボールの位置

ドライバー・ショットのボールの位置は 右利きの場合 左足かかとの内側の正面に来るように置くことと 殆どどのゴルフ教本に書かれている。一方、その他のクラブに関して 良く言われる考え方は二通り、即ち、1)ドライバーでは ボールが左足かかとの内側の前だが、クラブが短くなるに従ってボールを より スタンスの中央の方に置くというもの、そして、2)ボールは、どのようなクラブでも左足かかとの内側の前に置くようにし スタンスの広さを 長いクラブでは広く(かつ 場合によっては 若干 クローズド・スタンスに)、そして、短いクラブでは狭く(かつ 若干 オープン・スタンスに)するというもの(ベン・ホーガンの教え)である。

ボールの位置スタンスに関しては 長いクラブでは広く、そして、短いクラブでは狭くするのが普通で、それを図で説明するとドライバーでは A1 - B1 もしくは A2 - B1 のようになり、ショート・アイアンやアプローチでは A1 - B2 もしくは A2 - B2 のように スタンスを取るのが一般的だ。通常、ショート・ゲームで低いボールを打ちたければ、ボールを右脚寄りに置けとも言われおり、そのような位置にボールを置いてプレーするケースを含めると ボールの位置は ほぼ肩幅に近い広い範囲 (1 - 4) で左右に動くことになる。そして、そんな状況だから かなり アバウトな感覚でプレーをしている人も多い。

しかし、良く考えてみると スイング・アークの最下点はスイングの回転軸(通常は背骨)のほぼ正面に来るはずだから、スイング・アークの最下点に対して どこに自分のボールがあれば良いのかという考え方で ボールの位置を決めるのが最も ロジカルな考え方だと言える。つまり、まずは インパクトの時に自分の重心と回転軸はどこにあるのか(または、あるべきか)ということを考えて欲しい訳だ。そして、次に、ターフを取るようにボールを打ちたいのか、それとも 払うようにボールを打ちたいのか ということを考えれば、自ずと どこにボールがあるべきかは決まってくる。

多くのゴルファーは バック・スイングで体と回転軸が必要以上に右に動いてしまうが、そうした動きをしているにも拘らずボールを 左側 (1) に置いていれば、ダウン・スイングでは 大きく体と回転軸を 左に移動させる必要が生じる訳で 好ましい結果は生まないだろう。しかし、ボールを 左側 (1) に置いても、体重を左脚により乗せるようにして 重心を 少し左寄りに置き、バック・スイングで体と回転軸が右に動かないようにショットをすれば、ボールの位置は左足のかかとの内側の前が良いことになる訳で、スイングの仕方によって(また、打ちたいボールによって)ベストなボールの位置は変わる。

本来あるべき姿ではないが、ボールの位置はスイング時のラテラルな(左右への)動きに大きな影響を及ぼすのである。例えば、ボールが左寄りにあれば 構えた時に 体重も重心も左寄りに行く傾向があり、右寄りにあれば、その逆の現象が起きる。そして、その後に 体重を右脚の方に移動させるようにスイングしようとすれば スイングを通じての重心と回転軸の移動量は 左寄りにボールを置いた方が大きくなる傾向がある。従って、邪道的な観もあるが バック・スイングで体全体が比較的大きく右に動く(悪い)癖のある人は、ボールを ベン・ホーガンが教えているように 左足のかかとの前に置くようにすると スイング軸の左右への動きを助長する結果になるだろうから、あまりボールを左側に置かない方が良いと言う考え方も出てくる。

しかし、ホーガンのように バック・スイングで軸が右に動かずに ダウンスイングで腰が左に正しいタイミングでシフトしながら回転するスイングが出来る場合は 左足のかかとの前にボールを置くという考え方が理に適ったものになる訳だ。ただし、ホーガンが教えているスイングが出来ないにも拘わらず、ボールの位置だけを彼の教えに従えば、1) ダフり易くなる、もしくは、2) 重心をフォワード・スイングで変に左に移動させるスイングになる という結果になるだろう。(ただ、バック・スイングで軸が大きく右に動く悪い癖のある人は 治療法として 練習でボールを左寄りに置いてみる という考え方はあるだろう。)

ボールの位置つまり、スタンスのどこにボールがあるべきかと言うことと 自分の背骨の位置やスイング軸の位置との関係について 間違いのない認識を持つ必要があるのだ。例えば、A1 - B1 というスタンスを取った時に(スタンスの中央に頭が位置しているとすれば)自分の背骨の前にボールを置くということは 右図の 4 にボールを置くということである。しかし、ここで、左足のつま先を 少し開くと(A1 から A2)背骨とボールの位置関係は何も変わっていないにも拘らず、見た目では ボールを真ん中(背骨の位置)より右に置いているように見えるという現象が起きる。もう気付いた人も居ると思うが、ボールの位置は左右の トー(つま先)ではなく、ヒールとの位置関係で見る必要があると言うことだ。

加えて、左足に対するボールの位置は変えなくとも右足を左に動かし スタンスを狭く取れば、ボールの位置が右に寄るという現象が起きる。例えば、右足を B1 から B2 に動かした時、背骨の位置は その距離の半分も 左に移動しないと考えれば良い訳だが、実際には 1 にボールがあって A2 - B1 というスタンスから A2 - B2 に変えたら ボールは大きく(ほぼスタンスの中央に )移動したと感じることだろう。同じようにスタンスを変えた時に ボールの位置が 2、3、4 であったら、それぞれ どのように感じるだろう。A2 - B2 というスタンスでは 1 か 2 がスタンスの真ん中 と感じる人も多いだろうが、実際には 2 と 3 の間くらいが背骨の前と言うことになる。

なお、ショート・アイアンで体重の多くを左足に乗せ、重心を 多少 左足側に寄せることがあるが、そうした場合は スイングの軸が直立時の位置よりも少し左にシフトすると考えて、それに対して ボールの位置がどこに来れば良いのかを考えるべきである。また、どんなボールを打ちたいかによっても ボールの位置は変えるのが普通である。例えば、低く、バックスピンの効いたボールを打ちたければ、出来るだけダウン・ブローに打ちたい訳だから、ボールを通常より右に置くようにするのが一般的だし、ターフをあまり取らずに、ボールを高く上げたいと思えば、スイングの最下点でボールを捉えるようにするためにボールを普通より少し左寄りに置くというアプローチになるだろう。いずれにしても、ボールの位置と自分のショットのイメージとは 密接な関係を持ってくると言うことだ。

つまり、スタンスに対してどこにボールを置くかと言うことを考えるのではなく、自分のスイングの軸とボールの打ち方(打ちたいボールのイメージ)に対してボールを どこに置くかと言う考え方をするのが、正しいボールの位置を決める上では重要なのである。

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