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ゴルフスイングの軸と支点|スイング理論

Introduction

ゴルフボールの打ち方には 色々なスタイルがあるが、バックスイングの時に右利きの人は 体重を右足側に移動させ ダウンスイングで それを左足の方に移動させるべきと考えている人が多いと思う。しかし、必ずしも そうする必要はない。実は、その真逆に近いような打ち方を良しとする理論さえある。"えっ" と思う人が少なくないと思うが、ここでは そうした体重移動と重心移動の概念を含め 好ましいスイングの仕方について ゴルフスイングの支点とスイングの軸という概念を導入して 色々と考察してみたい。

ゴルフスイングの支点

体の重心支点とは 物を静止させ安定させる支持点であると同時に そこを中心に 回転運動を支える点でもある。肩の回転と腕の振りによって スイング軌道の位置が決まるゴルフスイングで その安定性と精度を高めるためには 肩の回転の支点と回転体の重心に注目する必要がある。肩の回転の支点は 右のイラストの (X) になるが これを回転体の重心線上に置いてスイングを通じて 前後左右に動かないようにすれば ショットの安定性、特に、芯を食うショットの確率を高めることが出来るという理屈である。通常、ツアープロのような 理想に近いスイングをする人達の場合は この (X) が 多少上下には 動くものの 左右に動くことは殆どなく、ゴルフスイングの支点として 安定した回転運動を支えているのだ。つまり、好ましいゴルフスイングのメカニズム、即ち、体の回転運動とそれに合わせた腕の振りを 芯を食うショットの確率を高めるという観点から 効率良く行えるようにするには このゴルフスイングの支点を中心に どのように体を回転させ 腕を振ったら良いのかを考えてみるべきなのである。その考察の過程で 注目して欲しいのが 腰 (K) の動かし方と体重移動である。クラブヘッド (C) は (X) を中心に円運動をする (H) の動きに大きく左右されるが (H) の軌道とスピードは (K) の動きとそれを中心に動く腰と背骨の動きの影響を大きく受けるからである。

スイングのスタート
マイク・ウィアー、クリス・ディマルコ、カーリー・ウェブといったようなプレーヤーは 打つ前にクラブヘッドを 1メーターほど 時計の針の 8:00 くらいまで 右の絵のように引く(大きなワッグルの)動作をするが、これもスイングをスムースにリズミカルにスタートさせるための一つの工夫と言えよう。この動作には 正しいバックスイングのプレーンの確認、及び、頭をあまり右に動かさないようにして 確りと肩を回転させるための工夫も入っていると言えるだろう。スウェーをする傾向のある人には このクラブヘッドを 1メーターくらい引くプリショットの動作が効果的かも知れない。頭を右に移動させないようにして クラブをこの位置まで(主に 肩の回転で)引く動作のリハーサルである。スウェーせずに大きなアークで肩が十分回転するバックスイングを行うための準備運動として有効な動作だ。

体重移動と重心移動

力強いボールを打つには 体を確り回転させて腕を振る必要があり、右利きの場合、バックスイングの時に 骨盤をそのセンター (K) を中心に時計回りに 約 45° さらに 上半身を (X) を中心に 45°ほど捻って 肩はアドレスの状態から 90°くらい回転することになる。そして、ダウンスイングでは (K) が左にスライドしながら回転し 上半身の捻れがリリースされ 肩の回転をリードする形になって 骨盤、肩、腕の順に動いて クラブヘッドは一気に加速されるメカニズムが出来上がる。この時、右足を蹴って その力で腰を力強く回転させる動作は欠かせないし、その為には バックスイング時に骨盤の回転に合わせて右足への体重移動が必要だという考え方になる。そして、バックスイングでは 体重を右足に乗せることが正しいスイングのメカニズムだと言う考え方にもなる。

しかし、そうした考え方をしている人には 一度試して欲しいことだが、ゴルフスイングは アドレスからバックスイングのフェーズで 右足体重でも左足体重でも 力強いスイングは出来るのである。右足体重にした場合、殆どの人は ダウンスイングで大きく体重を左に移動させる。結果として (X) も 左に動くのが普通である。ここで試して欲しいことだが 肩幅くらいに足を開いて直立した状態から 重心が右に移動しないようにして 体重を右足に乗せるようにしてみよう。直ぐに分かるだろうが、どんなことをしても 重心を右に移動させない限り 体重の多くを右足に乗せることは出来ないことが分かるはずだ。その為には 上のイラストの (X) または (K)、もしくは その両方を右に動かす必要がある。つまり、右足側に体重を乗せるには体全体、もしくは、上半身か下半身の何れかを右側に動かさなければ出来ないと言うことだ。いずれにしても、まず認識して欲しいことは 体重移動をするには 何らかの重心移動が必要になると言うこと。そして、そのことを踏まえた上で 自分に最適な体重移動と重心移動、また、背骨 (X - K) 所謂 スイング軸を どのように動かすべきかについて考えて欲しいのである。

SPG AMEX Card
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ボディターンのメカニズム

さて、次に着目して欲しいのが 前述したトップのポジションからダウンスイングでは 右足を蹴るようにして生じた力を左足がピボットフットとなって受け 回転する力に変えるというメカニズムである。特に、バックスイングで右足に体重の多くを乗せる打ち方をしている人の場合、ダウンスイングで その体重の大部分を左足の方に移動させる訳だから 結果として 体の重心が比較的大きく左右に動くスイングになる。しかし、実は、右足に体重が乗っていなくとも 右足で強く蹴る動作は出来るのである。右足に 50 どころか 10 くらいでも 十分に蹴る動作は出来るが、いずれにしても、右足で蹴った時に 体重と体の重心は 左に動こうとする。それを左足のピボットフットの踏ん張り、腰の動き、さらには ステイビハインド(頭を残す)という動きを組み合わせて止め、その左右のバランスを 50/50 に出来る限り近い状態にキープすることは可能なはずだ。そして、体のバランスを保ちながら 下半身の動きを上半身の力強い回転運動に変えると同時に その (X) の左右のブレが少ないスイングが出来れば 安定性の高いゴルフスイングが完成することになる。それは 要するに ウェイトシフトをミニマムに抑えたゴルフスイングと言うことになる。

ゴルフスイングの軸

スイング軸の考え方右図は 背骨 (X - K) の動きのパターンを示したもので 一番上の赤は オーソドックスな体重移動の比較的大きなスイングで バックスイングで 頭が (プレーヤーの視点で) 少し右に動いて トップ (4) で 背骨は かなり右に傾斜する。そこから ダウンスイングで 腰が左にシフトし インパクト (5) では その傾斜がさらに増大し 右肩が比較的大きく下がる。なお、このスタイルの場合は アドレス (1) で背骨は少し右に傾斜するのが一般的だ。一方、ブルーは 体重を左右に 50/50 の割合で置くスタイルで、バックスイングでは 頭を動かさず、トップ (4) でも背骨が右に傾斜しない、即ち、バックスイングで体重移動を殆どしないスタイルのスイング軸の動きを示したものだ。そして、グリーンは 一時 話題になったスタックアンドティルト打法(» 詳細)の背骨の動きである。バックスイングで 体重を左足サイドに置き、背骨は オーソドックススタイルとは反対に左に傾斜させるものだ。所謂、明治の大砲的な打ち方になるが 重心の左右への動きが極めて少ないもので その点で 明治の大砲とは大きな違いがある。

スイング軸の動かし方

このように 色々なスイング軸の動かし方と体重や重心移動の仕方の組合せ方があるが、スタックアンドティルトのようなスタイルでは 体の重心の移動がインパクトの時に最も少なく 肩の回転するプレーンが最も水平に近い状態になり ボールを打つ時に 右肩が大きく下がらないから ボールを芯で捉えて打つという観点からは 最も優れた打ち方だと言えるだろう。ただ、ボールを遠くに飛ばすという観点からは やや不自然な動きになるので 一長一短という見方も出来よう。

体重移動をしない もしくは 少なくしてボールを打つ動作をするのは 極めて不自然と感じる人も数多く居るだろうが 練習で左右の足に 50/50 で体重を乗せ それをスイングを通じてキープする打ち方の練習を フットワーク、特に、右足の蹴りと左足のピボットフットとしての役割、及び、腰のスライドと回転、さらに 左右のブレの少ない上半身の回転軸という概念を念頭に色々と試して欲しい。加えて、右足体重のスイング、左足体重のスイングについても 同様なことを行って その結果を比較してみるのも有意義なことだろう。そして、そうした試行錯誤をする中で 自分のスイングの改善点を見つけるなり、体重移動に対する自分の考え方を整理するなりして欲しい。以上、スイングの軸とスイングの支点という概念を導入した体重移動のあり方についての考察でした。

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