プラス・ハンデ|プロゴルファーの実力
♦ ゴルフのハンデ
ハンデとは 異なるレベルのゴルファーが公平に競技をするために考え出されたシステムで 基本的に「どの位 良いスコアを出す能力があるか」を示す指標である。その観点から色々と工夫がなされているが、大雑把に説明にすると、スクラッチゴルファーの実力は 平均的な難易度のコースなら 3 〜 4 ラウンドに 1回くらいの割合で イーブンパーか、アンダーパーで ラウンドする実力があると言うことで、平均的なスコアが イーブンパーになると言うことではない。» ハンデの基礎知識
♦ ツアープロのハンデ
一方、極めて難しいコースをアンダーパーでラウンドしなければ生き残れないツアープロは 当然 スクラッチを はるかに上回る腕前である。完全に別格の存在なのだ。そんな人達のハンデは どうなっているのか と思う人もいるだろうが、ゴルフのハンデの場合、スクラッチ以上の腕前になると (+) プラス・ハンデになるのである。 (-) マイナスの方が 自然なような気もするが、何故か プラスを付けて表示するのだ。少し古いデータになるが 以下は そんなツアープロの(所属するクラブで提出したスコアをベースにした)ハンディキャップ インデックスである。
ゴルファー名 | チェック時点 | 瞬間ベスト |
フレッド・カプルス (Fred Couples) | +5.6 | - |
ポール・ゴイド (Paul Goydos) | +4.8 | +5.8 |
トム・パーニス (Tom Pernice) | +5.3 | - |
フィル・ミケルソン (Phil Mickelson) | - | +7.2 |
アーロン・ブラッドレー (Aaron Baddeley) | +4.4 | +6.2 |
マーティン・カイマー (Martin Kaymer) | +4.6 | +5.8 |
ケビン・ストリールマン (Kevin Streelman) | +5.3 | +6.2 |
ポール・ケーシー (Paul Casey) | +3.9 | +4.6 |
ビリー・メイフェアー (Billy Mayfair) | +3.7 | +5.2 |
チェズ・リービー (Chez Reavie) | +4.5 | +5.4 |
ジェフ・オーグルビー (Geoff Ogilvy) | +4.2 | +6.2 |
ティム・ミケルソン (Tim Mickelson) フィル・ミケルソンの弟 | +3.7 | +4.4 |
マーク・マクガイアー (Mark McGwire) 元ホームラン王 | +2.8 | - |
このデータは ツアープロやトップアマが所属するクラブで それぞれが提出したスコアをベースに算出されたハンデで、どれだけ真面目にスコアを提出したか、また、どの位 真剣にプレーをしたのかが不明ではあるものの これによれば トップアマは 概ね +2 から +3、そして、トップツアープロになると +4 から +6 位のハンデになると言えそうだ。もちろん、トーナメントのスコアからツアープロのハンデは計算できるが、通常はそうした計算をしないことになっている。しかし、トップツアープロの平均スコアは 69 〜 70 で プレーをしているコースのコースレーティングが 75 としても(多分、それ以上)それからは +6 以上のハンデになる計算だ。一時、タイガー・ウッズが他を寄せ付けずに勝ち続けた頃があったが、その当時の彼のスコアから計算した(瞬間ベストの)ハンディキャップ インデックスは +13.5 だったという話もあるが それは 流石に信じ難い。
♦ 全米オープンコースの難易度
なお、タイガー・ウッズが 2007年の全米オープンの時にコースの難易度についての話をした時に ハンデ 10 のアマチュアでは そのコースで 100 を切れないだろうと言い 物議をかもした。実は、それを受けて U.S. Open Challenge というテレビ番組が企画され 3年間行われたが、全米オープンのコース設定では 100 を切れないシングルプレーヤーが何人も出たのだ。特に、女性には難しいようで インデックス 4.9 の女性が 62 / 57 = 119 というスコアになった記録もある。ツアープロの実力、当に 恐るべしである。