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世界のゴルフ事情

このページのコンテンツ
• はじめに
• 世界のゴルフコースの数
• ゴルフ人口の推移
• ゴルフの未来
• 商品リンク(用品、メーカー別)

はじめに


オリンピック112年の時を経て ゴルフが 2016年のリオデジャネイロ オリンピックから 正式種目に復活した。ご存知の方が多いと思うが 2020年の東京オリンピックでは そのゴルフ競技が 霞が関 カンツリークラブで行われる。そんな中、世界中で ゴルフ人口が 増加していると思っている人も居るだろうが 実は 近年 ゴルフをする人の数は 減少に転じている。最近 R&A が公表した レポート「Golf aroung the world」を見ると その事実が 明らかになってくる。

世界のゴルフコースの数


下のテーブルは そんな R&A が公表した レポートの 2015年版 と 2017年版のデータから その 2年間に ゴルフ場の数が どれだけ増減したのかを纏めたものである。

Golf Score Card
2015
2017
増減
Land area
148,429,000 km²
147,553,999 km²
-875,001 km²
Countries
239
245
+6
Golfing countries
206
208
+2
Golf facilities
34,011
33,161
-850
Golf holes
576,534
567,111
-9,423
18-hole equivalent
32,030
31,506
-524
18-HEQs u. d.
696
556
-140
Population
7,247,240,850
7,422,606,586
+175,365,736
Private clubs
9,895
8,204
-1,691
Public clubs
24,116
24,957
+841
Population / golf hole
12,570
13,088
-262
(出典: Golf aroung the world 2015 及び Golf aroung the world 2017)

テーブル中の英語表記の内 説明が必要なのは 18-HEQs u. d. だと思うが u. d. は under development の略で これで 18 ホールのコース相当の新コース建造プロジェクトの数を意味する。つまり、現在も 新しいコースは 造られ続けていると言うことだ。当然のことだが 全世界で見ると この 2年間に 新たなゴルフコースは 幾つも建造されたが 一方で それ以上に多くのゴルフコースが封鎖され 結果的に ゴルフ場 (golf facilities) の数は 850 減少した。人口が増えているにも拘らず こうした結果になったのは 世界中で ゴルフをするだけの "ゆとり" のある人の数が減少し ゴルフの人気が 相対的に 低下したことを意味するものだと言えよう。

エリア
2015年
2017年
増減
全世界 トータル
34,011
33,161
-2.5%
北米
18,145
17,748
-2.2%
 米国
15,372
15,047
-2.1%
 カナダ
2,363
2,295
-2.9%
 メキシコ
237
239
+0.8%
南米
663
658
-0.8%
 アルゼンチン
319
316
-0.9%
 ブラジル
123
122
-0.8%
 チリ
77
77
0.0
 コロンビア
60
60
0.0
ヨーロッパ
7,403
7,233
-2.3%
 イングランド
2084
1991
-4.5%
 スコットランド
552
540
-2.2%
 ドイツ
747
747
0.0
 フランス
648
637
-1.7%
 スウェーデン
491
485
-1.2%
アジア
4,778
4,570
-4.4%
 日本
2,383
2,290
-3.9%
 韓国
447
444
-0.7%
 中国
473
383
-19.0%
 インド
270
267
-1.1%
 タイ
253
240
-5.1%
オセアニア
2,111
2,067
-2.1%
 オーストラリア
1,628
1,591
-2.3%
 ニュージーランド
418
410
-1.9%
アフリカ
911
885
-2.9%
 南アフリカ
512
484
-5.5%
 ナイジェリア
52
51
-1.9%
 ケニア
41
42
+2.4%
 モロッコ
36
40
+11.1%
 ジンバブエ
39
39
0.0
一方、前述の報告書で公表されたデータを基に ゴルフ場の数の増減を エリア別に パーセンテージで示し 整理したのが 右のテーブルだ。

減少率が 最大なのは 中国の -19% だが これは 国家主席である 習近平氏の影響が大きい。彼は ゴルフが 中国政府高官の汚職や接待の温床になっていると考え 2015年に 66 コースを 一斉に閉鎖した。ただ、ゴルフ場を減らしても 汚職をする人達の考え方や行動が変わることはないはずで 中国における ゴルフの発展は 国家主席の思い込みによって 阻害されたと言わざるを得まい。

次に 減少率が大きいのは 大きい方から順に 南ア -5.5% タイ -5.1% イングランド -4.5% で 日本の減少率は その次に大きい -3.9% である。日本では この僅か 2年間に 93 ものコースが封鎖されているが 新しいゴルフ場は ここ暫く 造られていない。

また、最大のゴルフ人口を誇る 米国でも ゴルフ場の数は 2.1% 減少し その総数は 325 少ない 15,047 になっている。プライベート クラブの数は 激減し 新たに造られるコースの多くは パブリック コースだが その殆どが 庶民には手を出し難い 高級 リゾート コースである。比較的 好景気で 人口増加が続いている 米国でさえ このような現象が見られる訳だから 日本において ゴルフ場の数が減り ゴルフ人口が減少するのは 当たり前のことなのかもしれない。想像の域を脱しないが 所謂 ミドルクラスの 比較的 経済的に ゆとりのある人達の数が 世界的に 減っているのであろう。

他方、発展途上国の国々では ゴルフ場の数が増加するのかと思いきや そうでもない。インドや タイでも この間に ゴルフ場の数は 減少。増加したのは メキシコ、ケニア、モロッコだけで ただ それらを全て合わせても 僅か 7箇所である。

ゴルフ人口の推移


ゴルフ人口分布各国のゴルフ人口の多寡は 当然かもしれないが ほぼ ゴルフ場の数に比例している。少し古い 2008年のデータになるが 世界のゴルフ人口の分布を 国別に見ると 右の円グラフのようであった。1位は アメリカ合衆国の 2,860万人だが その内 年に 8 回以上ラウンドをする人が 1,660万人だ。 2位は 日本の 950万人、3位が カナダの 640万人 そして ゴルフ発祥の国とされる英国が 4位で 400万人。ただし、英国は その内 年に 12 回以上ラウンドをする人は 165万人 / 内、57万人は 最低週 1 回プレー / 110万人が 年間平均 40ラウンド前後プレーするプライベート・クラブの会員 という状況で ゴルフをやる人たちの本気度は 日本のそれとは 少し違うようだ。いずれにしても、この トップ 4カ国によって 世界のゴルフ人口の約 3/4 が占められている。

2016年の「レジャー白書」によると 2015年の 日本のゴルフ人口は 約 760万人。1994年の ピーク時には 1,450万人だった訳だから それからの約 20年で ほぼ 半減したことになる。この間に 起きたことがもう一つある。それは 日本の ゴルフ人口の高齢化だ。760万人の内 60歳以上の人の割合は 48% ほどになる。今後 若い人が ゴルフを始めなければ ゴルフ人口は 500万人を割り込む可能性さえある。

一方、アメリカ合衆国のゴルフ人口は 2005年に ピークの 3,000万人を記録したが その後は 減少し 2012年には 2,500万人近くまで減少。その後 2016年までには 少し持ち直したものの 2017年は 2,600 ~ 2,700万人のレベルであると推定される。

実は 世界のゴルフ人口の将来という面から見ると 中国とインドが 注目されていた。Asian Professional Golf Association によれば 2009年の時点で 中国には 約 200 のゴルフ場があり ゴルフ人口は 少なく見ても 100万人に達していて 年率 20% ~ 30% というスピードで増加すると見られていた。将来的には その数年内に ゴルフ場の数が 500 ~ 1000 に達すると考えられていた。同時期に インドも 同じように 約 200 のゴルフ場があり そのゴルフ人口は 50万人ほどで その後の数年は 毎年 30% 近いペースで ゴルフ人口が増加し それにマッチするペースで ゴルフ場が建設されると言われていた。しかし、中国でも インドでも ゴルフ場は 増えたものの 当時の予想を 遥かに下回った。

ゴルフの未来


国連によれば 世界の人口は 1800年に 約 10億人だったが 1927年に 20億、1961年 30億、1971年 40億、1987年 50億、1999年 60億 そして 2011年に 70億に達し 2017年には 76億人に達しているそうで どうも 2050年には 90億人以上になるというのが大方の予想のようだ。なお。2017年の人口分布を国別に見ると トップが中国の 14.1億、次いで インドの 13.4億 そして アメリカの 3.2億人となり さらに インドネシア、ブラジル、パキスタン、ナイジェリア、バングラディッシュ、ロシアと続き、日本は メキシコの 1.29億人に次いで 第11位の 1.27億人となっている。

ところで、ゴルフをする人の割合という観点から 国別に そのトレンドを見てみると カナダは 2015年の総人口 3,600万人に対して 570万人 (2008年は 640万人) が ゴルフをすると言うから、約 1,000人に 158人 (15.8%) と 極めて高いパーセントの人が ゴルフをしていることになるが 2008年には 19.1% だったから かなりダウンしている。時を同じくして アメリカも 9.1% から 8.3%、英国が 6.5% から 6.1%、日本は 7.5% から 6.0% へと参加率は 低下した。どの国も 2015年の参加率は 2008年の水準を大きく下回っている。英国の調査機関 Sports Marketing Surveys によれば 2005年の世界のゴルフ人口は 6,400万人で 世界的に見ると 約 1,000人に 1人 (0.1%) が ゴルフをしていたことになるが 2017年には その数が 6000万人程度になったと推定され それから計算すると 参加率は 約 1300人に 1人 (0.08%) にまで下がったことになる。

R&A と USGA は ゴルフの普及に資する (1) ルールの簡略化 (2) プレーのスピード化 を狙い 2019年から ルールの大幅な改訂を決めた。ゴルフの衰退に ストップをかけるために ゴルフ界は 正しい方向に 一歩を踏み出したと言えよう。伝統や 古い価値観を守ることばかりに目を向けるのではなく 時代の流れを直視し 今後も 引き続き ドラスティックな改革を積極的に進めて行かないと ゴルフの未来に明るさは 見えてこないだろう。


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