アメリカの二大ゴルフ雑誌である ゴルフ ダイジェスト誌 (Golf Digest) と ゴルフ マガジン誌 (GOLF MAGAZINE) では それぞれ 米国のトップ 100 コースを選定し 発表している。どちらも2年に1回、順位を見直して改訂するのが慣例で その都度 多少の順位の入れ替えがある。以下は その 2020年版から、それぞれのトップ 20 に入っているコースの一覧である。ご覧の通り、かなり類似した結果になっているが 中には 大きく見解が異なるものもある。
Golf Digest (2019-20) - US Top 100 |
1. Pine Valley G.C. |
2. Augusta National G.C. |
3. Cypress Point Club |
4. Shinnecock Hills G.C. |
5. Oakmont C.C. |
6. Merion G.C. (East) |
7. Pebble Beach Golf Links |
8. National Golf Links of America |
9. Sand Hills G.C. |
10. Fishers Island Club |
11. Winged Foot G.C. (West) |
12. Seminole G.C. |
13. Crystal Downs C.C. |
14. Chicago G.C. |
15. Friar's Head G.C. |
16. Muirfield Village G.C. |
17. Pacific Dunes |
18. The Country Club |
19. Los Angeles C.C. (North) |
20. Oakland Hills C.C. (South) |
GOLF MAGAZINE (2020) US Top 100 |
1. Pine Valley G.C. |
2. Cypress Point Club |
3. Shinnecock Hills G.C. |
4. National Golf Links of America |
5. Oakmont C.C. |
6. Augusta National G.C. |
7. Sand Hills G.C. |
8. Merion G.C. (East) |
9. Fishers Island Club |
10. Pebble Beach Golf Links |
11. Pinehurst Resort No.2 |
12. Los Angeles C.C. (North) |
13. Friar's Head G.C. |
14. Chicago G.C. |
15. Winged Foot G.C. (West) |
16. Crystal Downs C.C. |
17. Riviera C.C. |
18. Prairie Dunes C.C. |
19. Pacific Dunes G.C. |
20. Seminole G.C. |
最も評価が分かれているのは ゴルフ ダイジェスト誌の 16位にランクされている Muirfield Village G.C.で、ゴルフ マガジン誌では 51位とかなり低くランクされている。逆に、ゴルフ マガジン誌で 11位と高い評価を受けている Pinehurst Resort #2 は ゴルフ ダイジェスト誌で 29位、また、ゴルフ マガジン誌で 17位の Riviera C.C. は ゴルフ ダイジェスト誌で 27位になっている。しかし、そうした例外はあるものの 両誌の評価が 大きく異なるものは そう多くない。例えば、Pine Valley G.C. は 殆ど常に 両誌の No. 1 である。また、Cypress Point、Shinnecock Hills の評価も然りだ。強いて言えば、Augusta National と National Golf Links of America の評価は 少し意見の分かれるところである。上位のコースの多くは 比較的歴史の長い名門クラブだが 中には 1995年オープンの Sand Hills (Private)、2001年オープンの Pacific Dunes (Resort) のような比較的新しいコースもある。近年は 誰もがプレー可能なアップスケールのリゾートコースが造られ、そうしたコースが 100位内にランクインしてくるケースが幾つも見られる。
アメリカには 17,000 以上のゴルフコースがあるが、その約 1/3 はプライベート・クラブで、かつては トップランク入りしているコースの多くが そうしたプライベート・クラブのコースだった。従って、メンバーの紹介がなければプレーできないコースが多かった訳だが、前述のように 近年は リゾートコースで 日本のゴルファーでも プレーすることの出来るトップ・コースが増えてきた。
なお、以上のランキングの評価基準は 次の 7項目をベースに 公平、且つ、的確に評価できる選者が可能な限り公平に評価した結果である。即ち、1) Shot Values; 2) Resistance to Scoring; 3) Design Variety; 4) Memorability; 5) Aesthetics; 6) Conditioning; 7) Ambience といった基準だ。 詳細
因みに、アメリカには 17,000 以上のコースがあるが、その他にある ゴルフコースの数は 概ね 世界 2位の英国に 2,750、3位の日本が 2,400、そして、4位のカナダに 2,300、5位のオーストラリアに 1,500 と言われており、数の上では アメリカにゴルフコースの過半数があるというのが実態だ。加えて、経済的に恵まれるプライベート・クラブの数が多いことも アメリカの特徴で、結果として、素晴らしいコースが アメリカに多くなることは ある意味 当然なことであろう。日本には 約 2,400 のゴルフコースがあるが、別途、ゴルフ マガジン誌がやっている World Top 100 - 2020 のリストに載るレベルに評価されているコースがある。廣野ゴルフ倶楽部(39位)、川奈ホテル富士コース(56位)だが、川奈は 何故か 2020年のリストで ランクを上げた。一方、かつては 90位台にランク入りしていた 東京ゴルフ倶楽部は 2020年のリストでは 100傑入りできなくなった。新しいコースで 100傑入りしてくるコースが出てくるのだから 当然の結果かも知れない。