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コース・マネジメント

このページのコンテンツ
• はじめに
• 規定打数と一打の価値
• 成功、失敗、インビトウィーン の確率
• ショットの価値と期待値
• 応用編: ティーショット
• グリーンへのショット
• アプローチ・ショット
• パット
• 商品リンク(用品、メーカー別)

はじめに


パズルどんな スポーツでも 作戦が悪ければ 勝負には なかなか勝てないもの。そんな作戦のことを ゴルフでは コース・マネジメントと言うが ここでは その コース・マネジメントの概念と具体的な考え方について 詳しく 説明する。

規定打数と一打の価値


ゴルフは 如何に 少ない打数で ボールをカップに入れるかを競うゲームで それぞれのホールには 規定打数 (Par) が設けられており 原則 毎ショット 1打の価値のあるショットが出来れば パーで ホールアウト出来るようになっている。つまり、パー 3 のホールで 1 打目を グリーン・センターに乗せ 2 パットで ホールアウトすれば パーである。ところが 狙い通りに ショットが出来 1 打目が ピン傍について 1 パットで カップインすれば バーディになる。つまり、ショットによっては ほぼ 2 打の価値が生まれることもある。ホールインワンともなれば 3 打の価値という理屈だ。従って、グリーンへのショットでは そのショットの価値が最大になる可能性を考えて ピンを ターゲットに ショットをするのが普通である。同様に パー 4 や パー 5 のティーショットでは その後のショットが ピンに絡む ショットになる可能性が大きくなるよう 出来る限り 遠くに飛ばしたいと考えるのが 当たり前で 毎度 ショットの価値が最大になる可能性を追求する人が多い。

しかし、そんな考え方で プレーをした結果 グリーンを外し 難しいアプローチを強いられたり、ティーショットで OB を出すと言うようなことが起き 大叩き。それは ショットの度に 理想のショットが打てた時に 最善の結果になるような作戦 即ち ターゲット設定と ショット・セレクションをした結果である。当然のことながら、ショットの価値の最大化だけを 常に追求し ミス ショットによって被る ペナルティーや ロスに対する配慮が欠けていれば そうしたことは 頻繁に 起きる。

成功、失敗、インビトウィーンの確率


通常は 長いクラブになるに従って ショットの精度は落ちる。例えば、グリーン・センターまで 150ヤードのショットで グリーンに オン出来る確率が 50% の人でも、それが 200ヤードになれば その確率は 20% とか 30% になる訳だ。逆に、ミスショットが グリーンを大きく外れる失敗の確率が 150 ヤードで 10% 程度の人なら 200ヤードでは 30% とか 40% になると言った具合。もちろん、そんな成功と失敗の確率の関係を正確に把握してプレーしている人は居ないが 仮に それが正確に分かっていたら 誰もが その数字を参考に 作戦を 立てるはずである。つまり、コース・マネジメントでは まず 自分の能力、即ち、自分のショットの精度について より良い理解を持つことが 極めて重要なことなのだ。ここで、50ヤード、100ヤード、150ヤード、200ヤードのショットの精度を 数字で考えてみよう。(初心者や距離の出ない人は 50/100/150 だけでも良いだろう。)以下のようなイメージである。

精度 距離 50ヤード 100ヤード 150ヤード 200ヤード
グリーン・オン(成功) 75% 60% 40% 20%
グリーン周りに外す 20% 30% 40% 30%
大きく外れる(失敗) 5% 10% 20% 50%

実際のラウンドを基にして 上記のような 確率を計算してみると良いのだが(練習場で チェックしてみても良い)当面は 自分の記憶を 基に 数字を入れてみよう。仮に 貴方の表が 上の例のような確率になったとしたら グリーン・センターまで 200ヤードの時に どんなショットをするだろうか。グリーン周りや その前後左右のコースの状態次第だろうが、多分、200ヤードのショットの使い方については(特に、OB や池がある場合などは)考え方が変わる可能性が 高いだろう。練習場での練習の仕方を変えようという気になる人も居るだろう。また、自分にとって信頼度が高いクラブと低いクラブが より定量的に把握できれば それらのクラブを 実際のラウンドで どのように使うべきか という考え方が変わる人は 少なくないだろう。賢いコース・マネジメントをするには 使いこなせるクラブ、得意なクラブ、苦手なクラブ というものに対する理解を深めることも有益だ。ここで、ミドル ホールの ティーショットを想定して 自分の能力を 以下のような視点から 整理してみよう。

精度 距離 7 アイアン
(150Y)
クリーク
(190Y)
スプーン
(210Y)
ドライバー
(230Y)
飛距離の精度 96% 90% 95% 87%
フェアウェイ 70% 55% 50% 40%
ラフに外す 25% 35% 35% 45%
大きく外れる 4% 8% 12% 15%
OB 1% 2% 3% 5%

このように 大雑把でも良いので 自分の能力について 一度 冷静に 分析し 整理してみると どのような戦略で ショット・セレクションをすべきかという考え方は 大きく変わるはずである。ドライバーは 上手く打てれば 230Y 飛ぶが 平均すれば その 87% の 200Y 位しか飛ばないので 若干 苦手意識がある。ただし、スプーンは 210Y までしか飛ばせないが 平均で 200Y 飛ばせる ある意味 得意と言えるクラブである。そんな 得意 不得意があることも 珍しくないはずだ。

考え方の話であるが、例えば、左右が OB の右ドッグレッグ 380Y のパー 4 のティーショットで どんなクラブを使うべきか。考えておくべきことは フェアウェイ 真ん中を狙って ショットをした時に OB が出る確率は どの位か、そして、自分にとって 理想の 1打(230Y - フェアウェイ)が ドライバーで打てた時のショットの価値と 210Y 飛ばすことの出来る スプーンで ナイス ショットをした時の価値の差が どの位か。グリーンへのショットの残り距離が それぞれ 150Y と 170Y になった時 その差を どのように評価するか。また、平均的な飛距離のショット後の残り距離 (180Y vs 180Y) についても考えて欲しい。その上で もう一度 OB になる確率について考え、どのクラブで どこを狙って打つのが 最も 合理的かを判断する。それが コース・マネジメントの考え方の基本である。

ショットの価値と期待値


ショットの価値を どう評価すべきか。もちろん、簡単に答えは出ないが グリーンに ボールが乗る確率や 大きなミスをする確率などを考慮して「期待値」の概念を使って 判断するのが最も合理的である。期待値について 補足説明すると 60%の確率で 100円、30%の確率で 500円、10%の確率で 1,000円もらえる くじ引きがあるとすると このくじ引きでもらえる金額の期待値は ¥100 x 0.6 + ¥500 x 0.3 + ¥1,000 x 0.1 = ¥310 となる。つまり、このくじ引きを引く権利は ¥310 の価値があると言うことになる。98%の確率で 100円、2%の確率で 10,000円が当たる くじ引きと どちらが得か を考える時に その期待値で 比較すれば 答えを出すことが出来る。因みに、後者の期待値は ¥298 だから 大差はないが 厳密には 前者の くじ引きの方が 期待値の観点からは 得と言える。ただし、このくらいの僅差になると 別の要素を考慮して 選択するという価値観もある。例えば、10,000円あれば 買えるセール品があるとすれば 10,000円を 今もらえる可能性がある くじの価値が大きいという判断もあり得よう。宝くじの払い戻し率は 45% 弱と言われているから ¥100 の宝くじの価値、期待値は ¥45 未満と言うことになる。それでも 宝くじを買うことに魅力を感じる人は 少なくない。しかし、ゴルフでは 1打を どのクラブで どこを狙うかで その期待値が決まり 最終的には 結果がでる。宝くじ的な発想で 良い結果が絶対に出ないとは言えないが 繰り返し出ることはない。

例えば、あるゴルファーにとって 150Y から グリーン・オンする確率が 40% で 170Y が 25% だとし 大きく外れる確率が それぞれ 20% と 35% だとすると その状況下に於ける ティーショットのエキストラ 20Y の価値は 0.2 ~ 0.3 打分の価値と言える。ドライバーと スプーンのどちらを使うか 迷った時などは OB になったり トラブルショットになる リスクの差が その 0.2 ~ 0.3 打分と比べて どうかを考えれば良いのである。しかし、そんな計算を 一々 ショットの前にしている訳には 行かないから どんな時に ドライバーは 使わないとか、どんな状況では グリーンを狙わないなど ある意味 自分の鉄則のようなものを準備しておくと良い。例えば、OB の確率が 20% 以上あるホールでは パーの確率が激減しても そのリスクが 半減するクラブにする と言うような 自分なりの決め事である。

ショットの価値を どのように数値化するかは 実は 極めて 複雑なものだ。前述もしたように グリーンへのショットで ベタピンのショットを打った時など ショットの価値が 2 に近い数字になることがあり、次に打つショットの難易度は 今打とうとしているショットの結果に大きく左右される訳だから 本当に ベストの選択が何かを判断するのは 実は 容易なことではない。従って、前述のような 単純な発想で どこまで 理に適ったマネジメントが出来るかには 疑問が 常に 付いて回る。とは言え、このような発想による計算と判断を 瞬時に なるべく合理的にして ショット・セレクションをすることが 望まれると言うことだ。 » ショットの価値とマネジメント

コース・マネジメントとは


前置きが長くなったが ゴルフの コース・マネジメントとは コースのレイアウト 即ち OB ライン、ハザードなどの位置、風、ライの状態、グリーンの状態などのコンディション、ピンの位置、自分の能力などを考えて どのように コースを 攻略するかを判断することである。つまり、自分の置かれている状況と ショット後に想像される結果に基づいて その都度 どんなショットが ベストかを考え 決めることで その時に ゲームの流れや 心理状態のコントロールなどを考慮することも 広義には コース・マネジメントの一つと言える。 要約すると 以下のようなことだ。

ショットの種類 考えるべきこと アクション
ティー・ショット
グリーンへのショット
アプローチ・ショット
パット
コース・レイアウト
コース・コンディション
自分の能力
想像される結果
リスクの評価
ゲームの流れ / 心理状態の管理
達成すべき目標とターゲットの設定
ショット・セレクション

応用編: ティー・ショット


ミドルホールや ロングホールのティー・ショットは どのクラブで どの方向を狙って打つかということを 常に 考える必要がある。ティー・ショットのリスクと リワード 即ち ミス ショットをした時に想定されるダメージとセコンド・ショットを打つポジションの関係について判断し クラブの選択とターゲットを決めることになる。フェアウェイの狭いホールや ドッグレッグのホールでは OB ライン、ハザード、ラフ、林や木の状態などを 良く考えてターゲットを決める必要がある。また、色々な種類のボールが打ち分けられる人は コースのレイアウトや 風の向きなどを考慮し 最も有利なボールを打てる強みがある訳だから そうした強みを上手く生かせるような判断も望まれる。

ドッグレッグ・ホールの攻め方中でも、特に 気をつけたいのは ドッグレッグの攻め方である。例えば、右図のようなドッグレッグのホールを どう攻めるかは 個人の技量や持ち球によって ある程度左右されるが、グリーンまで 140ヤード の A のエリアにボールを落とせれば 理想的だから ドライバーか スプーンで A を狙って ティーショットを打ちたくなる場面だが 少し長いセコンド・ショットが残っても コーナーを攻めずに フェアウェイ中央の B を狙って打つのが 正しい選択と言えることもある。A を狙うショットでは コーナーの林(X エリア)に入れる確率と フェアウェイ・バンカー(Y エリア)に入れる確率が高くなり、その場合のダメージ 即ち リスクが 30ヤード近くからセコンド・ショットを打つことが出来るという リワードに比べて 大きくなると判断するのが 場合によっては より妥当な考え方になり得るからだ。一方、140ヤードの地点に 高い確率で ボールを打てる能力を持った人にとっては リスク / リワードの関係が異なる訳だから 当然 選択すべきショットも異なるものになるべきだというのが コース・マネジメントの考え方である。

グリーンへのショット


グリーンへのショットでは ピン または グリーンのセンターに対して どこを狙うかという判断をする必要がある。常に グリーンのセンターを狙って打つというアプローチも一つのコース・マネジメントのスタイルと言えるが そうした場合でも、早くて傾斜の大きなグリーンの手前にピンが切ってある場合など、グリーン・センターを狙うべきではないケースもある。また、グリーンの近くからのショットでは 当然 ピンを狙うべきということが多くなるので そうした場合の判断基準を身につけておくことが必要になる。

グリーンへのショットさて、ピンを狙うショットを考える場合は 常に 2つのことを考える必要がある。一つは グリーンを 外した場合 どうなるか、そして、もう一つは 難しいパットや 3パットになる可能性の高いグリーンのエリア(通常は 下りの難しいライン)はどこか という 2点である。グリーンを外しても 寄せ易いピンの位置であれば ピンを狙って打つリスクは 低くなるが グリーンを外したら寄せられないような ハイサイドに切ってあるピンを狙うのは 次のショットで寄せられない可能性が高い訳だから 賢い選択ではない。また、ピンの上につけたら 3パットになる可能性が高いグリーンでは そこへボールが行かないように打つべきで 少し長めの上りのパットが残っても そちらを狙って打って行きたいところである。常に なるべく上りの真っ直ぐなパットが残るようなショットを打つように攻めるのが原則だ。

通常、グリーンは 手前から奥にかけて高くなっているグリーンが多い訳だから 速いグリーンの場合は 特に グリーンの中央を狙うか B または C を 狙って打って行くべきである。仮に 上図のグリーンの傾斜が大きく A から C さらには フェアウェイ に向かって急激に下っているとすれば C に ピンが切ってある場合は グリーン・センターを狙って打つべきではない。一方、A に ピンが切ってある場合は グリーン・センターを狙うべきで A を狙うのは 余程のことがない限り避けるべきと言うことになる。

アプローチ・ショット


アプローチ距離のあまりないグリーン周りからのアプローチ・ショットでのボールの落とし場所と打ち出すボールの高さ、選択するクラブのロフトは 良く考える必要があるものだ。多少 ダフったり、トップ気味になったりすることは その人の技量にもよるが 良くあることだから、狙い通りに行かなかった場合のことも ある程度 考慮に入れて 低く転がすショットにしたり、安全サイドにターゲットを設定するのが得策になることもある。ボールを上げる必要のないところでは なるべく低く転がすようにする と言うのが基本となるべき考え方だ。

グリーンが硬い時と 柔らかい時では ボールが 驚くほど違った転がり方をするものだが、そうしたことにも 十分配慮すべきだ。特に、高く上がったボールでは その差が大きくなるので グリーンの硬さに疑問を感じた時は ショットをする前に グリーンを歩いてみたり、他のプレーヤーのボール・マークを見たり 直したりなどして チェックをすべきである。そして、グリーンの硬さとボールの転がり方が 予測し難いケースでは なるべく低いボールで転がしていくのが 正しいコース・マネジメントと言える。

一方、深いラフからのアプローチ・ショットなどは 最悪 グリーンに乗るよう サンドウェッジで 少し強めに ラフに負けないように 高く上がるボールを打って行くべきだ。なお、フェアウェイや浅いラフからの距離のあるチップショットは グリーンやその手前の花道などの平らなところにボールを落とせるのであれば、なるべく ロフトのないクラブを使うことで ミスした時のダメージを最小にすることもできる。

パット


パットパットを打つ時は ボールをカップに入れることだけを考えれば良いと考える人も居るだろうが 如何に スリー・パットや フォー・パットをなくすか 減らすかということも考える必要がある。短い下りのパットを強めに打って入れるか、それとも絶対に 2パットに納まるスピードで打つかといった判断は 我々が良く直面するものだ。仮に 強目に打って入る確率が 75%(4回に 3回)、2パットでは 入れられるスピードでパットをした時に入る確率が 50%(2回に 1回)だったら どうすべきか。強目に打って外した返しのパットが 75%(4回に 3回)以上入るのであれば 強目に打つべきだという答えになる。しかし、75%(4回に 3回)以上の確率で入る距離のパットは 通常 1m 以下の距離であろうから 強目に打って入る確率が 極めて 高い時以外は 常に 2 パットで ホールアウトできるようにパットをすべきなのだ。特に、ショート・パットの下手な人は 距離を合わせることが重要になるが、逆に言えば、ショート・パットが上手くなれば 多少 強目にパットをすることも出来るという訳だ。





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