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パットの理論|基本原理

Introduction
パットが何故入らないのか。今更、ボールのスピードと方向性が 結果を左右するなどと説明する必要もないのだろうが、何故 狙った方向にボールが転がらないのか と言うことを 良く理解していない人が 多いようだ。

狙った方向に転がらない理由

真っ直ぐなラインのパットを打った時にボールが狙った方向に転がらない理由は 二つある。一つは パターの軌道、そして、もう一つは フェースの向きである。また、思ったようなスピードでボールを転がせない理由も 二つある。一つは スイングのスピード そして もう一つは クラブフェースのどこ(芯)で ボールを捕らえているかと言うこと。この両方が正しい動きをすれば ボールは ほぼ狙い通りに転がるはずである。

パターの軌道

さて、そこで 最初の大きな疑問に直面することになる。即ち、パターは 真っ直ぐ引いて 真っ直ぐ出さなければならないのか、ということである。通常、長いパットでは パターを大きく振らなければならないので 体を中心とする回転運動が より大きく関与し、その結果、パターは 円運動のような動きをするのが一般的である。 また、ツアープロの中にも カット打ちの(アウトサイドイン)軌道でパットをするような選手も 過去には 何人も居た。

まず初めに フェースがターゲットを向いているのに パターの軌道が 真っ直ぐでない場合に どのような現象が起きるのかということを考えてみよう。ここで 下の図 - 1 の画像を見て欲しい。ショートゲームのコーチとしてアメリカでは第一人者のデーブ・ペレツによれば パターが下図の B' の方向に引かれて カット打ちのように B の方向に動いた時、ボールは ターゲット A の方には 転がらないが B' - B の延長線上にも転がらないと言う。ここでの設定は ストロークを通じて あくまでもフェース面は A - A' に対して直角、即ち、ターゲット A を 向いているということで考えて下さい。

図 - 1:パターの軌道とボールの転がる方向

ここで、上の画像を一度だけクリック(タップ)して下さい。ボールは 画像のターゲット A には転がらないが B にも転がって行かないのである。ここで もう一度画像をクリックして下さい。実は ボールは A - B の距離の 17% 分だけ B の方に転がると言うのが原則なのだ。このような 極端なカット打ちでターゲットラインから大きく外れたストロークをしても ターゲットからのズレは 比較的小さなものになるというところが 味噌である。つまり、パターの軌道は 多少真っ直ぐに動いていなくとも フェースの向きが スクウェアーになっていれば ボールはターゲットから大きく外れることはない と言うことだ。言い換えれば、真っ直ぐのパットを外すほとんどの理由は フェース面が ターゲットを向いていない状態でボールを打っているからだと言え、パターを真っ直ぐ引いて真っ直ぐ出せば真っ直ぐに転がると考えている人は ちょっと考え方を 変える必要がある訳である。

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フェース面の向き

以上のように 真っ直ぐなラインのパットを打った時に ボールが狙った方向に転がらないのは パターの軌道よりも フェースの向きのに依る処が大きいのである。そこで、パターのフェースがスクウェアーな状態で ボールをヒットするには どうしたら良いのかと言うことになるが、ここでは その点について解説しよう。

ペンデュラム・ストローク
まず、パットをする時の肩と腕の動きだが、右のイラストのように振り子のような動きをすることが望ましいとされている。つまり、肩と腕を 振り子のように 動かすことによって パターのフェース面の向きが おかしな方向に向いてしまうような 手、腕、体の動きを排除する訳である。この時、排除すべきことは パッティング・ラインに対して パターを真っ直ぐ引いて 真っ直ぐに出そうとする意識や 腕をストロークを通じて 常に パターフェースがスクウェアーになるように動かそうとする考えである。腕に頼らずに フェース面の動きを安定させること大切だ。 » 詳細

加えて、パターをする時に 最も犯し易いミスは 顔が上がると同時に 右膝が前に出て 肩のラインが開いてしまうことで、そうした打ち方をすれば 体全体がターゲットより左を指すような形になり、通常は ボールが左に出て行く。また、もう一つの典型的なミスは ボールを打つ直前に クラブヘッドを減速させてしまうと同時に クラブヘッドが開いて ボールを右に押し出してしまうパターンである。ディッセル(減速)してしまう理由は 色々あるが、バックスイングのテンポやペースが悪い時に起き易いと考えられる。

パットの理論いずれにしても、フェースがスクウェアーな状態でボールを打つためには 右の絵のように (1) 膝のライン、(2) 肩のライン、(3) 腕のラインなど全てをスクウェアーに保ってストロークをするという方法が最も理に適っている。スタンスや肩のラインをオープンにしてパターを打つ人もいるが、その場合は 腕のラインだけを ターゲットに対してスクウェアーに保つ必要が出てくるから 全てをスクウェアーに構えてストロークする方法に比べ、不必要なコントロール要因を増やしていることになる訳で、あまりオススメ出来るアプローチではない。

パットの時の思考パターン

以上、ボールを左右に曲げないためには (1) 膝のライン、(2) 肩のライン、(3) 腕のラインをスクウェアーにして構え、下半身の動きを抑えてヘッドアップしないように、そして、ストロークのテンポやペースのイメージを確り作って その通りに 振り子のようなストロークで 手や腕の力を抜いて打つことである。 ストロークの途中でスピードを調整するような行為は クラブフェースの向きをおかしくさせてしまう原因になるから そうしたことをせずに打てるような距離調整のプロセス(ルーティーン)を確り確立することも大切だろう。個人差はあろうが そうした意味では 方向性とタッチの両方に神経を集中しようとするよりも タッチを出すことだけに集中した方が良い結果につながる可能性は 高いだろう。

手や腕の力ではなく 上半身のペンデュラム・モションを上手に利用する方法で パターヘッドのスピードをコントロールし その動きを安定させることで パットの精度は 上がるはずであるが パットのフェースの向きは ストロークを通じて 常にスクウェアーである必要はなく、そうしたパットに係わる思考パターンについても考える必要がある。パターヘッドの動きを安定させ、好ましいペースとタイミングでボールをヒットすることが パットの精度を上げるためには 重要なのだから。。

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