新・ゴルフルール|2019年 改訂 要約版

Introduction

新ゴルフルール

2019年から スタートする 新・ゴルフルールの案が 2017年 年初に発表された。その変更の狙いは ゴルフの普及に資する (1) ルールの簡略化 (2) プレーのスピード化 である。その新・ルール案を基に 意見を聴取し 最終的な変更内容が決定され それが 2018年 3月に発表された。大幅な改訂がなされる訳だが ここでは (a) 何が変更されるのか(主な ルールの変更点)と (b) 変更点の中から 普段のプレーに 最も影響を与えると思われる 変更 - 即ち (b-1) 救済の受け方、(b-2) グリーン上のプレー (b-3) ハザード (ペナルティ エリア) 内のプレー の変更内容を中心に 詳しく解説する。

今回の改定では ペナルティ エリアという言葉の他にも ジェネラル エリア、リリーフ エリアなどという 新しい ゴルフ用語も生まれる。そうした用語の変更も含め、今般、R&A (英国 ゴルフ協会) と USGA (米国 ゴルフ協会) は 2020年の定期ルール改定を 1年前倒しにし 2019年に 大幅なルール改訂を敢行するが その具体的な改定内容は 以下の通りである。

2019年|主な ルールの変更点
1) 新用語 (ペナルティ/ジェネラル エリア 他)
2) 救済 (ボール ドロップ) の規則簡略化
3) グリーン上のプレーに係わる規制緩和
4) ハザード内でのプレーの規制緩和
5) ボールが動いた時の罰則適用範囲縮小
6) その他 スピード プレー化に資する変更

今回の大改訂は 前述もしたが ゴルフの普及に資する ルール 簡略化と プレーのスピード化を図る 狙いがある。改訂後の新ルールでは ハザード (hazard) と スルー ザ グリーン (through the green) と言う ルール上 重要な役割を果たしてきた ゴルフ用語がなくなる。 一方、新たに生まれるのが ペナルティー エリア (penalty area)、ジェネラル エリア (general area)、救済 エリア (relief area) という新用語だ。詳細は 後述するが 簡単に言えば ウォーター ハザードは ペナルティー エリア、スルー ザ グリーンは ジェネラル エリアと呼ばれるようになる。主な ルールの変更点のリストを見ただけでは どんな変更になるのかは 理解できないものと思うが 必要以上に複雑だったと思われる ルールを簡略化し、ゲームの本質を変更することなく スピード プレーがし易い ルールに変更するのが ポイントで 必要性が疑われてきたような罰則の多くがなくなり、グリーン上でのプレーと ハザード内のプレーが ルール違反をせずに プレーし易い規則になる。また、詳細は 以下に説明するが 救済の受け方 特に ボールのドロップに係わるルールも(当初 提案された内容からは ある意味 後退する内容だが)変更される。

救済 (ボール ドロップ) の規則 簡略化

ボール ドロップの仕方
まず、救済については ボール ドロップが 肩の高さと規定されているものが ヒザの高さで良くなる。右の写真のような 高さだが 救済を受ける基点 (reference point) から 該当する救済のルールに従って 1 クラブ または 2 クラブ レングス 内のホールに近付かない エリアに ボールを ドロップすることになる。右の写真のようなことだが そのエリアを 救済 エリア (relief area) と呼ぶ。そして ドロップした ボールは その救済 エリア内に留まらなければ 再ドロップになる。エリア外に出た ボールの再ドロップは 2 回までで その後の処置の考え方については 今までの方法から変更されないが エリア外でも ボールの落下地点から 2 クラブ レングス内であれば OK という 今までの条件は なくなる。また、ピンと ボール または ウォーター ハザードに入ったポイントの後方線上の ボール ドロップに係わる概念では 新たに 救済の基点 (reference point of relief) という 救済の ニヤレスト ポイントに似た概念が導入される。右上の写真を参照して欲しいが 後方線上の救済については 線上と思われる所に ボールを ドロップしていたのが この変更で ドロップが適正に行われたか どうかを判断する基準が明確に ルールに明記されることになる。しかし、救済と ボール ドロップの規則の簡略化という 当初の目的の観点からは 最初に発表されていた改定案に比べると 大幅な後退のように思える。新たなルールが ルールの簡略化になっているのか と思わざるを得ない程度の変更に留まっているからだ。 最初の案

グリーン上のプレーに係わる規制緩和

旗を残したままパット
まず、グリーン上でのプレーでは パットをする時に ピンを抜いても 抜かなくとも良い と変更されるのが 特筆すべき点である。グリーンを 少し外し エプロンに止まったボールをプレーする時などに ピンを残したまま プレーをすることが良くあるが そんな感じで 新しいルールの下では グリーン上からのパットでも 右の写真のように ピンを残すことが許される。つまり、ロングパットで 同伴競技者に ピンへのアテンドを お願いするようなケースでは ピンを残したまま パットをしても良いし、早いグリーンの下りのパットでは 短いパットでも ピンを残してパットをするような選択肢が出てくるだろう。

この変更が スピード プレーに 寄与するのは 言うまでもないが 関連ルールが シンプルになることも見逃せない。また、グリーン上で自分のパットのラインに触れることが出来、スパイク マークを含む 如何なる傷の修復も許されるようになるのは ある意味 多くのゴルファーが望んでいたルール変更だろうが やっと 現実のものとなる。加えて、グリーン上で 誤って ボールを動かしてしまうケースは 理由の如何を問わず 無罰になる点も 大きな変更の一つであろう。規則 16「パッティング グリーン」と規則 17「旗竿」の内容は 大幅に 簡素化される。


ハザード (ペナルティ エリア) 内のプレー

他にも ボールを動かしてしまった時の ペナルティ エリア (現行の ウォーター ハザード / 以下 PA) と バンカー内で ルースインペディメント(石、葉、小枝など)が取り除けるようになり バンカー以外では ソールも出来るようになるのが大きな変更点だ。これにより、それに付随する様々なルールが簡略化される。新ルールの下で ペナルティー エリアは 原則 赤杭と赤線で示されるが 境界線が 黄色杭と黄色いラインで示されることもあり、前者は レッド ペナルティー エリア、後者は イエロー ペナルティー エリア となる。但し、PA は 黄色杭にする特別な理由がある場所以外は 赤に指定するよう 推奨されるから 殆んどの PA は 赤杭と赤線で示されることになる。ご存知の方が多いと思うが、両者の違いは 旧ルールの 赤杭 と黄色杭の概念に基づく違いである。つまり、どちらのエリアも そこにボールが入った場合は 規則 26 に 従って 1打罰で 救済を受けられる ものの どのような救済が受けられるか 即ち その救済の選択肢が 赤と黄色で異なると言うことで レッド PA の救済は ボールが その境界線を横切って ゾーンに入ったポイントから 内のホールに近付かない エリアに ドロップするか ゾーンに入ったポイントと ピンを結んだ後方線上に ボールを ドロップすることが許される。イエロー PA の場合は 後者の選択肢か 元の場所に戻って プレーをするか (レッドの救済の選択肢でもある) の何れかになる。

その他の主な変更点

ボールが動いた時の罰則適用範囲が縮小されることも 大きな変更の一つだ。前述のグリーン上のボールが動いてしまった時の罰則がなくなることに 加えて、ボール捜索中に ボールを動かしてしまった時、ソールをしたり 素振りをしたタイミングで ボールが動いたが 動いた原因が プレーヤーにあるとは 考え難い時などに プレーヤーは 無罰になる。自然に ボールが動いたと判断される場合以外は ボールを元の位置に戻して プレーをすることになる。他にも、二度打ちに対する ペナルティが無くなること、また、打ったボールが 跳ね返って 自分に当たってしまっても無罰になるなども 大きな変更点だ。加えて、距離測定器の使用許可、1 ホールの最大スコアの設定、前進四打の適用可 (但し、ローカル ルールとして)、ボールの捜索時間の短縮 (5 分から 3 分へ)、ピッチマークに くい込んでいる球の救済、バンカー内の アンプレヤブルで バンカー外に 2打罰 ドロップ可への変更、スピード プレーの義務化など、大きな変更が多数あるが 今回の変更で ルールが シンプルになり スピード プレーに繋がるのは 間違いないことだろう。

▶ New Rule of Golf for 2019
はてなブックマークに追加
Copyright © 2004-2018 mamejiten.com. All Rights Reserved.

TOP