松山英樹選手のウェッジ|Cleveland RTX Wedges
2021年のマスターズに優勝した松山英樹選手が愛用するウェッジは クリーブランドの RTX-4 シリーズ:具体的には RTX-4 Forged Prototype の 52-10、56-8 at 57.5、60-08 at 62。つまり、56/60 の2本は ロフトを少し寝かせて使っている訳だが、プロトタイプなので 市販品のソール形状とは少し違いがあるかも知れない。ただ、写真を見る限り 52 のウェッジは Mid-Grind、56/60 は Low-Grind のようだ。(動画の更に下に添付したグラインド・パターンの写真参照)なお、下の動画は そのウェッジで 松山選手が キレキレのアプローチをする様子だが 動画の後に Cleveland RTX シリーズの新しいモデルの詳しい情報もアップしているので 参考にして下さい。
ところで、クリーブランド・ゴルフ|Cleveland Golf は 1979年に設立された米国のゴルフ用品メーカーで 2007年以降は ダンロップの傘下に入った会社だが、その 40年以上の CG 社の社歴の中で最も注目される製品が同社のウェッジで、中でも、特記すべきは TA588 モデルである。CG のウェッジの 5番目のデザインで 1988年に発売されたモデルという意味で 5 と 88 を 組合せた数字 588 が製品名になったものだが、延べ 26人のメジャー大会優勝者を輩出した名器である。一方、現在の RTX シリーズは 2013年に発売された 588RTX が最初のモデルで、その後、2014年に 588 RTX 2.0 が発売された。2016年に アベレージ向け RTX F-FORGED を投入し、さらに、2017年には RTX-3 となったが、このモデルからは 588 という名称がなくなり、2018年に RTX-4 シリーズが発売され、2020年に RTX ZipCore、2021年には RTX Deep Forged が発売されたという経緯がある。
因みに、RTX は「Rotation Technology|ローテーションテクノロジー」の略で レーザーでフェース全面にカーブ状の溝を均等に施すことでフェースを開いたショット時にフェースの先の方にボールが当たったり、溝方向が変わってもボールをグリップし安定して打てる CG オリジナルの技術である。また、RTX-3 では ホーゼルを軽量化し余剰重量をヘッドへ配分したことにより、重心位置をセンターに近づけ、スピン性能、打感、飛距離性能を向上させる「フィール バランシング テクノロジー」と ソールの抜けをよくし キレのいいショットを実現する「V ソール」が搭載された。さらに、最新モデルの ZipCore では ネック部に軽比重のセラミックピンをインサートし、余剰重量をトゥ上へ移すことで、重心をさらに実打点のセンター近くへシフトさせて、バックスピン、打ち出し角度、初速が安定し、ハイレベルな一貫性を実現したと言う。 製品情報