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スコアという枠にとらわれるな

当然なことだが、ゴルフは スコアを競うゲームだ。そして、コース・マネジメントでは ルール、コース・コンディション、コース・レイアウト、ピン・ポジション、自分の能力などを考えて、スコアを纏めるために どうコースを 攻略するかを 決める訳だが、その時に リスク / リワードのバランス、ゲームの流れ、さらには 自分の心理状態のコントロールなどを 考慮することになる。 しかし、そこで スコアのことばかり考えて(間違った発想の)確率論をベースにした リスク / リワードの計算に偏ったコース・マネジメントをしていたのでは、ミス・ショットを誘発し兼ねない。そして、その結果、ゲームの流れや心理状態のコントロールが 上手く行かずに、結局、究極の目標であるべき 良いスコアも出せないという 不のスパイラルに陥る可能性がある。

例えば、最初の数ホールで 2 〜 3発 (a) 右へプッシュするミス・ショットをしたり、(b) 少しダフり気味で 20 〜 30 ヤード ショートするミス・ショットをしたら、貴方ならどんなコース・マネジメントをするだろう。(a) の場合は、少しターゲットを左目に設定する。(b) の場合は、長めのクラブを持つか、ショートしても良いサイドを ターゲットにする などのコース・マネジメントをする人が少なくないだろう。

しかし、そうしたコース・マネジメントが生むものは 最初からミスを予測し、ある意味、ミスを半分期待するような心理状態、つまり、自分のショットに対して半信半疑で 最も大切な ナイス・ショットをすることに集中せずに スイングするという結果で、その点が問題になる。実は、スコアの目標を掲げることは悪いことではないが、コース・マネジメントで 避けたいことはスコアのことばかりを考え、その枠にとらわれ、間違った発想で プレーをすることだ。それでは コースで バタバタして 何を したのか分からなくなったり、いつの間にか自信をなくす結果になっても 不思議はないのである。では、ラウンド中に 一体 何を 重視すべきなのか、また、プレー上の優先順位は どうあるべきなのだろうか。

ゴルフのプレー中、まず第一に考えるべきことは良いショットを打ち続けること。そして、ショットのクォリティーに拘ることだ。それが出来れば スコアは自然と良くなる。加えて、良いプレーが出来れば 単純に 楽しいし、自信も湧いてくるから 好循環が生まれることになる。ターゲットを 少し左目に設定するなどのマネジメントをしても良いが、右に行くことを期待しながら ショットをするのではなく、どんな状況でも、狙った所にショットすることだけを考えるべきである。つまり、スコアと言う枠にとらわれないで 毎ショット、毎ショット、良いショットを 打ち続けることを まず第一に 考えることこそが、当たり前のことかも知れないが(中々出来ない)良いスコアを 出す秘訣なのだ。

ちょっと 余談になるが、右のイラストを見て欲しい。この九つ全ての黒い点を 最小限の数の直線(斜線も可)を 使って 一筆書きで 結んで欲しいのだが、貴方は 一体 何本の直線で 九つ全ての点を 結ぶことが出来るだろう。面倒と思う人も居るだろうが(直ぐに出来たと思った人は 別にして)少なくとも 1 〜 2分は真面目に考えてみて下さい。答えは このページの一番下に示しているが(画像をクリックでも)これは 所謂 フレーミング|framing という現象を 説明するために考案されたゲームである。

もし、貴方が このゲームを 始めて見たにも拘らず、正解を 出せたとしたら 極めて 柔軟な脳の持ち主と言うことになるだろう。因みに、通常は 5本 という答え(不正解)になるものである。それは 黒い点の背景のグレーの枠、つまり、フレームに影響されるからだ。

この例で言いたいことは ゴルフのスコアに拘らず、間違った発想の枠(フレーム)にとらわれていたのでは、往々にして最善の答えを見つけ出すことは出来ないと言うこと。時には、自分の持っている先入観念のようなものを捨てて、新しい発想で 自分の想像性を生かして 色々なことに挑戦して欲しいのである。ゴルフのコース・マネジメントでは 勿論のこと ビジネスや私生活のマネジメントにおいても 枠にとらわれない(例えば、利益を出すとか、出世をするといったような考え方をベースにしない)革新的な選択や思考をすることによって 好結果が生まれる可能性は 高くなるはずだ。(さらに 余談になるが、興味のある方は 経営学入門 を 参照下さい。)

ゴルフは スコアを競うスポーツだ。しかし、プレー中は スコアのことを考えるのではなく、繰り返しになるが、良いショットを打ち続けること、ただ その一点に集中することが 良いスコアを出すための鍵だと言うことを お忘れなく。

フレーミング|framing の問題の答え
4本:ドットで構成される枠の中だけで直線を引いていたら5本の線が必要になるが、下のように その枠の外にまで線を伸ばせば 4本で 全ての点を通過させることができる。
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