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ショットの価値とマネジメント

Introduction
どんなショットをすべきか 即ち コース マネジメントの判断基準に ショットの価値という概念を導入すると マネジメントが 分かり易くなる。パー 3 の ティー ショットを グリーンに乗せて それを ツーパットで沈めれば パーだから ツーパット圏内に乗ったショットの価値は 1打と言う考え方である。つまり、実際には まず 起こらないことだが 毎回 毎回 1 打の価値のあるショットが打てれば パーで ラウンドが出来ることになる。

ショットの価値とは

前述のティーショットが 間違いなく ワンパットで沈められる所に付けば そのショットの価値は 2 打相当になるという考え方になるが、パットを 2 回に 1 回位は 入る近さ(下図 1.5)に付ければ そのショットの価値は 端数が付くが 1.5 打相当になるという理屈である。逆に、ピンから かなり離れた所では グリーンに ボールが乗っていても ワンパットより スリーパットの確率が 高くなるだろうから ショットの価値は 1.0 を下回ることにもなるし 2 回に 1 回は スリーパットをしてしまうような所では たとえグリーンに乗っていても そのショットの価値は 0.5 程度の価値しかないと言うことだ。気づいた人もいると思うが パターの上手下手が ショットの価値を左右する。

“ショットの価値”

そこで、実際のマネジメントへの応用を 上の写真を使って考えて見よう。写真の中に点在する数字からも分かるように ミスのダメージが最も大きくなる場所は 左手前の池であるが、グリーン右側と奥、また、グリーン手前のバンカーは ショットの価値が小さくなることが分かる。従って、上級者であれば そこへボールが行く可能性が少しでも小さくなると同時に 1 打の価値を確保しやすい赤の点、また、中級者であれば 青の点 辺りを ターゲットに ショットをすることが得策だという結論が導き出せる。もし、初心者で 池に入る確率が かなり高いと考えれば 池の右サイドを狙って打つことが得策となる場合もあるが、要は ショットの価値(得点と考えても良い)が小さくなる方向にボールが行く可能性を ミニマムにしつつ 1 打以上の価値のショットが なるべく出来るようにターゲットを設定すると言うことだ。

既に お気付きの方も居ると思うが、この考え方では パットが上手になれば 同じショットでも ショットの価値は 上がることになるから パッティングの上手い 下手が 結果に大きな影響を及ぼすと言うことになる。例えば、ツアープロのレベルであれば 上の写真で 0.5 となっているところは 0.9 位の数値になるだろう。パットやチップ・ショットが上手くなれば 1 打の価値が大きくなると言うことで この説明から ショートゲームの重要性を 改めて認識する人も少なくないだろう。

グリーンを外すショットは 通常 1 打の価値のないショットになるが その外し方、その人のアプローチの技量によって ショットの価値は 左右される訳だ。寄せワンが殆ど不可能なところに ボールが行けば ショットの価値は ほぼ 0 である。さらに、ボールを池に入れたり OB にしてしまえば 0 以下の価値のショットになることもある。因みに、最悪のショットは OB やロストボールで -1 打の価値のショットと言うことになる。パー 72 のコースで 72回 1打の価値あるショットが出来れば パープレーだから 1打の価値あるショットは 勿論 ナイス・ショットである。

+α の価値に対する リスクの評価

さて、そこで ショットをする時には どうしたら 1 打の価値か 1.0 以上 (+ α) の価値のショットが出来るかと言うことと どうしたら 1 打の価値以下のショットを避けることが出来るか と言う 両方のことを考えることになるが、1 打 + α のショットをしようとすれば 失敗した時に その価値が 0 に近いショット 場合によっては マイナスになるようなショットを してしまうことも起きるのが ゴルフである。従って、+ α に対する リスクの評価を 常に することが求められる。+ α ばかりが目に入り、リスクを見逃してしまうことは 本当に 良く起きるので 損得勘定が定かでない時は 常に 1 打の価値あるショットが打てれば良い。言い方を変えれば、欲張らないという考え方を基準に ショット・セレクションをすべきなのである。

また、自分にとっての 1 打の価値が何であるかと言うことを 理解しておくことも大切である。18 オーバー(パー 72 であれば 90)で ラウンド出来れば良いと考えている人は それに合わせた 自分なりの 1 打の価値というものを設定しても良いだろう。その上で 0 や マイナスの価値のショットを減らす工夫を 如何にするかと言うことも 良く考えて欲しいのである。

例えば、砲台グリーンで ショートサイド 即ち ピンに近い側のラフ に外してしまった場合などは 上級者でも ピンに寄せることは 難しくなる訳だから そこに外すショットは 殆ど価値のないショットになってしまい兼ねない。(» ショートサイドに外すな)つまり、そうした ミスショットを 極力避けながら 1 打の価値があるショットを打てるように ターゲットを設定するというような コース マネジメントが スコア メイクの観点からは 極めて 有効になると言うことだ。

実力に見合った リスク管理

しかし、もし、そうしたミスショットをしてしまった場合には 次のショットで グリーンに乗せることが 1 打の価値あるショットになる訳だが そこで 寄せようと思って また ミスって ボールが戻ってくるようなショットを打てば 二度目の価値のないショットになってしまう訳だから そこから 2 打の価値あるショットで リカバリーを狙うよりは 1 打の価値のあるショットをすることが得策となるケースもあると言うことだ。実力と自信の程度によっては 1.5 打の価値のショットや 1.8 打の価値のあるショットを狙っても良いが + α の価値あるショットを狙うことによって 価値のほとんどないショットをし兼ねない時などは 自分のショットの価値のターゲットを 1.0 近くまで下げることも考えるべきである

加えて、池越えのショット、狭くて林などに入り易いホール、そして、OB のあるホールなどでは 自分の コース マネジメントの判断基準を作っておくことも有益だろう。例えば、2~3発に1発以上が池に入るのであれば レイアップ、3~4発に 1発は OB になりそうなホールでは ドライバーは 打たないなど といった決め事を作ることである。通常、狭いホールは 距離が短いとか、距離の短いホールには 落とし穴があるなどと言うのが相場だから そうした場合は 1 打の価値のショットという考え方を 飛距離という観点から 応分に調整して対応すべきなのである。

自分で納得できる考えに基づいてプレーをした結果 起きてしまったミスは 受け入れ易く、心理面やゲームの流れへの影響も 最小限になるものだが 冷静さを欠いた 不用意な判断をした時に ミスが出れば その後のプレーに大きな悪影響を及ぼすことにもなり兼ねないから 自分が納得できる コース マネジメントのスタイルや考え方の基本のようなものを作っておくことがオススメで そこにショットの価値という概念を取り入れて欲しいのだ。

1.0 の価値のショットが基本

1 打の価値あるショットの難易度は ショット・バイ・ショットで異なる訳だから リスクのない時には 目標を上げて 1 打以上の価値あるショットを狙っても良いが、逆に、難しいショットでは 目標を少し下げて 例えば 0.8 打位の価値のショットにターゲットを変更することも有効だろう。価値の殆どないショットや マイナスの価値のショットも出るゴルフだから 1.0 打の価値のショットより 1.2 打、また、1.2打より 1.5打の価値のショットが打てるように工夫すべきではあるが 常に 1 打の価値のショットを基準に コース マネジメントをするという考え方は きっと どんな場合にでも 役立つ考え方の基本になることだろう。

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