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夢のゴルフスコア
 

夢のゴルフスコア

石川遼
2010年 5月 2日の日本男子ゴルフツアー、名古屋 GC 和合コース (6,545 yards / Par 70) で行われた中日クラウンズの最終日に 石川遼選手が 58 (28, 30) の 12 アンダーという 爆発的なスコアを出して、首位に 6打差の 18位T からのスタートだったが、最終的に 2位に 5打の大差をつけて優勝した。58 というスコアは ツアー最小スコア記録で 当に 夢のゴルフスコアだ。

日本男子ゴルフツアーの最小スコア記録は 2003年のアコム・インターナショナルのファースト・ラウンドで 倉本昌弘選手が出した 59 (-12) であった。どちらも -12 で、そうした意味では 同等の記録であるが、パー 5 が 一つ少ないコースで出た -12 という 石川選手記録の方が 若干 難易度が高いという見方もある。その時のコースとホール・バイ・ホールのスコアは以下のとおりであるが、12 バーディー、ノー・ボギーという内容である。

1
2
3
4
5
6
7
8
9
Out
10
11
12
13
14
15
16
17
18
In
Total
370
523
449
170
426
370
181
398
374
3261
366
337
360
200
444
591
376
175
435
3284
6545
4
5
4
3
4
4
3
4
4
35
4
4
4
3
4
5
4
3
4
35
70
3
4
4
2
3
3
3
3
3
28
3
3
4
3
3
4
3
3
4
30
58

一方、米国 PGA ツアーの公式記録では 59 (-13) というのが ベストスコアで、過去に 3人の選手が、達成している。(欧州 PGA ツアーの最小スコア記録は 60) アンダーの数で見れば 石川遼選手の記録を 一打上回るものであるが、パー 5 の少ないコースでは それだけ バーディーのチャンスが 少なくなるし、スコア的には 石川選手の 58 が一打上回っていることになり、甲乙付け難い記録である。

夢のゴルフスコア (59) を PGA ツアーで 最初に記録したのは アル・ガイバーガー選手 (Al Geiberger) で、 1977/6/10 に行われた Danny Thomas Memphis Classic (今の Stanford St. Jude Championship) というトーナメントでの出来事であった。テネシー州 コルドバの Colonial Country Club の 9番ホール (最終ホール) で アル・ガイバーガーが 3m 弱 (正確には 8-10 foot) のパットを沈め、13 アンダー の 59 という PGA の史上 初めて 60 を切るスコアを出した。1977年のことだが、そのゲームは 当時 テレビの全国放送がなされておらず、かつ、地方のテレビ局にあったフィルムが火事で焼けてしまったということで、現在 ビデオで その様子を見ることは出来ないそうだ。

その後、59 と言うスコアは チップ・ベック (Chip Beck) が 1991年の Las Vegas Invitational の三日目を ボギーなしの 13 バーディー というラウンドで達成している。さらに 1999年には デービット・デュバル (David Duval) が Bob Hope Crysler Classic (PGA West Palmer Private コース) の最終ラウンドで 13 アンダーの 59 と言うスコアを出しているが、この三つの記録以外に米国 PGA の公式戦では 他に 60 を切ったラウンドの記録はない。

しかし、皮肉なことに チップ・ベックは 1997年から 1998年にかけて 46試合連続で予選落ちをして ツアーのシード権をなくしてしまったし (ただし、2006年にシニアで復活)、デービット・デュバルも 2001年の全英オープンの優勝後にスランプに落ち込み、2007年にはシード権をなくしてしまった訳で、そうした意味では 59 の不気味さのようなものを感じざるを得ない。

ところが、丸山茂樹選手が 2000年の全米オープンの予選で 58 (29-29) というスコア的には 石川選手と同じの 58 という記録を 出しているから 驚きである。内容は Woodmont Country Club 南コース (6,539 yards) の パー 71 というコースで 11 バーディー、1 イーグルの 13 アンダーというものだ。しかし、残念ながら、予選のゲームであったことから PGA の公式戦の記録にはなっていない。(» 詳細) 因みに、栃木県にある丸山選手のコース、ファイブ エイト (58) ゴルフクラブは このスコアにちなんで命名されたものである。 » ファイブ エイト ゴルフクラブ

また、フィル・ミケルソン選手 (Phil MIckelson) が 2004年の PGA Grand Slam of Golf というメージャー優勝者を招待して行うゲームで 59 を出したという記録もあるが、これもエキジビション・ゲームという位置付けで PGA の公式戦の記録にはなっていない。因みに、数々の記録を打ち立てているタイガー・ウッズでさえ PGA ツアーでの公式ベストスコアは 61 である。

一方、女子のアニカ・ソレンスタム選手 (Annika Sorenstam) も 59 を 2001年の米国 LPGA ツアーの Standard Register Ping というというトーナメントで達成している。内容は 6,459-yard のコースで 全てのホールをパーオンし、ボギーなしの 13 バーディー (25 パット) だったが、パーパットは 最も長いものでも 75 センチと言う素晴らしいラウンドであったそうだ。

なお、他にも ナイキ・ツアー (現在の Nationawide Tour) で 1998年に Notah Begay III と Doug Dunakey という 2選手が 59 を出したと言う記録がある。ツアー公式戦以外の記録では 米国 サウス・カロライナ州の Powdersville というところにある Southern Oaks G. C. で 57 というスコアをクラブ・プロのウェイン・マイヤー (Wayne Meyers) という人が出したと言う記録があり、記録に残っているスコアとしては、それが 最も低いスコアとなっているようだ。